議員日誌

沖縄鉄血勤皇隊

 6月30日の本ブログで、7月1日付「本願寺新報」に掲載された中国新聞社論説主幹・佐田尾信作さんのコラムを取り上げました。

 佐田尾さんは、コラムで元沖縄県知事・太田昌秀さんの「沖縄 鉄血勤皇隊」のことを取り上げていました。

 中国比例候補として、昨日、日本共産党広島県委員会事務所を訪ねた際に、書籍コーナーにこの本がありました。

 早速、帰りの電車の中で、読み始めました。

 太田さんは、戦時中、沖縄師範学校男子部に入学します。

 1945年2月8日、沖縄師範学校男子部の生徒は徴兵猶予措置が廃止され、75名の男子部全員が現地入隊します。

 同年3月21日、沖縄守備軍司令部は、師範学校の校長に対し、全職員、生徒を鉄血勤皇隊として防衛召集する旨を命じました。

 鉄血勤皇隊は県下12の男子中学校の13歳から19歳までの若人たちで結成されました。

 太田さんは、この状況を次のように書いています。

 「鉄血勤皇隊の学生たちは、何よりも適切な法的根拠もないまま、国の一方的な強制で否応なく戦場に駆り出されて犠牲になってしまったからである。それだけに痛恨の思いは消し難いのである。」「日本で『義勇兵役法』が制定されたのは、1945(昭和20)年6月22日のことである。その日は、牛島満沖縄守備軍司令官と長勇参謀長が自決して、沖縄戦の組織的抵抗が止んだ日である。この法によって、男性の場合は15歳から60才まで、女性の場合は、17歳から40歳までを戦闘要員として戦場に動員することが初めて可能になったのだ。」

 沖縄県の生徒たちは、法的根拠なく、軍部の命令によって、強制的に、戦場に駆り立てられたのです。

 鉄血勤皇隊の動員数と戦死者数が最後に書かれてあります。

 鉄血勤皇師範隊(沖縄師範学校男子部)動員数生徒386人、戦死者数226人

 鉄血勤皇一中隊(県立第一中学校)動員生徒数273人、戦死者数153人

 鉄血勤皇二中隊(県立第二中学校)動員生徒数140人、戦死者数115人

 鉄血勤皇三中隊(県立第三中学校)動員生徒数344人、戦死者数42人

 鉄血勤皇農林隊(県立農林学校)動員生徒数130人、戦死者数23人

 鉄血勤皇水産隊(県立水産学校)動員生徒数48人、戦死者数31人

 鉄血勤皇工業隊(県立工業学校)動員生徒数97人、戦死者88人

 その他、那覇市立商工学校、私立開南中学校、県立宮古中学校、県立八重山中学校、県立八重山農学校でも勤皇隊が結成されましたが、動員数、戦死者数は不明です。

 この表で分かっているだけで、鉄血勤皇隊へ1418人が動員され、675人が戦死しています。

 動員された生徒の内、約48%が戦死していることになります。

 私は4人の子どもがおり、二人の男の子は、高校1年生と3年生、16歳と18歳です。

 わが子の事を想うと胸は張り裂けそうな思いがします。

 本ブログで、瀬戸内寂聴さんの法話を聴いた中学生の男の子が、「このままでいけば、憲法9条が改定されそうです。するとぼくは戦争に行かされる。それは嫌です。」「ぼくは死にたくありません」と話したという記事が赤旗に掲載されていることを書きました。

 昨日、自民党は、総選挙公約を発表しましたが、安倍首相が提起した憲法9条の空文化を狙う「自衛隊の明記」重点項目の一つとして打ち出しました。

 総選挙で自民党が大勝すると、先に書いた中学生の苦悩が実際の問題となります。

 今度の総選挙の対決軸は、自公とその補完勢力VS]野党と市民の共闘です。

 野党と市民の共闘の前進と日本共産党の躍進を実現し、安倍改憲のたくらみを必ずストップさせましょう。

 自民党は総選挙公約で「9条改憲」を明記しました。皆さんはこの事をどうお考えですか。

 

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