昨日は、久しぶりにブログをお休みしました。
長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会(以下刻む会)が韓国・プチョン市の中学生と宇部市の中学生との交流会を開催しました。
韓国プチョン市と宇部市の子どもたちが交流
この交流会に、刻む会の役員として5月4日の夜から5月6日の午前中まで参加していました。
韓国・プチョン市から中学生が、人間いきいき研究会が受け皿となり、山口県内3か所でホームステイをしています。
宇部市には8名のプチョンの中学生が刻む会が受け皿となってホームステイしました。
宇部市では、プチョンの中学生8名と宇部市内の中学生20名が浄土真宗本願寺派・西法寺の門徒会館にホームステイしました。
4日にプチョン市を出発した中学生は、福岡空港を経由して、夜9時に、宿泊地の西法寺に到着しました。
5日は、9時に、緑橋教会で、プチョン市と宇部市の子どもたちが合流しました。
中学生たちはグループに分かれて宇部新川まつりを散策しました。
午後から、長生炭鉱水没事故犠牲者追悼ひろばにに移動し、1942年2月3日に発生した炭鉱水没事故について学びました。
炭鉱事故の犠牲者は183人。その内、136人が韓国朝鮮人の方々でした。
子どもたちは、ピーヤの見える床波の海岸で行き、犠牲者を追悼しました。
長生炭鉱水没事故の犠牲者を床波海岸で追悼
夕方は、子どもたちがグループごとに自ら料理をしました。
韓国料理のキムチチャーハンとチジミ。日本料理のとんかつ、豚の生姜焼き、豚汁。
韓国と日本の中学生が料理に挑戦しました
中学生の料理にスタッフである私たちは舌鼓を打ちました。
6日の朝は、西法寺の斎藤住職から仏教の法話を子どもたちが聞きました。
西法寺の斎藤住職が中学生に法話を行いました
韓国と日本の子どもたちは、両国の平和友好を願いながら二日間の交流を深めました。
私も両国の子どもたちと一緒に活動して多くの事を学びました。
私自身、素晴らしい体験をすることが出来ました。参加した両国の子どもたちに感謝します。
皆さんどのようなゴールデンウィークをお過ごしになられましたか。
昨日、安倍9条改憲No!全国市民アクションうべ主催の5・3市民憲法集会が、宇部市総合福祉会館で行われました。
約70名の市民が集い、山本直弁護士から「守ろう!平和憲法」と題する講演を聞きました。
宇部で開かれた憲法学習会で講演する山本弁護士
山本弁護士は、憲法13条「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」が憲法も目標だと指摘しました。
その上で、憲法の存在意義は3つあると話ました。
①「人は、人である以上、当然に、個人として尊重され、平等に扱われ、幸せに起きることができる(幸福を追求する権利をはじめとした基本的人権を享受できる)ということを確認
②基本的人権が脅かされないよう、国家権力の発動を制限
③究極の人権侵害たる戦争を、徹底的に放棄
山本弁護士は、自民党の9条「加憲」について、「現行憲法の9条は、軍事の制限規範であるが、集団的自衛権を行使する自衛隊を明記すれば、9条は軍事の根拠規範になる」と述べました。
その上で、「9条が軍事の制限規範から根拠規範になるということは、憲法体系全体へ影響を及ぼす」と述べ、次の点に及ぶと話ました。
①宣戦布告に関する条文の創設
②戦争中の指揮系統に関する条文の創設
③戦争の終了に関する条文の創設
④軍法会議(特別裁判所)の創設
⑤国民の基本的人権を奪う緊急事態条項
山本弁護士は、自民党改正草案の99条の問題を次のように指摘しました。
「内閣が、国会から立法権を奪い、法律と同じ効力のある緊急政令により、国民の権利を制限しようとする自民党改正草案の99条は、第二次世界大戦時の日本やナチスと同様のことを行うことが出来る条文であり、憲法の『自爆装置』というしかない。」
