NHK・Eテレの「100分de名著」で、明日から「歎異抄」が取り上げられます。
解説は、如来寺住職・相愛大学教授の釈徹宗さんです。
今、テキストで予習をしています。
「歎異抄」は、いまから730年前に書かれたものです。
浄土真宗の開祖である親鸞聖人の教えを弟子の唯円がまとめたものです。
一つだけ歎異抄から引用したいと思います。
「いづれの行もおよびがたき身なれば、とても地獄は一定すみかぞかし。」
(どのような行も満足に修めることができないわたしには、どうしても地獄以外に住む家はないからです。)
釈先生の解説はこうです。
「もし自力で修行をして悟りを開ける人が、法然の言うことを聞き、他力の仏道を歩んで地獄に行ったなら、だまされたと思うかもしれない。でも自分(親鸞)は他力しかないし、どんな行も満足にできないのだから、もし法然の教えが嘘で地獄に行ったとしてもそれでいい。『そもそも自分は地獄しか行くことがない身なのだ』と言うのです。」
哲学者の「梅原猛さんは若いころに、「とても地獄は一定すみかぞかし」という一文に感銘を受け、生きていく力が湧いた」とおしゃっているとのエピソードも書かれてあります。
歎異抄の「善人なほもって往生をとぐ。いはんや悪人をや」はあまりにも有名ですが、「地獄は一定すみかぞかし」の言葉も深い深い言葉です。
浄土真宗の門徒の一人として、今月は、釈先生から「歎異抄」をしっかり学んでいきたいと思っています。
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