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「OB財団と単独随契25年」と報道

 今日の読売新聞に「OB財団と単独随契25年 県、庁舎案内など年2000万円超」との報道がありました。

 私は、この問題を12月14日の総務政策委員会で取り上げました。

 この問題がどのような経過で判明したのか説明します。

 まず、私は、県庁が行った平成21年度の業務委託の内、随意契約の件数を調査をしました。

 4134件の業務委託の内、3788件。実に91%が随意契約であることは分かりました。

 次に、私は、業務委託の所属別随意契約数を調査しました。管財課が96件で一番多い所属だということが分かりました。

 次に、私は、管財課の業務委託の随意契約の中身を調査しました。

 管財課の96件の随意契約の内、不動産鑑定評価業務、土地調査・測量・登記委託業務、予定価格5万円以下を除く随意契約の件数が40件あることが分かりました。

 次に、私は、管財課の随意契約の内、不動産鑑定評価業務などを除いた39業務の中身を調査しました。

 34件は見積合せを行ったが、6件が単独随契であることが分かりました。

 次に、私は、管財課単独随意契約6件の中身を調査しました。

 H21年度、管財課単独随契の最高金額は、2396万7325円の「山口県庁舎等案内業務」であることが分かりました。

 次に、私は、「山口県庁舎等案内業務」の委託先と開始年を調査しました。

 委託先は、財団法人山口県厳島会、開始年は昭和60年であることが分かりました。

 新聞報道には、「県が、県OBが設立した財団法人山口県厳島会と、県政資料館(山口市)や県庁舎の案内業務などの単独随意契約(単独随契)を25年間にわたって続けていることが分かった。」とあります。

 同じく新聞報道に桐蔭横浜大法科大学院の鈴木満教授の次のようなコメントが掲載されています。「契約に公平性、競争性が確保されておらず、税金が無駄に使われている可能性がある。天下り先に受注させたいだけではないか」

 もし、鈴木教授の指摘通りなら問題です。私は、この問題を引き続き調査するつもりです。皆さんのご意見をお聞かせください。

 

古狐先生のご冥福をお祈りいたします。

 今日、夏川草介著「神様のカルテ2」を読了しました。

 数日前に、途中まで読んだ感想を記載しましたが、後半の感動は計り知れないものがありました。

 今年読んだ小説の中でNo1です。数年のスパーンでもNo5に入る作品だと思います。

 古狐先生の描写がやけに詳細だと思って読んでいたら、ついに古狐先生は、病に倒れることになるとは。

 古狐先生の最期を最高のものにしようと病院スタッフが奮走する姿に涙が滲みました。

 また、辰也先生の子ども千夏ちゃんの誕生パーティーの場面は、実際に涙が頬を流れました。

 益々、殺伐とした社会になっていますが、優しさが凝縮されたこのような作品がベストセラーになる社会は捨てたものではないと思いました。

 次回作が楽しみでしかたありません。私は、夏川草介作品の中の一止とハルをこれからも応援していこうと思います。

 年末の慌ただしい中でしたが、私に潤いを与えてくれた「神様のカルテ2」に感謝します。読書は人生を豊かにしてくれるものですね。

 皆さんもぜひ、「神様のカルテ」「神様のカルテ2」をご購読ください。

 また、読んだという方は、感想をお聞かせください。

私の松本清張論

 辻井喬著「私の松本清張論」を読んでいます。

 文学を深く勉強してこなかった私には難解な所は多々ありますが、清張ファンの一人として頷けるところも多々ありました。

 清張が、プロレタリア文学論の影響を受けていたことを知りました。

 清張は戦中、非合法雑誌「戦旗」を読むようになり、それが、特高警察にマークされ、1929年3月、20歳のときに、治安維持法違反の容疑でつかまり、拷問も受けたとのことです。

 1981年に西武百貨店で行われた「宮本百合子展」の実行委員長を務めたのが松本清張でした。

 その時に著者も清張さんと直接話をしたとあります。

 辻井さんは、「一生を通して文学と清張の実生活の感性が離れずに、むしろ深まっていったことは大きな意義があります。清張文学の影響は、読者に世の中の動きを分析できる力を与えること、それが文学の社会的力であることを示しました。その意味では、かつてその役割を果たそうとして、弾圧され、一時的に沈黙を強いられたプロレタリア文学の流れの中に松本清張はあると言える、私は考えています。」と結論づけています。

 私は、辻井さんの視点を拠り所に、今後とも松本清張を読んでいきたいと思います。

 今後も清張作品の映像化は続くと思います。それをきっかけにしながら、彼の作品に触れていきたいと思います。

 それと同時に、「昭和史発掘」「日本の黒い霧」シリーズなど、彼の近現代史のタブーに挑んだ作品も読み進めていきたいと思います。

 清張ファンの皆さん、感想をお聞かせください。

炭ロール

 妻の趣味の一つがケーキづくりです。

 週に一度程度は、ケーキを作り、自分と子どもたちとで食べています。(私は、ほんの少しおすそわけをもらいます。)