山本弁護士は最後に、憲法12条「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」を引用し、「国家の暴走を制限し、国民の権利を守る、平和憲法を不断の努力で守っていこう」と訴えました。
憲法の原則を学び直すことが出来て、私自身大変勉強になりました。
山本おさむさんの「赤狩り」に感銘して、関連の書籍を読んでいます。
吉村英夫著「ハリウッド「赤狩り」との闘い『ローマの休日』とチャップリン」を読んでいます。
この中に「ヘプバーン、そしてトランボの栄光」という章があり、その中の一項が「アンネ・フランクとオードリー」です。
アンネ一家はアムステルダムの運河脇ビル屋根裏に緊急避難して生活していました。
同じ時期、アムステルダムから東へ列車で1時間余のアルンヘムに住む同年齢の少女がオードリーでした。
アンネもオードリーも生まれたのは1929年。
オードリー・へプバーンが5月4日生まれ、アンネ・フランクは6月12日は生まれ。
オードリーは、戦争が激しくなり、地下室で母と隠れ住む生活をしていました。
母と共にレジスタンスの手助けを行っていました。
この項にこんなエピソードが書かれています。
「オードリーがスターになったなってから、『アンネの日記』を映画化する時に、オードリーにアンネ役のオファーがあった。オランダに縁が深く、アンネを演じてほしいということで、映画会社も、生き残ったアンネの父オットー・フランクも、ヘプバーンのところに足を運んだ。だがアンネ役を断る。私はアンネだけは演じることができません。私自身がアンネでもあるからですというのが理由だった。アンネが生き残れば、戦後天才的文筆家として世界でアイドルになっていたかもしれない。逆にオードリーが抵抗運動のなかで摘発され捕らえられて銃殺されていたら、世界の大スター、ヘプバーンはうまれなかった。二人の明暗は、紙一重である。あなたが私、私があなた。アンネの無念さを思うとオードリーはアンネ役を演じることができなかった。アンネに関心がなかったわけでも、世界史の悲劇をうけとめる感性を持ていなかったのでもない。むしろ、ありすぎたのである。」
今日は、憲法記念日です。
先の戦争は、日本と世界に多大な被害をもたらしました。
オランダで天才的文筆家の命を奪い、戦後の世界的大スターの命を奪っていたかもしれない「戦争」を二度と起こさないと誓う日にしたいと思います。
安倍政権は、憲法9条を骨抜きにして日本を「戦争する国」しようとしています。
朝日新聞の世論調査では、この安倍9条改憲に反対が58%でした。
私が事務局長を務める「安倍9条改憲No!全国市民アクションうべ」では、今日、午後3時~
宇部市総合福祉会館2階ボランティア交流ホール(大)において、「守ろう!平和憲法」の演題で山本直弁護士を講師に市民憲法学習会を行います。
連休真っただ中ですが、多数の皆さんのご参加をお待ちしています。
皆さんの憲法に対する思いをお教え下さい。
山本おさむさんの漫画単行本「赤狩り」第二巻を読んでいます。
映画「ローマの休日」の舞台裏が赤裸々に描かれています。
キーワードは「秘密」と「信頼」です。
単行本の中に監督のワイラーがこう語るシーンがあります。
「このシナリオは読めば読むほど、表面上のストーリーの裏に何か別の事が書かれているような気がする。アンと王女と新聞記者ジョーはお互いに嘘をつき合っている。自分が何者なのかを明かすことができない。そしてジョーはアンの正体を暴いて利益を得ようとしている。これは赤狩りの時代を生きる我々の姿と同じではないか・・・いつ自分が密告されて正体を暴かれるかびくびく脅え、あるいは自分の利益のために他人の正体を暴き・・・不信と裏切りに囲まれて誰も自分の信実を正面に表すことができず、互いに嘘をつき合う・・・しかし、ジョーは自分の利益に目をつむり、アン女王との信頼を守る道を選択する・・・これは赤狩りの時代を、このように生きよとする男が発した蜜かなメッセージとも読めるのではないか・・・」
映画「ローマの休日」で新聞記者ジョーはアンが女王だという「秘密」を知ります。正体を暴いて利益を得ようとしますが、アンとの「信頼」を優先させます。
