昨日の朝日新聞は、陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の秋田市・新屋演習場への配備を巡り次のように報じました。
「陸上配備型迎撃ミサイルシステム『イージス・アショア』の新屋演習場(秋田市)への配備を巡り、自民党秋田県連は、新屋への配備は『無理がある』とする要望書をまとめた。12日夕にも河野太郎防衛相と菅義偉官房長官に面会し、提出する方向で調整している。面会を予定しているのは県連会長の金田勝年衆議院議員、副会長の鶴田有司県議ら。鶴田県議によると、要望書では配備候補地の選定での『ゼロベースでの調査』のほか、『住宅地との距離を重要な考慮要素とする』『候補地決定には地元の理解を得る』の3点を明記した。その上で新屋演習場が住宅地から近い事実や、地元住民の根強い不安などを踏まえ、新屋配備は『無理があるといわざるをえない』とも記したという。」
防衛省は、昨年12月の住民説明会資料においてイージス・アショアの候補地について「我が国全域を最も効果的に防護できる配備先について、分析を行ったところ『山口県内の一部地域』と『秋田県内の一部地域』との結果を得ています。」としています。
今、秋田県内での配備に、自民党県連から疑義が出ていることが重大です。
イージス・アショア二つで国全域を防護できるのであり、山口県内だけの先行配備は許されません。
また、阿武町では、有権者の過半数以上が「反対」を表明しており、花田憲彦町長も明白に「反対」の姿勢です。
秋田県だけでなく山口県内でも反対の声は鮮明であり、「地元理解を得る」ことが益々重要です。
更に、秋田県だけでなく、山口県でも「住宅地との距離を重要な考慮要素とする」課題は重要です。
今日にも、自民党秋田県連が、政府に伝えようとしている提起は、山口県にとっても重要な点ばかりです。
政府は、自民党秋田県連からの要望を受けて、イージス・アショアの配備を抜本的に再検討すべきです。
秋田でも山口でも配備に反対の声があることは明確です。政府は、イージス・アショアの配備を撤回すべきです。
今日にも、自民党秋田県連が、イージス・アショアの新屋配備は「無理がある」ことを政府に申し入れるとの報道がありました。
改めて、イージス・アショアに対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
先日、東京出張の際、いつものように、有楽町駅近くの三省堂書店に立ち寄りました。
気になる本があったのですが、購入せず、岐路の羽田空港。
当初の乗り場が変わり、一桁の待合に。その近くに本のコーナーがあり、立ち寄ってみると、三省堂書店で気になっていた本があるではありませんか。
その本が、南杏子著「ディア・ペイシェント 絆のカルテ」です。
本ブログにも書きましたが、南杏子さんの最初の作品「サイレント・ブレス 看取りのカルテ」がとてもよくて映像化してほしいと思っています。
南さんの二作品目が本作です。
本作は、やはりというか映像化が決まりました。
NHKドラマ10で、4月17日からスタート予定です。
主人公の真野千晶役に貫地谷しほりさん、先輩ジョイ・浜口陽子役に内田有紀さん、モンスター・ペイシェント・座間敦司役に田中哲司さん、です。
NHKドラマのホームページからあらすじを引用します。
「病院は『サービス業』と捉え、『患者様プライオリティー』を唱える佐々井記念病院の医師たちは、さまざまな問題を抱えていた。一人は、執ように嫌がらせを繰り返す『モンスター・ペイシェント』に付きまとわれる若き女性医師。一人は、明るい性格で患者から好かれているが、大きな医療訴訟を抱え悩む先輩女医。一人は患者とは一定の距離を置きながらも、刃傷沙汰に巻き込まれてしまう同僚医師。果たして、彼女らは、希望を見いだせるのか?」
千晶と陽子。千晶と座間。この関係がどうなるのかがこの物語の見どころです。
医師でもある作家の中山祐次郎さんが、本書の解説でこう書いています。
「なぜ南杏子さんはこの物語を書いたのだろうか。ひとつには、このゆがみきった医療現場を告発したいという願望からだろう。医師なら誰もが経験する、肉体の限界を軽々超える36時間連続勤務。求められるレベルの高さと、そのすぐ向こうの訴訟リスク。そして対人の仕事がゆえの、腑に落ちないクレームや心ない一言。さらに患者からの暴力(私自身、顔を殴られかけたことは何度もある)。」
