米軍岩国基地(山口県岩国市)の空中給油機KC130の給油設備から大量の燃料が漏れた事故が県に報告されていなかった問題で、日本共産党県委員会・県議団は12日、中国四国防衛局の芹澤清局長あてに申し入れを行いました。
丸山調達課長に申し入れ書を提出する私(中央)
私と、松田一志党岩国市委員長、武田中国ブロック所長が訪れました。
事故発生の1月20日、防衛局は岩国市などに連絡しながら、「基地外への流出はない」との理由で県には通知しませんでした。
私の2月県議会の質問に県基地対策室は「速やかに説明がなされなかったのは遺憾」としています。
申し入れ書は、通報しなかった理由や事故の経過、周辺への影響を明らかにし、原因の速やかな究明と県民、県当局への説明を要求。事故発生時の通報基準と体制の公表なども求めました。
中国四国防衛局の担当者は、「県に報告しなかったことは、反省している。今後は、このような事態は県にも報告したい。」と答えました。
また、「事故原因については現在調査中。調査結果が出た段階で速やかに、岩国市と山口県に説明したい。」と答えました。
更に、同様な特異なケースはあるのかの問いに、防衛局の担当者は「発生していない」と答えました。
その上で、私は、被害の「恐れ」がある場合に県へ届け出ることを義務付けた水質汚濁防止法の規定などを示して追及。担当者は「(事故現場は)基地のど真ん中。(漏出の)広がりが確認できなかったので連絡しなかった」と述べました。
松田委員長は、事故翌日の21日に基地北方の遊水地にも油膜が確認されたことを挙げ、「(漏出が現場の)近辺にとどまっているというのは、事実と違うのではないか」と指摘し、防衛局側は「因果関係はわからない。事故原因の究明を進めている」と答えました。
中国四国防衛局が県に報告しなかったことを反省していると述べ、調査結果を岩国市と県に伝えることを約束した点は前進面だと思います。
しかし、①中国四国防衛局は、水質汚濁防止法に基づき県に届け出をすべきではなかったかといった問題や、②遊水池に事故翌日に油膜が張っていた問題と事故との因果関係の解明は、引き続き、中国四国防衛局に解明を求めていきたいと思います。
岩国基地の油漏れ事件に関する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
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