山口県と萩市は、7月18日に、萩市に配備が計画されているイージス・アショア(以下陸上イージス)について、防衛省に照会文書を出し、8月20日付で回答が行われました。
北朝鮮をめぐる情勢について認識を問う質問に対し、防衛省は、「北朝鮮は、現実に我が国を射程に収める数百発の弾道ミサイルを保有しており、我が国の弾道ミサイル防衛能力の強化は喫緊の課題であることに変わりはありません。特に、北朝鮮は2005年の六者会合の共同声明において、すべての核兵器及び既存の核計画を放棄することを約束したにもかかわらず、翌2006年には核実験を強行したことなど、北朝鮮が過去に国際社会との非核化等に関する合意を繰り返し廃棄してきた現実を直視する必要があると考えます。」などと、北朝鮮の脅威は依然あるとの理由で、陸上イージスの必要性を強調しています。
配備候補地の一方が候補地として不適であった場合、もう一方も見直しになるのかとの問いに、防衛省は、「秋田県付近及び山口県付近の日本海側の組み合わせが適切であることから、一方が不適となった場合であっても、上記条件(約1キロ平米程度の広くて平坦な敷地の確保など)に合致し、可能な限りバランス良く我が国全域を防護できる地点を配備候補地として選ぶこととなるため、不適となった配備候補地から大幅に離れた地点が新たな配備候補地となるということは想定し難く、直ちにもう一方の方保知も見直しになることにはならないと考えます。」などと、秋田・山口が最適地であることを強調しています。
防衛省は、北朝鮮の脅威をあおり、秋田と山口ありきで、陸上イージスの配備を強行する構えであることが、この回答で改めて強調されています。
弾道ミサイル攻撃を回避する最も安全で有効な手段は、「撃たせない」ことに尽きます。北朝鮮の弾道ミサイルをめぐっては、まさに「撃たせない」ための外交努力が始まっています。端緒的ですが、北朝鮮が一部の核・ミサイル関連施設を廃棄したのもその表れです。日本政府がやるべきことは、こうした平和の流れの後押しです。
日本政府が、北朝鮮に向けてミサイル基地を設置することは、朝鮮半島の和平の流れに水を差し、北朝鮮の姿勢を硬化させる行為そのものです。
やはり、秋田と山口に陸上イージスを配備すべきではありません。
防衛省は改めて、陸上イージスの秋田・山口配備を強行しようとする回答を山口県などに行いました。
皆さんは陸上イージスについてどうお考えですか。
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