昨日、陸上配備型迎撃ミサイル「イージス・アショア」配備計画をめぐり、防衛省の原田憲治副大臣が、山口県庁を訪れ、村岡県知事、藤道萩市長、花田阿武町長らに対して、候補地とする萩市の陸上自衛隊むつみ演習場で「安全に配備・運用できる」とした現地調査の結果を報告しました。
花田町長は、面会後の取材に対し、「『地元の理解』とは何ぞと言うことは(報告では)欠落していた。」と発言したと報じられています。
昨日は、県庁前で、約60名の県民が、原田防衛副大臣の来庁に抗議する集会が行われました。
私も参加者の皆さんと一緒に抗議の声をあげました。
陸上イージスの抗議集会に参加する私(右端)
今日、防衛省が昨日、山口県などに説明した資料がアップされました。
私は、この資料から、二つの点を指摘したいと思います。
一つは、資料12ページの「イージス・アショアのレーダーから半径230メートルより離れた場所では、人体への影響がなく、安全という結果になりました。」との説明です。
資料8ページで示されているように、電磁波調査で使用されたレーダーは、「陸上自衛隊保有の中距離地対空誘導弾の対空レーダー」です。「全て机上計算値を大きく下回る結果」となったと防衛省は説明しますが、そもそも、実際のレーダーに基づく調査が行われたのではなく、「イージス・アショアのレーダーの230メートルより離れた場所では人体への影響がなく」とする説明の根拠は脆弱と言わなければなりません。
一番近い畑が、約200メートルだと言われています。
近隣の民家には影響がないとの結論ありきの調査結果だと指摘する方もおられます。
二つ目は、資料84ページの「迎撃ミサイルの飛翔経路をコントロールし、ブースターを演習場内に落下させるための措置をしっかり講じます。」「①ミサイルの速度・飛翔方向②上空の風向・風速③落下時のブースターの姿勢、これらを基に、ブースターの落下位置を予め計算することができます。」との説明です。
資料85ページでは、「ブースター落下区域内にブースターを落下させることが可能となる条件を把握」と説明しているように、防衛省が出来るのは「可能となる条件の把握」であり、100%迎撃ミサイルのブースターが演習場内に落下することが可能だとの説明だと思えません。
つまり、演習場周辺の萩市、阿武町、山口市にブースターが落下しないとは言えないと思われます。
今朝の朝日新聞が、村岡知事が、「会談後に『資料は膨大で幅広く、専門的で、しっかり確認したい。内容の妥当性について内部で確認したい。』と話し、状況に応じて有識者や専門家にも意見を求める考えを示した。」と述べたと報じました。
二井元知事が、上関原発問題で専門家による検証委員会を創設しましたが、村岡知事においても、同様の委員会を設置しようとするのでしょうか。
いずれにしても、県独自で十分な検証をする必要があると思います。
陸上イージス配備問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
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