議員日誌

精霊の守り人

 上橋菜穂子さん原作の「精霊の守り人」が実写ドラマとして昨夜からNHKドラマとして放送が始まりました。

 全22話の3部作となっているようです。再来年まで放送は続くようです。

 この作品のアニメも観ましたが、実写の迫力は圧巻でした。

 子どもたちと一緒に楽しみたいと思います。

 バルサ役の綾瀬はるかさんの殺陣シーンは迫力満点でした。

 綾瀬さんの女優として地平を拓く作品になる予感がします。

 文庫版の「精霊の守り人」の解説で作家の恩田陸さんは、この作品について次のように書いています。

 「下品な言い方だが、『モノが違う』。それが率直な感想だった。思えば、『ハリー・ポッター』シリーズ以降、有象無象の異世界ファンタジーが世界中に溢れた。それらは獲得するアイテムや敵味方のキャラクターのバラエティを描くことに終始しており、ポイント制のカードゲームを文字にしたようなものが散見されたように思う。長らく日本の作家や漫画家が、英米の異世界ファンタジーにあこがれ、西欧的世界を舞台にしたいと必死に勉強してゴシップロマンやヒロイックファンタジーを描こうとしたのに、彼らは自分たちのルーツや神話、宗教的拝啓といういわば地の利を放棄しているようにすら見えた。しかし、『精霊の守り人』を読んで、それは私の考えちがいだと気づく。それ以前の問題なのだ。そういう二流、亜流の異世界ファンタジーは、世界を構築すらしていなかったのである。」

 更に恩田陸さんは、「歴史や言い伝えの意味する真実、行事に残された手掛かりなど、作者の文化人類学的アプローチがよく生きていて、世界のなりたちや『記された歴史』という本質が見えてくるのも心憎い。くっきりと、私たちの棲む世界が、私たちの姿が浮き彫りになってくる。これこそが、私の考える異世界ファンタジーだ。」と書いています。

 恩田さんは、最後に「あなたはラッキーだ。私たちは、母国語で読める。しかも私たちが読むべきファンタジーにようやく巡りあったのだ。」と締めくくっています。

 最高の原作を、ドラマがどれだけ描ききることが出来るのか大いに楽しみです。

 最高の異世界ファンタジーである原作を改めて読み返しながらドラマを楽しみたいと思います。

 守り人シリーズのファンの皆さん、原作、アニメ、ドラマの感想をお聞かせ下さい。

 

 

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