議員日誌

3・11は何を問いかけたのか

 「『生業を返せ、地域を返せ!』福島原発訴訟」の裁判が行われた日に、裁判の原告を対象に実施された講演会の記録が、かもがわ出版から「福島が日本を超える日」という題名の本として出版されています。

 内田樹さんが、「3・11は何を問いかけたのか」という題名で講演を行ったものも収録されています。

 特に、「立ち止まって考えることの大切さ」の章が心に残りました。

 内田さんは、安保法制が参議院で強行採決される前夜、国会前のSEALDsの集会に呼ばれて「学者の会」を代表してあいさつをしたそうです。その時のSEALDsの新しい政策がないのがすばらしいと感じたと書いています。

 「『安全保障環境が劇的に変化しているんだ。だから安保法制を上程している。文句があるなら、いますぐ対案を出せ。対案がないなら黙って引っ込んでいろ』という政府の主張に対して、国会外では若者たちが『それについてこれからじっくり考えますから、いまちょっと待っていください。そんなに性急に大切なことを決めないでほしい』と懇願していた。」

 「SEALDsがごく自然に『自分たちが民主的で、非抑圧的で、自由で、創造的な社会だと思うのは、こういうものです』というのを示してくれた。彼らの印象的なコール&レスポンスに『民主主義って何だ?』『これだ』というものがあります。民主主義とは何か、それは『ここにある、私たちの運動体のようなもののことだ』ということを彼らは誓言したわけです。こんなことを言った政治党派を僕はこれまで見たことがありませんでした。それは僕は新しさを感じた。」

 安倍さんが言う「戦後レジュームからの脱却」の意味を内田さんは「安倍さんは『壊す』と言っていますけれど、実際にやっているのは、1950年代から自民党がやってきたことをこれまでの5倍くらいの速度でやるということです。」と述べています。

 内田さんは、暴走する安倍政治に対して「いったん足を止めて、いったい自分たちは何をしているのか、どこへ向かっているのか、他に選択肢はないのか、頭を冷やして考えるべきではないか。」と述べています。

 SEALDsが「立憲主義を守れ」「三権分立を守れ」「憲法を守れ」など訴えていることについて内田さんは「彼らの運動に僕が深く共感したのは、政策的に何一つ新しいものがないということです。」と述べています。

 「暴走老人」に若者が「いまある制度を守れ」と意義を申し立てたことが新しいと内田さんは述べています。

 TPP問題での議論で国会が空転しています。

 安倍首相は、TPPの協議の内容は国民に伝えるといいながら、交渉内容を示す資料は真っ黒。

 これでは、安倍さんがTPP交渉を成立させて国民をどこに連れていくのか全く分からない。

 とにかく、安倍さんは、TPP交渉を成立させれば、日本経済にとっていいことばかりだと言うばかりで、急いで、交渉を成立させたいばかりの姿勢が見え見えです。

 TPP問題でも頭を冷やして考えようという当たり前のスローガンが今とても大切だと感じます。

 内田さんの言葉を通じて、改めて「アベ政治を許さない」ことを実感しました。

 戦争法、原発、TPP、社会保障。どの問題も安倍さんが進める方向が正しいのか頭を冷やして考え直す時です。

 そのチャンスが夏の参議院選挙です。

 その前哨戦が衆議院北海道5区補欠選挙。大いに注目していきたいと思います。

 皆さんは、今の政治をどうお考えですか。お教え下さい。 

 

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