本日、日本共産党山口県地方議員会議を山口県委員会事務所で開きました。
私が、自治体部長となって初めての会議となりました。
医療・介護総合確保推進法の問題点について学習しました。
医療の問題については、医療生協健文会宇部協立病院深谷事務長から報告を受けました。
現在、130万の病床がありますが、2025年には163万床にまで増えると厚生労働省が予測しています。
厚生労働省は、一般病床への再編と在宅医療・介護へのシフトで、2025年131万床にしようとしています。
つまり、将来増える32万床を削減する計画です。
今年度から病床機能報告制度がスタートしました。山口県でも地域医療ビジョンが策定され、病床の調整が必要な場合は、医療機関同士の協議会が開かれることになります。
最終的には、県が医療機関に調整を要請することも可能です。
深谷事務長は「退院先も整わないまま、機械的に病床を削減することになりかねない」と厚生労働省の示す方向性を批判しました。
その上で、「住み慣れた地域で、公的な責任による医療・介護・福祉が切れ目なく提供される制度づくり」の必要性を強調しました。
介護問題は、医療生協健文会虹の訪問看護ステーションの佐々木所長から報告を受けました。
佐々木所長は、医療・介護総合確保推進法の下で、3つの介護難民が発生すると報告しました。
第一の介護難民は、介護職員の不足です。厚生労働省は、介護福祉士養成校の定員に対する入学者の割合を2013年は54%だと発表しています。
全産業平均より月9万円低い介護職員の給与を引き上げないと、2025年に今より100万人の介護職員を増やすことなど不可能だと佐々木所長は指摘しました。
第二の介護難民は、要支援者から訪問介護、通所介護を介護保険から外す問題です。
医療生協健文会のヘルパーステーション利用者の約4割が要支援者です。この方々を介護サービスから外すことは事業者の経営を圧迫することに直結すると佐々木所長は指摘しました。
第三は、特別養護老人ホームの入所を原則要介護3以上に限定することです。
佐々木所長は、「特別養護老人ホームに要介護3でも入所できない状況が今でも広がっている。有料老人ホームは平均入居料15.4万円、サービス付き高齢者住宅は、平均入居料が12.7万円。低所得者でも安心して利用できる『終の棲家』がなくなりつつある」と話ました。
佐々木所長は、「利用料を上げたり、利用できる人を限定するとまた悲惨な在宅介護が増えてくるのではないか。誰でもお金の心配することなく、安心して安全に住み続けられる地域にしていかなければならない」と語りました。
医療・介護の現場で深刻な状況が広がっていることが分かりました。
今日学んだことを県議会に反映したいと思います。
医療・介護に関する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
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