監督のワイラーは、。「ローマの休日」の脚本をドルトン・トランボが書いた「秘密」を知ります。トランボは赤狩りでハリウッドから追放された人物です。トランボを「信頼」して映画の制作を進めます。
ハリウッドの赤狩りと映画「ローマの休日」の内容が繋がらなかったのですが、山本おさむさんの漫画で繋がって捉えることができました。
私が学生時代に「自立は連帯を生み、孤立は分散を生む」と言う言葉と出会いました。
私は、この物語を読んで「信頼は連帯を生み、不信は分散は生む」という例えを思いつきました。
山本さんは、この本の最後に、解説文を寄稿しています。
ハリウッドの赤狩りの背景に「原子爆弾の製造競争」があったと書いています。
アメリカの原爆製造の情報がソ連に漏れたことを契機に、アメリカでの赤狩りが猛威を振るう、その一つがハリウッドでの赤狩りだったという見方です。
為政者は、国民同士を疑わせ、分断していきます。
私たち国民は、真実を見つめ、連帯して為政者がすすめる政治と対峙していかなければなりません。
私は、市民と野党の共同を宇部地域で進める運動に参画してきました。
「信頼」「連帯」の大切さを痛感しています。
違いがある者同士ですがリスペクトしていく大切さです。
私は、ワイラーとトランボの「信頼」の物語から、今の政治に立ち向かう勇気をもらいました。
さあ、今日も、街頭から訴えます。それでは出発してきます。
山本おさむ「赤狩り」を読まれた方は感想をお聞かせください。
本日、宇部地域労連主催の第89回宇部地域メーデーが、ヒストリア宇部で行われました。
集会は、「私たちは、国民的連帯でメーデーを迎えました。この力をバネに、大幅賃上げ、労働時間短縮、雇用の確保、社会保障の充実、共謀罪反対、消費税増税反対、震災からの復興、なくせ原発、そして憲法9条を護り核も基地もない日本の実現を求め、悪性と大企業の横暴を止めさせるためにたたかいましょう。」などとするメーデー宣言を採択しました。
私は、日本共産党を代表して連帯の挨拶を行いました。
第89回宇部地域メーデーであいさつをする私
私が行った挨拶の要旨は以下の通りです。
・・・
第89回宇部地域メーデーにご参加の皆さんこんにちは。日本共産党の来年の県議候補・藤本一規です。連帯の挨拶をいたします。
自民、公明と維新は27日、衆院本会議で安倍政権が今国会で成立をねらう「働き方改革」一括法案の審議入りを強行しました。
安倍政権の「毒」が様々な問題に広がっている中、「働き方改革」法案においても、ねつ造、隠ぺいという安倍政権の「毒」がひろがっています。
まず、ねつ造です。安倍首相は裁量労働制を拡大すれば過労死が増えると批判され、『裁量労働制は一般労働者より労働時間が短いという調査がある』と出張しました。しかし、その調査データがねつ造されていたことが明らかになりました。
次に、隠ぺいです。裁量労働制を違法に適用していた野村不動産に対して、「特別指導」をしてきたことをアピールし、「違法行為はしっかり指導するから大丈夫」と強弁していた厚生労働省。裁量労働制を違法に適用された労働者が過労自殺していた事実を厚生労働省は隠ぺいしていました。
法案はすでにボロボロです。データねつ造で、財界が一番に求めていた裁量労働制の拡大は、法案から削除する事態に追い込まれました。
高度プロフェッショナル制度は、労働基準法が定める労働時間規制を適応除外します。残業代も休憩も休日もなく、一日24時間、48時間連続で働かせることも可能である「残業代ゼロ制度」「スーパー裁量労働制」であることが明らかになりました。
安倍首相は「戦後70年ぶりの大改革」と自画自賛しますが、データねつ造と過労自殺隠ぺいで国会と国民をあざむく安倍政権に「働き方」を語る資格はありません。
労働時間短縮を求める過労死遺族に対し、過労自殺を引き起こした「ワタミ」の創業者の自民党議員が「週休7日で幸せか」などと暴言をはきました。安倍首相も時間規制を外す高度プロフェッショナル制度を「自らの創造性を発揮できる制度」と持ち上げており、過労死に反省がありません。
