議員日誌

住民の平穏な生活を乱す米軍機の飛行訓練への対応について

 24日の毎日新聞は、「米軍厚木基地(神奈川県)から岩国基地への空母艦載機部隊移転などに伴う騒音増加を巡り、中国地方知事会は23日、米軍機の飛行訓練空域下の自治体を対象に『実態に応じた必要な措置』を国に求める共同アピール文を採択した。」「アピール文は、中国地方での米軍機の飛行訓練について『地元住民に多大な不安を与えている』と指摘。速やかな実態把握や、地元自治体への説明と意見交換などを求めた。」と報じました。

 中国地方知事会による「住民の平穏な生活を乱す米軍機の飛行訓練への対策について」とする共同アピールは、まず、「住民の平穏な生活を乱す飛行訓練の実態把握と訓練内容の改善」として、①住民が生活する地域で、日米合同委員会の合意等に反する低空飛行訓練や危険を及ぼすような飛行訓練が行われないように措置を講じること。など6点を要望しています。

 次に「航空機の安全対策措置の実施」として、「米軍機の事故に関する徹底した原因究明とその早期公表に努めるとともに、航空機の整備点検、住民の安全を最優先したパイロット等の安全教育など、航空機の安全対策の措置を講じ、事故の防止に努めること。」を要望しています。

 次に、「飛行訓練の事前の情報提供等」として「住民の不安を軽減するため、住民生活に影響が大きい訓練については、その訓練予定日や飛行ルートなどの訓練内容を、国の責任において、関係自治体や住民に事前に情報提供を行うこと。また、オスプレイについても、事前に飛行訓練に関する十分な情報提供を行うとともに、必要に応じ、自治体や住民に対して、安全対策等に関する説明を行うなど、地域毎の実態に配慮した対応をすること。さらに、今後、横田基地に配備される予定のオスプレイについても、仮に中国地方へ影響が及ぶ場合には、適切に情報提供を行うこと。」を要望しています。

 最後に、「日米合意の厳密な遵守」として、「日米合同委員会合意を遵守し、住民に危険を及ぼし不安を与え、住民の平穏な生活を乱すような飛行訓練が行われないよう措置すること。」を要望しています。

 20日付山口民報は、「ゴー、バリバリ、ギューン・・・連休明けの8日、空母艦載機の離着陸で、岩国は昼も夜も耐え難い騒音に襲われました。『どうなっているんだ』『もうガマンできん』。この日だけで一七六件もの苦情が市役所に寄せられ、過去20年で最多となりました。」「沖合移設後、艦載機移駐を含むこの十年の状況を見ても、米軍機の機種変更の名目での強化に加え、昨年8月9日から今年3月24日にかけての艦載機移駐による米軍機倍化(約120機、自衛隊機を含め総計160機)で、『沖合移設による騒音軽減効果』はふっ飛び、かつてない危険吉に変貌しました。とくに、移設開始の翌月・昨年9月には苦情が2・2倍702件に増加。防衛省データが公表されている4月15日までの騒音発生回数(1日平均)はすでに昨年度の66回を上回っており、今後が心配されます。」と報じています。

 山口県は、空母艦載機の移転に関して「今以上の機能強化は容認できない」としてきました。

 山口県は、艦載機が移転しても「生活環境は全体として現状より悪化するとはいえない。よって機能強化ではない。」などとして容認しました。

 しかし、空母艦載機移転後早々に、中国知事会が「空母艦載機等の岩国移設が完了し、騒音被害の増大や航空機事故の発生が懸念される。」として国に要望をしなければならないのが実態です。

 空母艦載機部隊の岩国移駐完了に伴う、騒音被害の増大は「懸念」ではなく実際に発生しています。

 空母艦載機部隊移駐後騒音が増大している最大の原因は、艦載機部隊が、資格取得訓練(CQ)を行うために、硫黄島でNLP訓練を行うための往復飛行や岩国基地での独自訓練が行われているからです。

 岩国基地移転後、初めての原子力空母ドナルドレーガンが横須賀基地を離れ洋上での訓練を開始されるようです。

 航空母艦は、年に何度も横須賀基地への入港・出港を繰り返します。

 その度に、艦載機部隊は、CQ訓練を繰り返します。その度に、早朝から深夜まで騒音を岩国市周辺に轟かせることになります。

 これを「機能強化」と言わず何と表現すればいいのでしょうか。

 空母艦載機部隊移駐に伴い岩国基地が機能強化されたことは明白です。

 山口県は、騒音激増の現状に鑑み、艦載機部隊の撤退を国に求めるべきです。

 空母艦載機部隊の移駐に伴い、騒音が激増しています。

 皆さんはこのことをどうお考えですか。ご意見をお寄せ下さい。

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