議員日誌

山口県弁護士会「共謀罪」廃止求める会長声明を発表

 今朝のしんぶん赤旗「日刊紙」に「11日に施工された「共謀罪」法について、同法の成立以後の短期間で、日本弁護士連合会(中本和洋会長)と全国36の単位弁護士会が廃止と強行成立に抗議する声明・談話を発表していることが、本紙の調べでわかりました。同法をめぐっては、全52の単位弁護士会が法案時から廃案を求める声明を出し、強く反対してきました。成立から1ケ月もたたない中で、再度の反対を約7割が表明したことは、同法への懸念と怒りが収まっていないことを示しています。」と報じました。

 山口県弁護士会(田畑元久会長)は、6月29日、「いわゆる共謀罪(テロ等準備罪)の成立に対する会長声明」を発表しています。全文は、山口県弁護士会のホームページに掲載されていますので参照下さい。

 声明は「今回成立した共謀罪は、法文における重要な要素である『組織的犯罪集団』や『準備行為』の範囲が極めて曖昧である。また、国会審議の中でも、一般人が捜査対象となるか否か、既存の一般市民団体や労働組合が組織的犯罪集団に変化する際の判断基準がどのようなもので判断権者誰であるかといった最も基本的かつ重要な点については明確にされていない。従って、捜査機関による恣意的運用や拡大解釈の危険が大きいのみでなく、国民が自らの行為が共謀罪の対象になるか否かの判断を下すことが困難な状態のまま成立しており、表現の自由に対する委縮効果は計り知れない。」「このように、本法は国民の権利を侵害する可能性が高く、国際テロ対策としての有効性についても疑問がある上に、法体系の点からも極めて重大な変更をもたらすものである。にもかかわらず、国会審議において国民の理解を得るには程遠い形式的な答弁が繰り返され、ある程度の審議時間が経過した時点で冒頭述べたような極めて異例な方法で採決がなされている。正に法律の成立ありきといった国会運営であり、言論の府であるはずの立法府の職責を放棄した暴挙と言わざるを得ない。」「よって、東海は、本法が捜査機関によって恣意的に運用されることがないよう注視していくとともに、本法の廃止に向けた取組みを今後行っていく所存である。」と述べています。

 中路啓太さんの「もののふ莫迦」を読んでいます。肥後国の岡本越後守を主人公として歴史小説です。

 豊臣秀吉の天下統一の前夜、加藤清正と岡本越後守が激論を交わす場面があります。

 越後守は、清正に「関白(秀吉)殿下には、もののふの道がござらぬ。」と忠言します。

 清正に「もののふの道とは」と聞かれた越後守は、「恥じを知ることでございます。」と答えます。

 越後守は続けて「おのれが敗北するかもしれぬとの思いを胸に宿す者は情けを知り、弱き者、敗れし者にも恥をかかさぬよう気遣うもの。相手に恥をかかせることは、おのれが恥をかくこととすら思うのでござる。その心得こそが、もののふの道でござりまする」と述べます。

 清正は「肥後の者にどう思われようと、我らは我らの道をゆく。この地を畿内同然に治め、大明国に兵を進める。逆らうものは撫で切りにするまでよ。我らは決して敗れぬ。」と返します。

 これに、越後守は「もののふの道なき者には、人々は心より服しませぬ。面には阿諛追従をならべながら、腹には異心を蔵するもの。そしてやがて政はほころびが生じ、強き者も敗れることになりまする」と返します。

 今の安倍政権のやり方は「逆らうものは撫で切りにするまでよ。我らは決して敗れぬ。」という強引なやり方です。

 安倍政権の強引な政治の進め方に、国民の異心が蔵しています。

 その一つが、共謀罪法成立させるための異例な手法を使っての強引なやり方です。

 この事への怒りが山口県弁護士会を始め多くの弁護士会に広がっているのです。

 安倍政権の弱者を気遣わぬ=恥を知らぬ政治はの先には、「政はほころびが生じ、強き者も敗れることになる」が待っているのではないでしょうか。

 私は、山口県弁護士会会長声明を支持します。私も共謀罪法廃止のために力を尽くす決意です。

 山口県弁護士会が「共謀罪」廃止を求める会長声明を発表しました。皆さんはどうお考えですか。お教え下さい。

 

 

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