昨日、中一の長男と一緒に長編ドキュメンタリー映画「ひめゆり」を観ました。
表題の通り、沖縄ひめゆり学徒22人の証言を集めたものです。
残しておかねばならない日本の歴史の重要な1ページだと思いました。
映画のパンフレットに証言された方の生まれた年が書かれてありました。一番若い方が昭和3年生まれです。
私の父が昭和6年生まれで、生きていれば78歳ですので、ひめゆり学徒の方々は皆80歳代ということになります。
今、残しておかなければ、歴史の詳細は闇の中に消えてしまいます。
その歴史を丁寧にひも解いた柴田昌平監督に感謝します。
柴田監督は、1963年生まれ。私と同世代です。
柴田監督は、パンフレットで、「映画が完成した今も、撮影を続けています。続編(戦前編、戦後編)もいつかまとめたいと思っています。」と語っています。
私も続編が楽しみです。
映画の最大の感想は、戦争の惨さです。
具体的には、まず、アメリカ軍の惨さです。非戦闘員の住民や学生が多くいる壕へも無差別に火炎放射やガス弾を投げ込む行為は国際法上も許されるものではないと思います。
次に、日本軍の惨さです。「ひめゆり学徒」を南方まで連れまわした揚句に、日本軍は彼女らに解散命令を出します。後は自分の身は自分で守れと言うだけです。
その時点で多くの学徒や住民は生存していたのですが、その後は、日本兵にも守られることなく多くの沖縄の人たちの命が蔑ろにされます。
どうして早く、日本軍は、学徒や住民を後方の安全な地域に確保する判断をしなかったのかと憤りの気持ちを禁じ得ません。
それが戦争という言葉に尽きるのでしょう。
だから二度とこのような戦争を繰り返してはならないのです。この事が痛いほどわかる映画でした。
中一の息子は、淡々と映画を見つめていましたが、息子が成人した後も平和な日本が続くことを願ってやみません。
宇部での映画上映に携わった方々にも感謝いたします。
映画「ひめゆり」をご覧になった全国の皆さん。感想をお聞かせください。
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藤本はじめさま
初めまして、ドキュメンタリー映画『ひめゆり』の元配給スタッフで、現在はボランティアで映画を応援している富士海ともうします。
映画を2007年に観て、これは何が何でも、もっとたくさんの人に観てほしい。特に子供を持つ親に観てほしいと思い、いろいろな人に映画をすすめてきました。
この映画の中の証言は、ひめゆり学徒がやがて自分達は死んで行くと意識して、若い世代に託されているものだと私は思っています。戦争体験者は藤本さんが指摘するように80歳を超え、語る事は年々難しくなって行きます。
映画の中の証言が5年後10年後に埋もれてしまうことは映画を観たもの、作ったものがひめゆりの想いを、引き継げなかかったことになります。
細く長く、上映活動が続いて行くためにはどうしたらよいのかいつも考えています。映画があるのだよということを知っていっていただきたいと思っています。
11月~12月にかけては、東京、大坂で以下のもようしものがあります。お知り合いがいらっしゃいましたらお声がけいただけましたら幸いです。
市民の手で平和は作り価値を伝えていくものと考えています。
映画「ひめゆり」上映会 東京調布市仙川
11/27,28日開催
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20101117/CK2010111702000022.html
http://blog.livedoor.jp/documentary_himeyuri/archives/52039402.html
「ひめゆり」全国巡回展
大阪人権博物館(11月16日~12月26日)
http://mytown.asahi.com/areanews/okinawa/OSK201011150151.html
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-03-18_4653/
by 富士海 — 2010年11月17日 11:50 AM