改ざん、隠ぺいを繰り返す安倍内閣の総辞職を求めることと一体に、野党の結束を強め「働き方改悪」を断じて許さないために日本共産党は全力で奮闘する決意です。5月3日の学習会に皆さんのご参加をお願いします。
・・・
労働法制の改悪をストップさせ、安倍政権を退陣に追い込む決意あふれる宇部地域メーデーでした。
メーデーに対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
黒沢昭DVDコレクション⑥「羅生門」を観ました。
マガジンには、本作のエピソードが書かれています。
「1950(昭和25)年8月26日に封切られた本作は、同年のキネマ旬報ベスト・テンで5位に留まるなど、当時の評価は芳しくなく、制作を推進した大映の重役やプロデューサーは左遷されたという。しかしその一方、イタリーフィルム社の女性社長ジュリアーナ・ストラミジョーリは『羅生門』に感激し、ヴェネチア国際映画祭への出品を大映に打診。大映側が渋ったため、自費で字幕をつけて出品したところ、公開翌年の9月0日、見事に最高賞である金獅子賞を獲得したのである。パリ在住の彫刻家・高田博厚が『文芸春秋』に寄稿したルポによると、会場には関係者どころか日本人が一人もいなかったため、困った主催者側は、急遽、付近を歩いていた小柄な東洋人にタキシードを着せ、『日本代表』として表彰式に出席させた。すると、前年のグランプリ作『裁きは終わりぬ』(1950)のアランド・カイヤット監督がその東洋人の手を振りながら『羅生門』を賞賛。この光景を見た周辺のマスコミが大柄なアイヤットを県傾斜と勘違いし、撮影した写真を各国へ配信するという珍事が巻き起こったのである。そして、映画祭への出品さえ知らされていなかった黒澤明監督は、後日、『日本映画を一番軽蔑していたのは日本人だった。その日本映画を外国に出してくれたのは外国人であった。これは反省する必要はないか、と思う』と述べている。」
黒澤監督は、本作について「虚飾なしには生きていけない、死んでも虚飾を捨てきれない人間の罪の深さを描いている」と述べていたとマガジンにあります。
黒澤監督の言葉を念頭に置いて映画を思い起こし、原作である芥川龍之介の「藪の中」を読み直すと多襄丸と真砂と金沢の語りの意味がよく分かり金沢殺しの真相が分かってきます。
多襄丸は「わたしの太刀は二十三合目に、相手の胸を貫きました。」と証言しています。
多襄丸は金沢を殺したと証言しています。
真砂は、「わたしはほとんど、夢うつつのうちに、夫の縹の水干の胸へ、ずぶりと小刀を刺し通しました。
真砂は金沢を殺したと証言しています。
金沢は、「おれはそれを手にとると、一突きにおれの胸へ刺した。」と証言しています。
金沢は自殺したと証言しています。
金沢が死んでいる事実の前に、多襄丸、真砂、金沢の証言のうち、二人の証言が虚飾なのです。
真実を語っているのは誰なのか、芥川龍之介は読者に答えを委ねているのでしょう。
マガジンに漫画家・弘兼憲史さんのインタビューが掲載されていました。
この中で弘兼さんが「僕は『羅生門』の多襄丸と『七人の侍』の菊千代のキャラクターに共通点を感じるんです。どちらもコメディー・リリーフ的な役回りで、三船敏郎がわかりやすいオーバーアクトで演じています。内容がやや難解な『羅生門』では『ハッハッハッハッ・・・・」と豪快に笑う多襄丸のキャラクターが、作品に明るさをもたらしていますね。」と述べています。
私もこの点は全く同感です。二つの作品で、三船敏郎の弾けた演技が秀逸です。
芥川龍之介と黒澤明が合作が映画「羅生門」でしょう。世界が認めた映画「羅生門」は、難解ですが、人間の罪の深さを描いた歴史的大作です。
この連休はあれこれ用事の多いですが、合間、合間で黒澤明の映画を観て過ごします。
次に観るのは、黒澤明監督晩年の大作「乱」です。
黒澤映画に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。