「しかしそれだけではない。南さんは、それでも医業をやめない医者を描いた。ぎりぎりのところで倒れかけながら、壊れかけの心を奮わせ、それでも医者をやる、と宣言させた。誰が悪いわけでもない、誰も悪くない、だから続ける、そう毅然と言い放せたのだ。」
今、読んでいるのは、千晶と陽子の関係が急転したところ。急転がどうおさまるのか、さらに、千晶と座間との関係の結末はどうなるのか。
大団円に向けて、これからが面白いところです。そして、この小説がどのようなドラマになるのか楽しみです。
貫地谷さんは、今、観ている「テセウスの船」で主人公の姉を熱演されています。
脇役でありながら、10年近くトップを走り続けている貫地谷さん。いよいよ主役が増えてきた貫地谷さんの演技に大いに期待しています。
南杏子作品にこれからも注目していきたいと思います。
南杏子ファンの皆さん感想をお聞かせ下さい。
県民の願いを2020県予算へ
党県委員会が知事へ予算要望行う
日本共産党山口県委員会(佐藤文明委員長)と日本共産党山口県議会議員団(木佐木大助団長)は、21日、村岡嗣政県知事に対し「2020年度山口県の施策並びに予算編成に関する申し入れ」を行いました。
要望項目は、全部で542項目です。そのうち新規は95項目、一部新規は26項目です。
申し入れには、佐藤文明県委員長、河合喜代県副委員長、木佐木大助県議団長、藤本一規県議団幹事長が参加しました。
佐藤文明県委員長は、「安倍政権足下の山口県で、米軍岩国基地の拡大強化、萩市へのイージス・アショア配備計画の推進、山陽小野田市への宇宙レーダー基地の建設など軍事基地化が進んでいる。知事として、県民の安全・安心を守るために国にもの申してほしい」と述べました。
重点予算要望は4点です。第一は、乳幼児医療費助成制度を『子ども医療費助成制度』に発展させる。第二は、地域医療構想にもとづく公立病院の再編統合について、撤回を求める。第三は、県が行財政改革の一環として、市町への譲渡や廃止を検討している県有12施設については、現状のまま存続させる。第四は、予算編成過程の透明化と県民の意見を反映させる、です。
藤本県議は、秋吉台国際芸術村の存続を求める1万8000筆を超える署名が村岡知事に提出されたことなどを指摘し「県有12施設については、今後とも県が管理すべきだ」と求めました。
村岡嗣政知事は、県有有施設について「市町と協議している。一方的に見直すことは考えていない」などと答えました。
2020県予算へ要望を行う(左端が私)
日本共産党第28回大会で藤本県議が発言
第28回党大会で藤本県議が発言しました。
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山本繁太郎前知事は山口を「安倍政権足下の県」と呼び、県全体が、軍事基地化されようとしています。
米軍岩国基地は、東アジア最大の航空基地で爆音被害の拡大や市街地上空での飛行訓練も頻繁です。1月26日投票の市長選には「岩国の自立をめざす2020」が共産党地区委員長の米重政彦候補を無所属で擁立。共産、社民県連、新社会県連が推薦して選挙をたたかっています。「桜を見る会」にも参加していた現職市長と対決し、市民と野党の共闘で基地依存市政の転換へ全力を尽くしています。 山口は、イージス・アショアの配備候補地(萩市)の一つです。2018年、候補地に近い阿武町福賀地区の全16自治会、農業4法人の連名で配備計画撤回の請願を町議会に提出、町議全員の賛成で可決されました。「反対する会」には有権者の6割近くが加盟しています。自民党員の花田憲彦町長は「国が何と言おうと、自民党が何といおうが住民の立場にたって物事を進めていくのが基本姿勢」と語っています。
山陽小野田市には、宇宙監視レーダー基地建設の工事が始まっています。県内で顕著な軍事基地化を止めるには、安倍政権を倒し、野党連合政権をつくらなければなりません。
「イージスふあんクラブ」が申し入れ
昨年12月「イージスふあんクラブ・山口」は、村岡知事に対して、全県でのイージ・アショア配備に関する住民説明会の開催を要望しました。
