昨日、夕方、私が会長を務めている西宇部校区人権教育推進委員協議会主催で、地区別人権学習会が行われました。
私は、役員を代表して以下の通り挨拶を行いました。
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明日は、宇部市の成人式です。我が家の次男が20歳を迎えます。
今日の、毎日新聞に、重い障害を抱えていた松崎胡桃さんのことが報じられていました。胡桃さんは、16歳の時に、熊本地震に合い、十分な医療を受けることができず、短い命を閉じました。
胡桃さんが生きていれば、今年が成人式。お母さんの久美子さんが、生前の約束通り、身長127センチだった胡桃さんのために振袖を作ったとありました。
明日、成人式を迎える若者が生き生きと暮らせる社会をつくるために、私たちの世代がもうひと踏ん張りしなければならないと思います。
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昨日、午後、仕事が一段落してテレビを観ていると東北放送60周年記念ドラマ「小さな神たちの祭り」をRKB毎日放送で放映されていました。
主人公の青年は、家族全員を東日本大震災で失い、生きる希望を見いだせずに生活していました。
ある日の夕方、タクシーに乗ったら、運転手は祖父でした。そして、故郷の街へ。
父も母も祖父母も弟も近所の皆も子どもたちもみんな楽しく暮らしています。
壮大なファンタジーですが、改めて東日本大震災の人的被害の大きさに気づかされます。
故郷の家で、父から青年は「生きていてくれてありがとう」と励まされます。
熊本地震の影響で亡くなった娘さんに励まされる母親。
東日本大震災で亡くなった家族から励まされる青年。
死者に励まされる話を聞くと、私は、中島岳志さんのエピソードを思い起こします。
中島さんが、疲れてはてて眠りにつこうとした時、もう一つ原稿を頼まれた仕事を思い出しました。
いままでに書いた原稿に少し手を加えてメールしようとした瞬間。亡くなった友人の「それでいいのか」という声が聞こえたといいます。
何度も、本ブログに書いていますが、私が死者に励まされる経験は、大学生の時のスキーバス事故の犠牲者の声です。
大学一年生の冬、体育の授業で、スキー場に向かう3台のバスのうち3台目のバスが長野県の犀川に転落し、22名の学生が亡くなりました。
私は、2台目のバスに乗車していました。
亡くなった学生と直接話をした人は数人だったけれど、事故以来、亡くなった同級生たちに励まされ続けている人生だと痛感します。
これも何度も引用していますが、中島岳志さんは、「民主主義の主体はいま生きている人間、つまり『生者』。それに対して、立憲主義の主体は『死者』なのです。」と述べています。
東日本大震災で亡くなった方々が、熊本地震で亡くなった方々が、そして、これまでの一人一人の死者が、私たちをガードし続けている。それが立憲主義だと中島さんは述べています。
今日は、次男は、宇部市の成人式に参加します。
今年成人を迎える多くの青年の未来のために、私たち世代が、もうひと踏ん張りする時だと改めて感じる日々です。
今日も、私は、バス転落事故で亡くなった級友に励まされています。
今からは、西宇部校区どんど焼きの準備に出発します。
明日からは、日本共産党第28回党大会に出発します。
皆さんの「死者に励まされた経験」をお教え下さい。
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