本日、藤山個育ちの会主催で、芹沢俊介さんの講演会が、宇部フロンティア大学で行われました。
芹沢さんのお話をお聞きするのは初めてでしたが、大変感銘しました。訥々とした語り口で、心に沁み入るような講演でした。
演題は、「親子であること 親子になること」でした。
芹沢さんは、里親の方の経験談を最初に話されました。
里親の元に行った子どもたちは、まず、1週間はいい子を演じる(見せかけの時期)があるそうです。
その次に、里親が自分に本気なのか試す期間があるそうです。
そして、真実告知(血のつながりがないことを親が子どもに伝える)ことなどを経て、「親子になる」過程を経ると話されました。
里親の方々の経験と同じで、たとえ血がつながった親子関係の中でも「親子になる」過程があると芹沢さん。
それが、「原始的母子的没頭(原始的受け止め)」というと話されました。
これは、胎児期から出産後の数か月母親が赤ん坊のことだけに没頭することです。
この過程を経て母親になる。その母親をしっかり支える過程を経て父親になることが出来ると芹沢さんは語ります。
現在は、その過程を踏むことが難しい時代になったと芹沢さんは指摘します。
この国が本気で少子化を抜け出すためには、「母性的没頭」を社会が支える体制が必要だと話されました。
最後に芹沢さんは、「させる子育て」から「受け止める子育て」への転換の必要性を話されました。
芹沢さんは、子どもは根源的に受動性があり、最初の欲求は受け止められ欲求だからだ話されました。
私には、4人の子どもがいますが、ついつい「させる子育て」を行っていることに気づきます。
子どもをしっかり受け止めていくことの大切さを痛感しました。
大変、示唆に富んだ講演会でした。
帰りに芹沢さんの「若者はなぜ殺すのか―アキハバラ事件が語るもの―」という本を買いました。
この本を読みながら、先生の教育論に更に触れていきたいと思います。
宇部フロンティア大学で講演する芹沢俊介さん
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