議員日誌

個人の尊厳

 しんぶん赤旗日曜版6月24日号に作家の下重暁子さんのインタビューが掲載されていました。

 下重さんは、「今一番気になるのは憲法のゆくえ。改憲議論に危惧を抱いています」という質問にこう答えています。

 「伝えたいのはとどのつまりは個、みな一人ひとりが持っているものを大事にし、個を確立するということです。私が憲法で一番好きな条文は、13条の「すべての国民は、個人として尊重される」という個人の尊重のところです。自民党の改憲草案(2012年)では『個人として』を『人として』に変えるといいます。『個人』はそれぞれ違う個性をもったかけがえのない人格のことです。『人』というのは大多数の人間一般の人のことでしょう。全く意味が違ってしまいます。大切な憲法9条も、個人の尊厳のためにあると思っています。陸軍将校だった父は画家志望だったのに、軍人の家の長男であることから陸軍幼年学校、士官学校に進むことを強要されました。何度も逃げ出しては、連れ戻されたといいます。戦後は公職追放となり、没落家族となりました。私は父との間に確執を抱えてきました。その父も戦争の犠牲者です。戦前のように国や家族に縛られるのでなく、個人として尊重されることが大切だと強く思います。」

 格差と貧困の拡大の問題も、この二つの視点を変えて見ると全く違うように見えてきます。

 先日、ある知人が、「優生保護法に基づく対応も必要だという人がいた」と話していました。

 気が付いてみると、そんなはずじゃなかったとならないために、戦前の歴史などに学び、個人の尊厳を守る大切さを知りたいと思いました。

 国家のために国民があるのではなく、国民のために国家があるという視点が私は最近大切だと思っています。

 個人の尊厳を守る視点が民主主義のバロメーターだと思います。

 個人の尊厳を二の次に置く政治は、要注意です。

 知人の言葉が心に残っていた時、下重さんの言葉を読んで、改めて、個人の尊厳の重要性を再認識しました。

 下重さんありがとうございました。

 皆さん、個人の尊厳に対するお考えをお聞かせ下さい。

 

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