先日のしんぶん赤旗日刊紙に神奈川県川崎市で中学に入ると不登校が激増している状況が次のように報じられていました。
「2月12日、一刻も早い中学校の少人数学級化を求める請願が、川崎市文教委員会で不採択となりました。請願者はゆきとどいた教育を進める川崎市民の会。国への要望とともに市にも独自の対策をとるよう、約1万2800人から署名を集め昨年末に提出していました。『少人数学級の大切さは市教委もわかっているはずなのに・・・』と言うのは同会の中学校教員、大前博さんです。不登校との関係で『中学校でこそ急がれる』と指摘。市教委の調査では、不登校の子どもの数が小学6年から中学1年になると急増しています。『勉強が難しくなり丁寧な対応が必要です。少人数なら、子どものつぶやきを拾って皆に返すキャッチボールもできる』。」
この記事には、川崎市内の不登校数の推移が掲載されています。
2015年度小学6年90人、中学1年265人。2016年度小学6年124人、中学1年273人。2017年度小学6年119人、中学1年347人。2018年度小学6年171人、中学1年329人。2019年度小学6年219人、中学1年364人。
川崎市では、小学校6年生も中学1年生も不登校者が増加傾向にあり、どの年も小学校6年より中学1年が大きく上回っています。
私は、宇部市立厚南中学校の教育後援会長を務めています。先日、卒業式に参加させていただきました。昨年までは、PTA役員として参加して来ましたので、ここ数年中学校の卒業式に参加してきましたが、卒業式に参加できなかった子どもさんが毎年いることに先生方とともに心を痛めてきました。
その経験もあり、山口県の過去5年間の不登校児童生徒数の調査を県教委に要請し、この程、回答が届きました。
文科省の調査は、小学校と中学校をまとめての結果報告となっており、山口県が公表できる数は、小学校、中学校全体の数であるとの回答でした。
その上で結果を紹介します。
2015年度小学校259人、中学校925人、2016年度小学校268人、中学校939人。2017年度小学校320人、中学校998人。2018年度小学校413人、中学校1092人。2019年度小学校500人、中学校1322人。
山口県では、この5年間、小学校でも中学校でも不登校児童生徒数が増加しています。2019年の結果を単純に1学年あたりで割ってみます。
小学校1学年あたり約83人、中学校1学年あたり約440人となります。
小学校1学年あたりの数と中学校1学年あたりの数を比較すると、中学校は小学校の約5.3倍の不登校生徒が存在するということになります。
国は、新年度から小学校全学年を35人学級にする計画を決定しました。
2月15日の衆院予算委員会で、日本共産党の畑野君枝議員の「中学校でも少人数学級を」との質問に、菅首相が中学校でも少人数学級の実施を検討したいと答弁しました。
国の責任において一日も早く中学校でも35人学級化への予算を措置すべきです。
35人学級を維持している山口県において不登校児童生徒数が増加傾向にあり、とりわけ中学校で不登校生徒の割合が高いことに鑑み、山口県教委は、小中学校での30人学級化へ更なる少人数学級化を実施すべきです。
2019年度、県内の不登校児童生徒は1822人でした。この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
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