議員日誌

脱石炭火力に逆行する日本

 各国首脳らが地球温暖化対策を議論する国連の気候行動サミットが23日、ニューヨークの国連本部で開かれています。

 昨日、朝日新聞は、国連気候行動サミットの重要テーマの一つが石炭火力発電所の削減、廃止だとし、次のように書いています。

 「石炭火力発電所は二酸化炭素(CO2)排出量が、天然ガスを使う同規模の火力発電の約2倍と多い。環境NGO気候ネットワークの調査によると、日本は約100機の石炭火力発電所が稼働中。2012年以降で50の石炭火力発電所の新増設が計画された。稼働した15基のCO2排出量は推計年1778万トン。13基は中止されたが、計画中(建設中を含む)の22基が稼働すればさらに年7474万トンが排出されるという。石炭火力発電は国のエネルギー政策で安定的な供給をする『ベースロード電源』の一つと位置付けられる。現在、電源構成の30%以上を占める。発電所の建設計画は、経済産業相が認めるが、環境相は環境影響評価(アセスメント)で意見書を出す。原田義昭環境相は3月、大型の石炭火力発電所についてアセスを厳しくする方針を表明し、CO2削減の道筋がない計画は中止を求める立場で意見書をまとめるとした。『脱炭素』を目指すことを明言していた。一方、小泉進次郎環境相は就任以降、会見やインタビューで、『石炭は減らす』と述べているが、具体策は明らかにしていない。」

 「気候行動サミットを主催するグテーレス国連事務総長は参加各国に、2020年までに石炭火力発電所の新設を中止することや、温室効果ガスの排出削減目標の引き上げを求めている。温暖化対策の国際ルール『パリ協定』は、産業革命前からの気温上昇を2度未満に、可能なら1.5度までに抑えることを目指す。1.5度なら50年までに温室効果ガスの排出をゼロにする必要があり、今世紀前半中の石炭火力発電所の廃止方針を打ち出す国が相次ぐ。ベルギーはすでに稼働ゼロ。フランスは21年、スウェーデンは22年、英国などは25年、カナダやデンマークなどは30年までに稼働ゼロにする。英国とカナダ主導で立ち上げた『脱石炭連盟』には現在、30か国が加わる。」

 今朝のしんぶん赤旗「日刊紙」は主張で「国連気候サミット」を取り上げて石炭火力問題をこう指摘しています。

 「温室効果ガスの排出量が多い石炭火力発電所の新増設計画などを持つ日本にたいし、国際社会から強い批判が集まっています。欧州諸国は期限を設けて全廃をめざしているのに、石炭火力発電を『ベースロード(基幹)電源』に位置づける逆行ぶりです。この姿勢は、世界にも地球の未来にも責任は果たせません。」

 本ブログで再三再四指摘をしているように宇部市には大型石炭火力発電所の建設計画があります。

 地球の未来のために、宇部市に石炭火力発電所は必要ないことを国連の気候行動サミットを受けて改めて表明したいと思います。

 小泉環境相は、前大臣が進めてきた大型石炭火力発電所へのアセスを厳しくし「脱炭素」を目指す方針を発展させる責任があると思います。

 安倍政権は、石炭火力発電所を「ベースロード電源」に位置づける政策を転換すべきです。

 気候行動サミットを主催する国連事務総長は、2020年までに石炭火力発電所の新設を中止することを求めています。

 石炭火力発電所に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

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