県防災危機管理課の担当者は「住民説明会は、その開催場所等、国において判断されるものであり、県において、全県での住民説明会の開催を求める考えはない」と答えました。参加者から「防衛省むつみ連絡所長は『県と防衛省で調整し、全県での説明会は不要と判断した』と答えた」との指摘が出されました。
1月24日、県は、この指摘について「国に確認したところ、国が全県での住民説明会を開催しない理由として『県と調整してやらない』と言った事実はない」と答えました。
申し入れ書を手渡すふあんクラブ藤井共同代表
一気
日本共産党第28回大会で発言の機会をいただきました。発言が赤旗に掲載され、京都の知人から次のようなメールが届きました▼「安倍首相のおひざもと山口で、安倍政治と正面切って対決して、県議会議員の議席を回復されたのは全く見事であり、軍事基地県にさせないたたかいに奮闘されていることに心から拍手をお送りします。」県党の皆さんの運動について発言出来たことを誇りに感じています▼志位委員長は、綱領改定案提案の結語で、日経新聞が「乗り越えるべき課題は山積しているとはいえ、この先も資本主義に代わる選択肢はない」と書いたことを紹介しました▼核兵器廃絶、ジェンダー平等、気候変動や格差と貧困への対応などの諸問題は解決することができる展望を示したのが綱領改定案です。改定された綱領を語れば国民の共感を得ることができることに確信が深まる党大会でした。
昨日、第22回西宇部校区人権教育推進大会が西宇部ふれあいセンターで行われました。
二葉保育園の子どもたちの踊りを披露しました
私が会長になって3回目の大会です。
私は、以下の趣旨で主催者を代表して挨拶しました。
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第22回西宇部校区人権教育推進大会にご参加の皆さんおはようございます。床本参事さんをはじめ来賓の皆さんのご参加に感謝いたします。
さて、新型コロナウイルス陽性の疑いがあった日本人男性が中国武漢市で亡くなられたことが明らかになりました。
今日、新型肺炎の感染が世界的に広がっています。昨日の毎日新聞は、「差別生まない情報発信を」という社説を公表しました。
毎日新聞は「誤った情報の広がりが恐ろしいのは、いわれのない差別や偏見を呼ぶことだ。過去の感染症でもデマは流れ、患者差別を産んだ。原発事故の際も、被災者が苦しめられた。今回も中国人を中傷する投稿がネット上に出ている。欧米では、日本人を含めたアジアの人々への差別的言動が問題になっている。」と書きました。
山口県人権推進指針は、分野別施策の一つに「感染症の問題」をあげ、「感染症に対する偏見や差別の解消のため、あらゆる機会を通じて感染症に関する正しい知識の普及に努めるとともに、健康危機管理の観点から迅速かつ的確な対応と患者個人の意思や人権尊重を基本とする感染症対策を推進します。」としています。
日々、新しい人権課題が私たちの身の回りで生まれています。今日の人権大会が校区の皆さんの人権意識高揚の場となることを願って、私の挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。
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新型肺炎がまん延しています。
この問題を始め、皆さんの身の回りの人権問題をお教えください。
三輪定宣埼玉大学名誉教授著「無償教育と国際人権規約」を読んでいます。
2012年、日本政府は閣議決定で1979年以来の国際人権A規約13条2項(b)(c)の無償教育条項の留保(適用しない方針)を撤回し、中等・高等教育(日本では高校や大学まで)の「無償教育の漸進的(段階的)導入」は政府の「誠実に遵守」(憲法98条)すべき条約となりました。A規約の実行を促す国連の社会権規約委員会は、その留保撤回後(2013年5月)、5年後の2018年5月31日までに無償教育計画を迅速に作成し実施することなどを求めています。
政府は、「2018年問題」の対応である2018年5月31日期限の「(A規約)第16条及び第17条に基づく第4回政府報告に関しては、できる限り早期に提出するよう、現在、鋭意作成の作業をすすめている」と議員の質問主意書に答弁しました。
しかし、文科省の「第2期教育振興基本計画」(2018~22年度)などでは、国際人権A規約13条・無償教育条項などに一切の言及はありません。
