県は、6月県議会で、県内8医療圏に1カ所以上の地域外来・検査センターを設置する補正予算を計上しました。
地域外来・検査センターは9月中に設置するとしながら、宇部・小野田医療圏への地域外来・検査センターは8月中に設置する方針を示しました。
私は、昨日、宇部・小野田医療圏の地域外来・検査センターの業務を受託した宇部市の責任者の一人である宇部市健康福祉部参事の加生明美さんから現時点での準備状況をお聞きしました。
宇部市保健センターに設置された検体採取ボックス
コロナ感染を確認する方法として、現時点で、県民は、帰国者・接触者相談センター(保健所)に相談することになります。
帰国者・接触者外来で、診察・PCR検体採取を行い、検体は、環境保健センターで行われています。
新しく設置される地域外来・検査センターは、県民が、かかりつけ医で診断を受け、かかりつけ医が地域外来・検査センターに検査実施を要請します。
地域外来・検査センターでは、PCR検体採取を行い、地域の民間検査機関で、検査を行います。
検査結果は、地域外来・検査センターに返されます。陰性の場合は、その旨が患者に伝えられます。
陽性の場合は、結果が、保健所に伝えられ、保健所から患者に、入院先等が伝えられます。
加生参事は、「現在、圏域の宇部市、山陽小野田市、美祢市の関係者及び、宇部医師会、山陽小野田医師会、美祢市医師会、美祢郡医師会の関係者と最終調整を行い、8月中にはスタートさせたい」と述べました。
加生参事は、調整中とした上で、「検体採取を行う場所は、宇部市保健センターの旧夜間休日診療所玄関付近(市道側)を検討している。また、PCR検体採取は、唾液による方法を検討している。体制は、看護師と事務で対応し、医師による支援を考えている。」などと話しました。
検体の数で、職員体制などの増減が想定されます。検体採取が少ない場合も多い場合も、感染防止体制と人的体制が適切に捉える必要があることを感じました。そして、委託する県が、その都度、適切に、物的、財政的支援を行うべきだと感じました。
7月1日、村岡知事ら114人が、国に、「積極的感染拡大防止戦略による経済社会活動の正常化に向けた緊急提言」を発表しました。提言は、第二波に備え、1日当たりのPCRなどの検査件数を9月末までに10万件、11月末までに20万件おこなえる態勢の整備が不可欠だとしています。
1日10万件を山口県にあてはめると約1000件になります。7月29日現在で、感染者が県内で、53例と増加傾向ですが、PCR検査件数は、ここ数日で一番多かったのが147件、通常は、数十件で推移しています。県内で、現在の10倍以上のPCR検査件数としなければなりません。
厚生労働省は、15日、都道府県に対し、新型コロナウイルス感染症の行政検査について、有症者と「濃厚接触者」などに制限してきた方針を改め、特定の地域や集団、組織等で、①患者が複数発生するなど感染の確率が高い②接触を生じやすいなどクラスター連鎖が生じやすい状況-の条件に該当する場合を新たに対象に加える方針を示しました。
昨日は、全国の感染者数が1200人を超えるなどコロナ第二波の状況となっています。
日本共産党の志位和夫委員長は、28日、安倍晋三首相に対して、新型コロナウイルス感染症の急拡大を防止するために、感染震源地(エピセンター)を明確にし、PCR等検査を大規模に拡充することなどを求める4点の緊急申し入れを行いました。
山口県では、各医療圏にPCR等検査を行う地域外来・検査センターの設置を始めました。
県のこの姿勢を評価しつつ、山口県にPCR等検査を抜本的に増やすよう引き続き、要望を強めていきたいと思います。
宇部・小野田医療圏に地域外来・検査センターが来月中に開設される見通しとなりました。
この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
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