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イージス・システム搭載艦のブースターが制御できないのなら問題

 中国四国防衛局は、21日から「イージス・アショアに係る経緯に関する地元説明会」を開催しています。
 22日は、萩市総合福祉センターで住民への説明会が開かれ、参加しました。
 今給黎学中国四国防衛局長が、防衛省が、昨年9月4日に発表した「イージス・アショアに係る経緯について」とする報告書を説明しました。
 防衛省は「検討を進めてきた結果、2020年5月下旬、SMー3の飛翔経路をコントロールし、むつみ演習場内又は新屋演習場などの沿岸部の場所にあっては海上にブースターを確実に落下させるためには、ソフトウェアのみならず、ハードウェアを含め、システム全体の大幅な修正が必要となり、相当なコストと期間を要することが判明した」として「防衛省としては、この追加のコスト及び期間に鑑み、イージス・ショアの配備に関するプロセスを停止することとし、同年6月15日、その旨を公表するに至ったもの」としています。
 今給黎中国四国防衛局長は、今後について「昨年12月18日、『新たなミサイル防衛システムの整備等及びスタンド・オフ防衛能力の強化について』が閣議決定され、陸上配備型イージス・システムに替えて、イージス・システム搭載艦2隻を整備することが決定された。今後、このイージス・システム搭載艦がどのように運用されるかなどの詳細は現在、検討しているところだ」と説明しました。
 私は、イージス・システム搭載艦について次の点を質しました。
 ①近年は、極超音速滑空弾などミサイルの飛翔パターンに変化が生じている。イージス・システム搭載艦は、滑空弾などを捉える能力があるのか。弧を描く軌道のミサイルへの対応は、現在、8隻運用されているイージス艦で対応できるのではないか、新しいイージス・システム搭載艦は、既に米側と契約したので、活用しなければいけないので、築造するだけではないのか。
 ②イージスアショアについて、秋田・山口が最適候補地とされた、イージス・システム搭載艦が秋田・山口両県沿岸に配備されるのではないかとの懸念がある。萩市・阿武町沿岸に配備された場合、ブースターが陸上に落下する可能性が否定できない。イージス・システム搭載艦は、ブースターを制御するソフト・ハードの対策は行うのか。
 私の質問には、防衛省整備計画局鈴木さんが回答しました。
 ①について鈴木さんは、「北朝鮮などのミサイルの脅威は除去されていない。これに対するミサイル防衛として、8隻のイージス艦に加え、イージス・システム搭載艦は必要である。極超音速滑空弾などへの対応については、防衛省は、検討を行っているところだ。」と答えました。
 ②について鈴木さんは「イージス・システム搭載艦については、特定の海域で運用することは考えていない」と答えました。
 私は、なぜイージス・システム搭載艦が必要なのか、イージス・システム搭載艦が沿岸で活動を行った場合、ブースターが陸上に落下する危険はないのかについての疑問は、鈴木さんの説明では解消されませんでした。
 イージス・システム搭載艦に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

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