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日本共産党県議団などコロナ「第7波」で申し入れ行う

  昨日、日本共産党県委員会と同県議団は、村岡知事に対し「新型コロナ『第7波』から、県民のいのちを守るための緊急要請」を行いました。

 「新型コロナ『第7波』から、県民のいのちを守るための緊急要請」を行う。奥左端が私

 要請文は以下の通りです。

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新型コロナ「第7波」から、県民のいのちを守るための緊急要請

山口県知事
村岡 嗣政様

2022年8月1日

日本共産党山口県委員会
委員長 吉田 貞好

日本共産党山口県議会議員団
団 長 木佐木大助

 新型コロナは、オミクロン株BA.2系統から、さらに感染力の強いBA.5系統等の変異株への置き
換わりの影響もあり、経験のない感染急拡大となっています。医療や保健所が崩壊しかねず、県民のいの
ちを守る対策が急務です。
 「第7波」から県民のいのちを守るために、危機感をもって以下の対策を行うよう強く要請します。
1、発熱外来の体制強化、無料PCR検査等、高齢者施設等での頻回検査について

▽二次感染防止と早期治療のために不可欠の発熱外来センターの機能を維持するため、臨時検査センター    の設置と医師・看護師の派遣など、必要なあらゆる手だてを講ずること。

▽無料PCR検査等の実施場所を県の責任で広げ、県内のどの地域でも、いつでも予約なしに身近な場
所で受けられるようにするとともに、コロナの収束まで継続すること。
▽帰省、旅行などで県内外を移動する機会が増える時期には、新幹線駅や空港で無料PCR検査等を実施すること。
▽医療機関、高齢者・障害者・子どもの福祉施設・事業所、学校等においては、定期検査の実施の徹底するため、1週間に1回はPCR検査で実施できるようにすること。

2、医療機関、保健所などの抜本的な機能強化をすすめること
▽保健所の正規・常勤の人員増、施設・設備の拡充をすすめること
▽たび重なるコロナ感染拡大の波によって、保健所のひっ迫状態が繰り返され、他部署や市町からの応援だけでは限界が近づいています。臨時的に保健所の箇所数を増やすことも含めて、保健所の抜本的な体制強化に本格的にとり組むこと。
▽救急搬送の体制整備など、困難事例が生じないように対策をとること。
▽子ども、若年層の感染者が増加していることを踏まえ、同居する家族等への感染を防ぐため、積極的に宿泊療養施設への受け入れを行うとともに、受け入れ可能な居室を増やすこと。
▽1 万人を超えた自宅療養者については、漏れなくサポートが行き届くよう必要な体制強化に取り組
むこと。

3、ワクチン接種について、必要とする人への接種が円滑に進むよう対策をとること
▽他の年代と比べて接種率が低い中・若年層のワクチン3回目接種を促進すること。そのため、ワクチンの有効性・安全性について情報発信を積極的に行うこと。
▽重症化リスクの高い方との接触が避けられない医療従事者や介護従事者に対するワクチンの4回目接種の準備を速やかに進めること。

4、コロナ感染拡大の影響による売上減などで苦境に立たされている事業者への支援を検討すること。
・・・
 対応した健康増進課盛重主幹と防災危機管理課井上調整監は、①お盆期間中の感染拡大防止策として、主要な駅や空港など不特定多数の者が集まる場所での臨時検査所の設置に向けて、設置場所や期間について検討を進めている②重症化リスクの高い高齢者ゆあ、マスクの着用など感染対策が難しい未就学児については、感染を未然に防止することが重要であることから、市町に対し、抗原検査キット3万人分を配布したーことなどを明らかにしました。
 また、対応した職員は、①保健所の体制強化の状況②県内での救急搬送困難事例の発生状況③中小企業対策の状況ーなどについては、後日、文書で回答することを約束しました。
 引き続き、新型コロナ対策について、必要な発言を続けていきたいと思います。皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

NHK土曜ドラマ「空白を満たしなさい」を観ました

NHKの土曜ドラマ「空白を満たしなさい」が先週の土曜日で終了しました。
 原作は、平野啓一郎さんが書いた同名の小説です。平野啓一郎さんを敬愛する一人として、原作を読みながら、ドラマを見ながらの数カ月でした。
 ドラマのストーリーを小説の文庫の裏表紙を引用することで紹介に換えたいと思います。
 「ある夜、勤務先の会議室で目醒めた土屋徹生は、帰宅後、妻から『あなたは3年前に死んだはず』と告げられる。死因は『自殺』。家族はそのため心に深い傷を負っていた。しかし、息子が生まれ、仕事も順調だった当時、自殺する理由などない徹生は、殺されたのではないかと疑う。そして浮かび上がる犯人の記憶・・・。」
 「全国で生き返る『復生者』たち。その集会に参加した徹生は、自らの死について衝撃的な真実を知る。すべての謎が解き明かされ、ようやく家族に訪れた幸福。しかし、彼にはやり残したことがあった・・・。生と死の狭間で『自分とは何か?』という根源的な問いを追及し、『分人』という思想が結実する感動長編。」
 「複生者」や「分人」など、聞きなれない言葉も多いと思いますが、是非、ドラマと小説を楽しんでいただきたいと思います。
 ドラマにも小説にも出てくる「ゴッホ殺しの犯人」の話は、平野啓一郎さんの「分人」という思想を理解する上で、私にとっては「目から鱗が落ちる」ことを実感しました。
 画家のゴッホは、40点以上の自画像を残しています。
 ゴッホは拳銃で自らの命を終わらせました。
 ゴッホの自画像には、自らが耳を削ぎ落した後に描いた「パイプを銜えた包帯の自画像」があります。
 ドラマでは、徹生につきまとう佐伯が、小説では、NPO法人代表の池端が、「ゴッホ殺しの犯人」の話をします。
 ドラマと小説では、「他のすべてのゴッホが、寄って集って、この狂気のゴッホを殺した」との仮説を立てます。
 小説には、同じ「復生者」であるポーランド人のラデックさんが自死した徹生にこう語る場面があります。
 「私たちは、自分の人生を彩るための様々なインク壺を持っています。丹念にいろんな色を重ねていきます。たまたま、最後に倒してしまったインク壺の色が、全部を一色で染めてしまう。そんなことは間違っています。」
 私は、ドラマと小説を読んで、平野さんの「分人」という思想を次のように理解しました。
 個人は、様々な「分人」で構成されている。
 社会の規範に忠実な「分人」が個人の中心となり、自殺に追いやるケースがあるのではないか。
 個人は、社会の規範やジェンダーなどに縛られることなく、個人の中に多様な「分人」がいることを理解することが大切ではないか。
 自死した人の家族やその社会を形成する人々は、故人には、様々な「分人」があったことを理解することが大切ではないか。
 数年前に、平野啓一郎さんの「分人」の思想に出会い、本ブログにもコラムを書いている通りです。
 ドラマ化を通じて、平野さんの「分人」の思想を再認識する機会を得て、まさに「命の洗濯」をした想いです。
 この秋には、平野さんが原作の映画「ある男」の上映が始まります。この夏、平野さんの「ある男」をしっかり読んで、「分人」思想を高めながら、映画の上映に臨みたいと思います。
 今日から、ドラマ「空白」ロスで、心が「空白」になりそうですが、これからも敬愛する平野作品に触れながら、日常を過ごしていきたいと思います。
 平野啓一郎ファンの皆さん、ドラマ「空白を満たしなさい」の感想を始め、小説の感想をお聞かせ下さい。