議員日誌

看護師さんが辞めていく

 昨日、私は、午後から山口県医労連が主催した山口県「ナースウェーブ」の一環として、取り組まれた知事への「医療・看護の充実・改善を求める要望書」の提出と交渉に参加しました。

 その中で、県内の病院の看護師さんから「月14日夜勤をする人がいる」「一旦仕事に入ると何時間働かされるのか分からない」という切実な声が出されました。医労連は、「保健師等就学資金貸与事業の貸与要件の中に、退職時には『退職理由アンケート』を県に提出されることを入れる」ことを提案し、県が看護師の退職事由の実態を把握をするよう求めました。これに国重医務保険課長は、「看護師の退職事由の実態は独自に把握している」と答えました。

 しかし、山口県が毎年発行している「山口県における看護の現状」という冊子の最新号である平成20年3月発行分の中には、これまであった「病院の看護職員退職理由別退職者数」及び「病院の看護職員年齢別退職者数」のデータが掲載されていないことが判明しました。この私の指摘に、担当者は、「次回の平成21年3月発行分から復活させる」ことを約束しましたが、県が本当に看護師の定着を図る気持ちがあるのかと疑いたくなる状況です。

 私は、病院看護職員退職理由別退職者数の推移を平成8年から平成15年まで検証しました。H8年では、退職理由の調査項目の中で、「その他」を除いて多いのが「他病院への勤務」です。平成8年22.6%だったのが、H15年には、31.3%と増加傾向にあります。これは、看護師の方々の流動化が益々進んでいることの表れです。また、定年で退職する人が、H8年5.6%、H15年4.4%と少し減少ぎみです。

 次に、病院看護職員年齢別退職者数を見てみます。H8年に61才以上で退職した方が、10.1%だったものが、H15年には、3.5%と減少しています。そして、退職が一番多い年代のトップは、21歳から30歳で、H8年が45.2%、H15年が40。1%となっています。この数は、各年度平均して45%前後で推移している状況です。

 これらの数値を見ると、山口県の看護師の定着が進んでいるとは、とても言える状況ではありません。県は、昨日の交渉の中でも「看護師の定着は重要」と言葉では繰り返していましたが、具体的対策を実行していくことが重要だと痛感しました。

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 要望書を国重課長に渡す萩原県医労連委員長

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