議員日誌

纐纈先生の話に納得

 本日、憲法と暮らしを守る宇部地域共同センター主催の憲法9条を学ぶ市民講座が宇部市福祉会館で行われました。

 講師は、山口大学の纐纈厚先生。演題は「国軍化する自衛隊の動きと憲法9条問題」でした。

 纐纈先生は、まず、自らの家族史を語りながら、平和憲法の必要性を話されました。

 纐纈先生のお父さんは、4男でありながら、長男・次男・三男が戦死されたために家督を継がれました。

 お父さんが晩年「もし、あの時代に憲法9条があれば、兄弟で楽しく語り合うことも出来たのに」と悔やんでおられたそうです。

 私も、祖母の妹が、満州で産後直後の子どもを死なせた体験を持っていることを思い出しました。

 あの時代に平和憲法があれば、その子も死なずにすんでいたかも知れません。

 次に纐纈先生は、アメリカ社会をどう見るかという話をされました。

 先生は、「アメリカの中心は軍需産業」であり、政府は、「軍需産業内閣」という特徴があると話されました。

 その上で、オバマ大統領の核廃絶演説について「アメリカ自身がプランを持って廃絶に向かっていく」ことを含んだ演説だったとは言い難いと話されました。

 そして、話は現在の自衛隊に対する世界の評価に及びました。

 まず、先生は、自衛隊に空母があると世界は見ていると話されました。自衛隊は、大型輸送艦としているが、攻撃型ヘリコプターが20機と強襲船(LCAC)も搭載できる船を持っていることを話されました。

 また、空母を護衛するイ―ジズ艦が自衛隊には6隻ある。一隻が1200億円なので、6隻で、ほぼ山口県の年間予算に及ぶ規模の艦船を自衛隊が保有している事実を話されました。

 話しは、北朝鮮の核実験問題に及びました。先生は、北朝鮮の行為は、核廃絶を求める想いを踏みにじるものと厳しく批判されました。

 その上で、アメリカが1800回の核実験を行ってきた事実も忘れてはならないと強調されました。

 更に、北朝鮮問題を受けて、自民党・民主党内から「対地攻撃能力」を日本が持つべきだとの議論が出ている危険性を指摘されました。

 先生は、現在の日本で自民・民主どちらが政権を取っても憲法9条が危うい状況が続く可能性について話されました。

 二大政党制ではなく、北欧のように多党制で、いろんな選択が可能な社会の実現を話されました。

 最後に、先生は、憲法9条で合意形成できる社会を実現し、基本的人権が尊重され、アジアで二度と戦禍が起きないようにしようと訴えられました。

 先生の話をお聞きするのは、今回で2回目ですが、深い知識に今回も圧倒されました。

 そして、その知識に裏打ちされた、平和を守る勇気に感服しました。

 纐纈先生、励まされ、元気の出る講演を大変ありがとうございました。

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  自衛隊問題を中心に講演をされる纐纈先生

 

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