日本共産党理論政治誌「前衛」5月号に、京都大学准教授藤原辰史さんの「給食の歴史が私たちに教えていること」と題するインタビュー記事が掲載されました。
藤原さんは、「給食」を通じて今日的に3つの事を考えたいと話しています。
第一は、日米関係との関わりでの給食です。
藤原さんは「軍事問題で基地も『維持させられている』とともに、『武器も買わされている』『食も買わされている』という状況をもう一度見直すきっかけとして給食は重要です。日本はまだ中途半端にしか自立していないと思いのです。本当に国として自立するのであれば、食べ物の自立を見直すべきです。」と語っています。
第二は、貧困問題との関わりでの給食です。
藤原さんは「給食は、生まれた瞬間から貧困の問題を緩和する政策として人びとに意識され、そういう宿命を背負っていまに至るまで続いてきたということです。私たちは、高度経済成長やバブルで、日本人は全員ハッピーになったと考えがちですが、その背景にご飯を十分に食べられない人や、生活保護を受けている人がたくさんいます。そういう子どもたちにとって給食は、自分が貧困であることを意識しなくて済む貴重な時間だったわけです。」と語っています。
第三は、教育の再考との関わりでの給食です。
藤原さんは、「食は、少なくともここにある食べ物、食材がいったいどこにきたのか、私たちはどういう基盤の上でようやく食べているのか、あるいはこの食事を食べるときに誰が食えていないのかという飢えの問題も含めて学ぶきっかけになります。そこで、給食というものに目を向けると、こんなにおもしろい教育の素材はない。」と語っています。
「給食」との関わりで、現代社会が見えてくるし、現代社会を再構築いく上で、「給食」の役割が重要だということが分かりました。
今日が、統一地方選挙後半戦の投票日です。
私たちは、学校給食の問題では、給食の無償化と中学校給食の実施を政策に掲げてまいりました。
2017年総選挙の政策の内、学校給食の部分を掲載します。
「給食の無償化は、2017年度新たに20市町村で始まり、83市町村となりました。栄養バランスのとれた温かくおいしい給食を提供することは、子どもの健やかな成長のために大切なことです。安全で豊かな学校給食のために、給食の安全性や質の確保の上で問題の多い民間委託は見直し、地産地消、自校方式、直営方式などをすすめます。中学校給食、高校給食をひろげます。学校給食費の無償化をすすめます。当面、生活の実態に応じて、必要な免除措置をすすめるようにします。学校栄養職員・栄養教諭を一校に1人配置します。」
山口県内で学校給食の無償化と中学校給食の完全実施が進むよう、私も奮闘したいと思います。
皆さん、学校給食に対するご意見をお聞かせ下さい。
で
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