三輪先生は「2018年問題」への政府の対応について「同条は、高等教育までの『直接の費用』(授業料)と『間接の費用』(学校納付金)の無償と完全なる奨学金制度を方針とし、その実現のための無償教育計画の作成を求めているが、政府の現段階の無償教育議論は一部の低所得世帯対象にとどまり、この期に及んで人権規約を無視し続け、大学管理・経営団体もそれに同調しているといわざるを得ない」と指摘しています。
三輪先生は、「無償教育は一人ひとりの教育を公費により社会全体で支える『公費教育』であり、教育を受ける人、学習者は、その成果を個人の利益だけでなく、学習を支える社会全体の利益のために役立てようとする人格や学力・教養の形成が促される。」と無償教育の意義について述べています。
三輪先生は、「無償教育は、多額の公費を要するが、経済発展のブレーキではなく、そのアクセルになるにちがいない。それは、少子化の解決にも道を開き、すべての人の能力を生涯にわたり最大限に発達、発揮させ、教育費負担で圧迫された家計の消費、内需を爆発的に拡大し、人間的な経済活動を促進するなど、経済や社会の新たな発展の原動力になる。」と無償教育の展望について述べています。
政府は、「2018問題」への明確な対応策を示すべきです。
そして、国内で無償許育を促進させて、経済発展のアクセルを踏むべきです。
この本は、教育問題を考える上での私のバイブルになるものだと感じました。
このような考え方から山口県の教育についても検証していきたいと思いました。
無償教育についての皆さんのご意見をお聞かせください。
公益社団法人全国自治体病院協議会主催で東京都・全国町村会館で行われた、地方議員を対象にした講座「地域の医療を守るために -地方議会議員への期待-」を昨日、受講しました。
講師は、城西大学経営学部・伊関友伸教授でした。
全国自治体病院協議会主催の学習会での伊関教授
伊関教授は、埼玉県庁出身で、公立病院の経営問題の権威です。現実を捉えた指摘に何度も頷きました。
講演の前半は、厚生労働省が、昨年9月に発表した公的病院424の再編リストについてでした。
リスト発表直後、伊関教授は、NHKなどのインタビューに次のように応えました。
①(対象病院の)数が多すぎる。事前に予告等もないままにやるので各病院で働く人や患者に不安を与える可能性が高い。
②「あの病院は危ない」と風評被害さえも起きかねない。
③病院の統合再編の議論は地域住民を巻き込みながら行う必要がある。
④統合や再編の必要性が高い地域もあるのでそういうところはちゃんと進める。丁寧な議論が必要である。
⑤やらない決断があって良い。地域が主体的に考えるべき。
その上で、伊関教授は次のように述べました。
「現場の現状を反映しない再編統合はかえって地域医療を破壊することにつながり反対する。反対が多くかえって統合再編が進まなくなる。」
更に、伊関教授は、厚生労働省の再検討要請の問題点について以下指摘しました。
①全国一律で急性期病院の診療実績下位33%で線をひいたため、へき地の中小病院が数多く対象とされた
②全国一律で自動車20分の距離が適応され、積雪や山間地などの実情を考慮していない
③病院に予告なく行われたため、病院職員や住民・患者に不安を与えた
④再検証期間が1年間と短い
伊関教授は、「自治体病院の統合再編は地方自治の問題」と結論づけました。
伊関教授は、この点について具体的に「地域医療構想は国の医療政策である。しかし具体的な自治体病院の統合再編の問題になれば地方自治の問題になる。自治体病院の運営は、地方自治体の自治事務である。厚労省医政局はこのことを全く理解していない。中央集権で、一方的な数字一つで地方が動くと考えている。」と指摘しました。
伊関教授は、自治体病院について「医療機関がなくなればその地域の住民は生活できなくなる。医療機関は地域の生命線である。知恵とお金を使って存続させていくことが重要」と指摘しました。
伊関教授は、「高齢化が進む地方において、病院や福祉施設は数少ない将来を見込める産業である。産業振興の観点で病院や福祉施設を考えるべき」だと指摘しました。
地方の自治体病院を数多く見学したという伊関教授の渾身の訴えに頷くことの多い講演でした。
学んだことを今後の議会での論戦に生かしていきたいと思います。
伊関教授、すばらしい講演をありがとうございました。