23日付、しんぶん赤旗日曜版は、大阪万博について、次のように報じました。
「国と維新府市政が推進する大阪・関西万博の開催(4月13日)まで2カ月を切りました。大阪府が進める小中高の児童・生徒を学校単位で万博に招待する事業には、安全性などに教員や保護者から懸念の声があがっています。府内の市町村から不参加の表明や参加中止を求める声が広がっています。『参加をやめたことは当然です。市の教育委員会が真摯(しんし)に市民の声を聞いてくれたからこそできました』。こう語るのは、吹田市内の中学校に娘が通う宮本安美さん。中学校が万博招致事業に不参加を決めたことに胸をなで下ろします。市教委は、児童らの昼食時や待機場所での熱中症対策、団体行動をする際の導線などで安全を確保できないと判断。担当者は『団体として行く際の安全対策の懸念が払拭されなかった』と話します。府内では、吹田市のほか、交野市、熊取町、島本町が招待事業への参加を見送りました。熊取町の小・中学校校長会は昨年末、保護者に向けて参加見送りを通知。安全面の懸念などを理由にあげました。安全への懸念が広がったきっかけは、昨年3月に会場内の建設中トイレで起きた爆発事故。コンクリートの床約100平方㍍が破損し、地下から1階天井に被害が及びました。万博会場の夢洲(ゆめしま)は、ごみの最終処分場として埋め立てられた人工島です。事故が起きた1区は、焼却灰や生ごみなどの有機物も廃棄される区域。分解過程でメタンガスが発生します。ガスが発生しないとされていた他地区でも工事中にメタンガスを検知しました。メタンガスについては、専門家からさまざまな指摘があります。『事故が起きた1区に関して安全対策はとられた』と芝浦工業大学の稲積真哉教授(地盤工学)。『事故後、(赤旗)や各メディア、市民が危険性を訴えたからだ』夢洲の危険性を訴えてきた『おおさか市民ネットワーク』代表の藤永延代さんは、『問題は1区だけではない。メイン会場の2区やカジノ予定地の3区でもガスは出ている。対策はしきれない』と指摘します。茨木市内の小学校に勤める教員はいいます。『そもそもメタンガスが出ている場所で、やるべきではない』吉村洋文府知事は記者会見で『学校単位で見れば7割以上は参加する。教育的意義があり、課題の克服を進めている』(1月30日)と弁明していますが・・・。昨年6月に招待事業の中止を府と府教委に申し入れた大阪府教職員組合の役員は、強調します。『府教委や協会が安全だと言えないところへ、子どもを連れてはいけない。教育的意義というなら、それが何かを示すべきだ』藤永さんは、熱中症対策も不十分だといいます。『医師がいる救護施設は、3カ所だけ。熱中症は一人や二人ではなく、集団発生する可能性だってある』と藤永さん。協会によると会場内の医師は最大時でも4人。設置されるベッド数は『最大で74床』(担当者)といいます。会期中、来場者数はピーク時で1日22万人を見込んでいます。招待事業での来場希望者は、昨年5月時点の68万人から58万人(今年1月15日時点)と10万人減少しました。『万博への参加意欲は、開会が近づくほど減少する皮肉な現状がある』。こう指摘するのは日本共産党大阪府委員会のカジノ・万博問題プロジェクトチーム責任者を務める清水ただし参院大阪選挙区候補です。清水さんはいいます。『前売りチケットが売れず、赤字の穴埋めに大阪府・市民の税金が使われかねない。万博やカジノへの無駄遣いをやめさせるため、今後も追及していく』
昨年4月8日、文部科学省から、都道府県教委などに「修学旅行等における2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の活用について」という文書が発出され、県教委は、この文書を県立学校と市町教委に周知したと報告を受けています。
今年になって、県内の多くの中学校で新年度の修学旅行を大阪・関西万博に決めたようだと話しをお聞きしています。今、県内の中学校での状況を党県議団として集約しているところです。
また、県立高校の状況についても調査しています。
先生方にお聞きすると、修学旅行を行う前に、現地に出向いて児童生徒の動線などを確認し、安全性などをチェックされているようです。
大阪・関西万博の場合、修学旅行の際に実施されている事前の安全性チェックが出来ません。
県内の小中学校では運動会を1学期中に開催するなど、熱中症対策に取り組んでいます。
4月から10月までの期間に開催される大阪・関西万博ですが、夏休みを避けても、6月7月9月10月に修学旅行となるのでしょうか。いずれにしても熱中症対策も心配です。
ましてや、メタンガスの発生などにより、大阪府内での学校が万博への招致事業への参加を取りやめているときに、山口県の中学校や高校から生徒が修学旅行に行くべきかどうか十分な再検討が必要です。
更に、山口県は、新年度4150万円をかけて、万博に出店することを明らかにしています。山口県の出展の必要性についても再検討が必要ではないでしょうか。
以上の問題意識で、万博問題を今度の議会で取り上げていく予定です。
万博問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
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