後期高齢者医療制度が発足して2年目に入ります。そして、今日が、今年度最初の年金天引きの日を迎えました。
後期高齢者医療制度の中止・撤回を求める宇部市連絡会主催の「怒りの抗議行動」が行われ参加しました。
後期高齢者医療制度の問題点をあげれば枚挙のいとまがありません。
第一は、不服審査が数多く出されているということです。厚生労働省の調査で、昨年までに1万199人が行っています。県内でも不服審査が、161件提出されています。請求内容として一番多かったのが、後期高齢者医療制度への強制加入で143件です。山口県は、制度そのものに関わる問題としてこの不服申請を却下しましたが、県民の怒りがそれで収まることはありません。
第二の問題点は、保険証が奪われるということです。保険料の第一期の徴収が始まったのが、昨年7月からですから、1年が経過した今年の7月から、滞納が続いている人から保険証が奪われる可能性が生まれます。
現在、滞納者は、保団連の調査で全国で17万人と言われています。県内では、昨年のデータで、7240人、宇部市で、693人という状況です。
日本共産党は、保険証の未交付をやめるよう強く政府に求めてきました。その結果、資格証明書を発行する時には、国に報告を求めるよう、厚生労働省は、各都道府県の広域連合に通知を出しました。国は、資格証明書の発行は「相当な収入があるにも関わらず保険料を納めない悪質者」に限るとしています。
これら国の通知は、国民の運動の成果として評価しますが、そのそも、国は、保険証を取り上げることが出来るとの規定そのものを無くすべきです。
後期高齢者医療制度の第三の問題点は、健診の受診率の低さです。今年2月に行われた県長寿医療懇話会で、昨年末時点の健康診査の実施率が明らかにされました。なんと、12.1%です。従来の老人保健制度では、自己負担がなく受診率は38%程度だったと言われいます。後期高齢者医療制度になって、500円の自己負担が生まれた結果、検診率は、3分の1以下に減ったのです。
検診率が下がった背景には、国の姿勢があります。高齢者医療確保法が制定されて75歳以上の方の健診は、やってもやらなくてもいい努力義務になったのです。
75歳以上と以下で格差をつけるのは、健診だけではありません。命そのものに格差を付ける後期高齢者医療制度は、やっぱりなくすしかありません。
その決意を新たにする抗議行動となりました。
後期高齢者医療制度怒りの抗議行動の様子
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