10月6日、朝日新聞は、信用保証協会の全国51協会のうち、50協会のトップが地元自治体の元幹部であることが分かったと次のように報じました。
「中小企業が融資を受ける際に保証人になる『信用保証協会』をめぐり、全国51協会のうち50協会のトップが地元自治体の元幹部であることが、朝日新聞の調べでわかった。政府は『天下り』批判を受けた11年前の国会で是正の意向を示していたが、いまも98%で天下りが続いている実態が明らかになった。信用保証協会は中小企業が金融機関からお金を借りやすいように債務を保証し、企業が返済できなくなった場合は肩代わりする。信用保証協会法に公的機関で、47都道府県と4市(横浜、川崎、名古屋、岐阜)にある。協会のトップである会長や理事長の出身を調べたところ、51協会のうち50が地元自治体だった。うち25人は都道府県の元副知事で、その他は県教育長や県議会事務局長、県・市の局長や部長といった元幹部だった。大阪や兵庫の協会は1948年の設立時から76年刊、府県の出身者がトップに就き続けている。トップが唯一、民間出身の新田八郎知事が2020年の知事選で、『金融・経営の専門的知見を持つ人材による協会運営』を目指し、『民間人を対象とした公募』を検討すると公約して初当選した。協会役員の任命権は知事や市長にあるが、経済産業省も金融庁も協会を監督する。13年の参院予算委員会で野党議員が、教会トップは『自治体からの天下りポスト』と指摘し、『(保証するか否かの)審査体制がずさんだ』とも訴えた。茂木敏充経産相(当時)は『何十年、理事長らが同じところから出ていること自体、適正だとは思っていない』とし、『国民目線で見ておかしいことはおかしいという方向で検討する』と答弁していた。翌14年、経産省は、協会に対する監督指針を改正。自治体出身者を役員にする場合は『複数の候補者からの選定や公募など』を求めたが、いまだに天下りの是正には至っていない。こうした現状について、経産省の担当者は『自治体出身者でも一概に否定されるものではない』と答えた。一方で協会の役割は増え、今年6月に改訂された監督指針では『中小企業の経営支援』が加わった。東洋大の野崎浩成教授(金融論)は『協会トップにはますます専門的な金融の知見が必要になるが、自治体出身者にそれがあるかは疑わしい』と指摘。株主が人事を監視する民間会社を引き合いに『天下りという既得権益を守る人事になっていないか、問われるべきだ』と話した。」
山口県信用保証協会の会長は、元県部長です。
私は、7日付で、県産業労働部に対して、以下の照会を行いました。
①山口県信用保証協会が設立された時期は。
②歴代の山口県信用保証協会会長の名前と就任期間と直前の県庁での肩書
③経済産業省が示す協会に対する監督指針に「複数の候補者の中から選定や公募など」とあるが、山口県信用保証協会はどう検証したと県は認識しているのか。
④県は、歴代会長が、県の元幹部である現状をどう認識し、どう改善しようとしているのか。
回答が届き次第報告します。
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