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布施祐仁著「従属の代償 日米軍事一本化の真実」を読んでいます。

 17日、しんぶん赤旗の読書欄に、防衛ジャーナリストの半田滋さんが、布施祐仁著「従属の代償 日米軍事一本化の真実」を次のように紹介しました。
 「『日本は米国と共にある』。4月、当時の岸田文雄首相の米議会での演説だ。では米国と共にあることの見返りは何か。それは本書のタイトル『従属の代償』とは何かと言い換えることができる。代償とは米国と中国が台湾をめぐり、衝突する時、日本が戦場になり、破壊的被害を受けることにほかならない。政府は対中国を意識した『南西シフト』を掲げて南西諸島に自衛隊基地を次々に開設した。歓迎した人々は敵基地攻撃ができる射程の長いミサイルが配備される可能性があることがわかり、『こんなはずではなかった』と聞く。この『南西シフト』は、中国の脅威圏の島々に部隊を前方配備する米海兵隊の新戦術や、米政府がロシアとの条約を一方的に破棄したのを受けて中距離ミサイルの開発を急ぐ米陸軍の方針とぴたり一致する。最後の仕上げは米軍と自衛隊の一体化であり、その場合、情報力と攻撃力に優れた米軍の指揮下に入らざるを得ない。その先には米軍を守るために同盟国が奉仕するIAMD(統合防空ミサイル防衛)構想の完成がある。日米だけが軍事力強化に走るわけではない。中国は米下院議長の台湾訪問や独立派とされる台湾総統の就任を利用して台湾への軍事的な圧力を掛け続ける。ただ、米中双方とも冷戦も熱戦も望んでいない。文中、ジョセフ・ナイ元米国防次官補が『米中双方が、計算違いに注意しなければならない』と警告するようにお互いの軍事力強化が不測の事態に発展するリスクを伴うことは否定できない。著者は最後に石橋湛山元首相の『対米協調は必要だが、一番大切なのは日本自体の安全と平和であり、対米一辺倒は危険だ』との言葉を紹介し、『今の日本に一番必要なのは湛山の独立自尊の精神だ』と訴える。この結論に至るまでに緊迫する日米中の現状とそこへ至るまでの歴史がふんだんな情報を基に照会される。日本の危険な立ち位置を知る良書といえる。」

 早速、宇部市内の書店で、布施祐仁著「従属の代償 日米軍事一体化の真実」を購入し、今、読んでいる最中です。

 布施さんは、冒頭「私自身、安全保障を専門とするジャーナリストとして20年以上活動してきた中で、今ほど戦争の危機を感じる時はありません。」「この国の主権者である国民一人ひとりが自分の頭で考え、自分なりの答えを出して行動するーそのような主体性が今ほど必要になっている時はありません。核戦争という『最悪のシナリオ』を回避できるかは、私たち一人ひとりの行動にかかっています。」と述べています。

 この本で、最悪のシナリオを回避する道を考えていきたいと思います。

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