11日に日本テレビ系列で放送された「愛を乞う人」はとても興味深いドラマでした。
篠原涼子が母と娘の二役を好演し、今後の活躍が期待されます。
照恵の母=豊子は娘を愛せません。豊子は愛された経験なく照恵を産みます。
豊子は照恵を虐待します。
照恵は、娘の深草を愛します。
照恵を支えたのは、台湾生まれの陳文英であり、許さん夫婦でした。
照恵は、娘の深草に、父も母も死んだと話していました。
照恵と深草は、父=文英の遺骨を求めて、台湾に住んでいる許さんを訪ねます。
最後に、照恵と深草は、母=豊子に会いに行きます。
豊子が照恵を虐待するシーンは目を覆いたくなりますが、その連鎖を断ち切るにはやはり人からの愛なのだということが分かりました。
豊子にも背負いきれない貧困の中での苦難があったことも分かりました。
私は、このドラマを観て、子どもとして親の事を考えたし、親として子どものことを考えました。
こんな劇的なことは無かった私の暮らしだけれど、「愛を乞う人」から学ぶべきことは沢山ある思いがします。
格差と貧困が深刻化している現代社会だからこそ、「愛を乞う人」が語り掛ける中身は意味あるものだと感じました。
鮮烈なシーンが多い中で、父=文英を演じた上川隆也さんと、許さんの夫を演じた杉本哲太さんと、妻を演じた木村多江さんの演技に心が救われた想いがします。
台湾の風景が心を癒してくれました。
やはり、私たちは、心のふるさとを求めているんだということにも気づかされました。
下田治美さんの原作「愛を乞う人」は1998年に平山秀幸監督によって映画になっています。
主役の照恵と豊子を演じたのは、原田美枝子さん。
この映画は、第22回日本アカデミー賞の最優秀賞を受賞するなど、この年の各種映画賞を総なめしました。
映画を観ようと、近所のビデオショップを回っているのですが、どこにもありません。
いつか映画「愛を乞う人」を観たいと思っています。
それ程、私の心に深く残る作品でした。
今、古本屋で入手した下田治美著「愛を乞う人」を読んでいます。
ドラマ「愛を乞う人」をご覧になった皆さん。感想をお聞かせ下さい。
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