私は、12月5日に一般質問で登壇しました。
今日は、県立大学と自衛隊について報告します。
2020年度以降、県立大学と陸上自衛隊山口駐屯地第17普通科連隊が、「共同研究」を行っていることが分かりました。内容は、自衛隊山口駐屯地の自衛官募集のための広報映像作成における撮影・編集に関する技術協力等を行うものです。
山口県立大学定款に大学の目的は「住民の健康の増進及び個性豊かな地域文化の進展に資する」こととあります。人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチは、「国際法上、教育機関を合法的な軍事目標に変える可能性がある」「学校と大学の利用の可能性、教育の質、学ぶ機会を低下させることは、国際人道法上で定めらている教育を受ける権利の侵害に繋がる可能性がある」と述べています。
私は、「自衛隊との共同研究は、大学の目的からも問題があると考えるが如何か」と質しました。
また、同大学が撮影機材を自衛隊に貸し出し、自衛隊は撮影した動画を同大学に提供し、昨年度から山口駐屯地での記念行事の中で、共同のブースを設置し、VR動画を子どもたちに見せていたことも判明しました。今年の動画の一つが、戦車乗車体験でした。
市民団体によると県教委は1985年に市民団体の要請に対し、「自衛隊駐屯地の公開への児童生徒の参加に当たっては、危険防止の立場から武器に触れることや戦争賛美となることなど自他の生命や人格を尊重する精神を損うことがあってはならない」と答えたとされています。
私は、「疑似的ではあっても武器に触れさせる教材を県立大学が自衛隊と共同で作成し、子どもたちに提供することは先の県教委の見解からも問題があると考えるが如何か」と質しました。
佐藤総務部長は、私の二つの質問に次のように答えました。
「県立大学は、研究成果の社会への還元による地域貢献活動を展開することも目的としており、地域の課題解決を図るため、様々な分野で、企業や自治体等との共同研究を積極的に実施している。県立大学からは、お示しの共同研究は、こうした目的に沿ったものであり、また、作成したVR動画の提供についても、子どもたちに与える影響に配慮していることから、問題はないと考えていると聞いている。県としては、県立大学において適切に対応されたものと考えている」
県立大学は、次年度以降、自衛隊との共同研究や、自衛隊記念行事で共同ブースを設け、VR動画を作成し、子どもに見せる活動は中止すべきです。
今後とも動向を注視したいと思います。皆さんのご意見をお聞かせください。
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