 最近、凝っているのが炭ロールケーキです。

 生地に竹炭の粉を入れ、真っ黒なロールケーキに仕上がっています。

 味には厳しい子どもたちも美味しいと食べていました。

 私もおすそわけをもらいましたが、美味しく食べました。

 竹炭は、解毒作用があるのではないかと妻が解説していました。

 宇部市は石炭の町として発展した歴史があるので、「宇部の炭ロール」として、地域おこしに活用してはどうでしょうか。

 もはや、市内のケーキ店で商品になっているものがあるのでしたらお教えください。

 レシピや作り方を知りたい方は、ご連絡下さい。

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     炭ロールを輪切りにした断面です。

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    炭ロールを皿に盛り付けた様子です。

 

映画「最後の忠臣蔵」

 今日、念願の映画「最後の忠臣蔵」を観ました。

 日本映画に新たな名作が誕生した感慨を抱きました。

 久しぶりに、涙が止まらない映画でした。

 可音が、修一郎との結婚を決め、嫁ぐ前に、孫左衛門と抱き合うシーンでは涙ぼろぼろでした。

 可音を嫁がせた後、孫左衛門が切腹するシーンは、武士社会の冷厳さを痛感しました。

 滅私奉公そのもの時代であったのですね。その時代に、浅野内匠頭は、上司である吉良上野介を殿中で斬りつけたこと事自体が大変な出来事だったことが良く分かります。

 仇討に参加した者は末代まで罰せられる事が明白な時代に、参加した義士の勇気も並々ならぬものがあります。

 このような義士たちの少し少しの努力が維新を生み、現在の民主主義を生んだのだろうと思います。

 映画として配役は最高でした。内蔵助の隠し子―可音を桜庭ななみが好演していました。愛らしい演技は多くの観客の涙を誘うこと間違いなしです。

 役所広司の孫左衛門は、目の動きで感情を表現していました。役所広司はやはり日本を代表する俳優です。

 片岡仁左衛門の大石内蔵助もぴったりの役だったと思います。

 佐藤浩市の寺坂吉右衛門も役所広司を相手に健闘していました。

 年末年始は、池宮彰一郎の忠臣蔵シリーズを読もうと思います。

 映画館に行けば次の観たい映画が気になります。

 次は、来年2月上映の「ジーン・ワルツ」でしょうか。この映画の原作もばっちり読んでいます。上映が楽しみです。

 涙を流すと心がスカッとしますね。泣ける映画はいいですね。映画はいいですね。

「神様のカルテ2」と46歳。

 1964年12月18日生まれの私は、今日で46歳になりました。

 議員になってから20年。走り通しでしたが、大きな病気もせず、元気に活動できたことは、両親や家族、そして地域の皆さんのお陰だと感謝しています。

 これからも、健康第一で、走り続けていきたいと思います。

 誕生日を前後して、今、夏川草介さんの「神様のカルテ2」を読んでいます。

 映画化も決定した「神様のカルテ」の続編です。

 一止とハルのほのぼのしつつ胸を打つ物語が再びスタートします。

 この本は、ほのぼのと信州の風景が描かれている一方で、赤裸々な医療の現実が、鋭く描かれています。

 「神様のカルテ2」には、大学時代の友人辰也が、東京から、一止が勤務する病院に移ってきます。

 彼の妻は大学の後輩で、同じく医師です。

 妻である千夏は、小児科医。子どもが生まれた職場復帰します。ある日、久しぶりに休みを取り、翌日にある重症患者の家族から、なぜ休んだの罵られます。この事件をきっかけに、千夏は、家族を捨て、医療現場から離れられなくなります。

 辰也は、千夏を通して見た医療現場の矛盾を一止にぶつけます。

 「医師は、患者のために命がけで働くべきだという。この国の医療は狂っているんだ。医者が命を削り、家族を捨てて患者のために働くことを美徳とする世界。(中略)夜に駆け付けなかった医師に対して、なぜ来れなかったのかと大声をあげるんだ。誰もが狂っていて、しかも誰もが自分が正しいと勘違いをしているんだよ。」

 原作者の夏川さんは、自ら地域医療を担う医師の一人です。彼だから書けた現実だと思い、涙が滲みました。

 第一作より、奥行きと激しさが出てきた物語の展開に大満足です。

 一止の大学時代の恋話が新たに判明。

 ならば、一止とハルのなれそめもファンとしては、知りたいところです。(第2作の私が読んでいない後半で知る事ができるのでしょうか。次回作か。)

 古狐先生の医療に対する思いも登場したり、次郎に彼女が出来たり、一人一人の登場人物への愛着が深まります。

 夏川さんには、寅さんのように、「神様のカルテ」をシリーズとして続けていってほしいと思います。

 この小説に、「良心に恥じぬということだけが、我々の確かな報酬だ」というケネディ大統領のチピーチライター・セオドア・ソレンソンの言葉が出てきます。

 辰也が学生時代に、の言葉を「ケネディは戦争のためにこの演説をふるったが、我々は医業のためにこの言葉を用いよう。百万人を殺す英雄ではなく、一人を救う凡人であろう」ために使ったことを一止が回想します。

 私は、この言葉を県民の命を守る政治を実現していくために使いたいと思いました。

 興味深い小説を読みながら、46歳の誕生日を迎えることが出来たことに感激しています。