今朝の毎日新聞は、上関原発の海上ボーリング調査について次のように報じました。
「中国電力は16日、上関町で計画する上関原発建設の埋め立て海域で予定した海上ボーリング調査について、4月にも予定していた調査着手が10月ごろに延期される見通しを明らかにした。中国電上関原発準備事務所は、調査台船の調達が4月末までにできなかかったためとしている。調査に必要な条件を満たす大型台船を所有する船会社と交渉したが、いずれも9月末まで工事などで使用中だったという。中国電は2019年6月に、埋め立て免許の3年6カ月の延長を申請し、6カ月間の海上ボーリング調査後、3年間で埋め立てを完了するとして、県から7月に23年1月までの延長が許可された。しかし、台船調達などに手間取り、19年10月になって調査に必要な海域の占用許可を申請し、県から許可を受けた。11月に準備作業後、調査に着手する予定だったが、反対派住民の海上での抗議活動などにより準備作業にも入れず、12月に県に占用申請廃止を届出て調査を一時中断。20年4月ごろの着手を目指していた。準備事務所は『期間的にタイトな状況となっているが、免許期間内に埋め立てを完了できるよう取り組む。そのために海上ボーリング調査を確実に実施できるようにする』としている。」
上関原発用地埋立禁止住民訴訟の会などが行った昨年6月7日に実施した原子力規制庁とのヒアリングの中で、原子力規制部審査グループ実用炉審査部門管理官補佐の正岡秀章氏は、上関原発は、新設の原発であり、新設の基準はないでのではないかとの私たちの問いに「その通りである。(新設の原発のための規制基準は)検討すらしていない。」と答えました。
中国電力が仮に今年10月からボーリング調査を開始し、23年1月で23年に完了させることができても、原発新設の規制基準が明確になっていない以上、その埋立が、原発の新設に耐えうるものになるかは定かでないのです。
そもそもこのような状態で許可した県の責任は重大であり、原発新設の埋め立て工事を行うためのボーリング調査を継続しようとする中国電力の責任も重大です。
原発新設のための規制基準が明らかになる前の原発新設のための埋め立ては行うべきではありません。
県は許可を見直し、中電は、少なくともボーリング調査を行うべきではありません。
国は、原発の新設を行わないことを明確にし、この問題に決着をつけるべきです。
中国電力が上関原発のための海上ボーリング調査を10月まで延長するとの報道がありました。
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