14日、朝日新聞は、市民団体が、岩国基地周辺で採取した水の調査結果を公表したと次のように報じました。
「市民団体『瀬戸内海の静かな自然を守る住民ネットワーク』は13日、米軍岩国基地(岩国市)周辺で採取した水の調査結果を公表した。発がん性が指摘されている有機フッ素化合物(PFAS)7種類のうち5種類を検出。国が定める暫定目標値(PFOAとPFOSの合計値)50ナノグラムの3倍を超す数値を示したという。市民団体の久米慶典事務局長は『調査は基地の遊水地から水が流れ出る干潮時に行った。汚染源が基地内である可能性が高い』と述べた。今回の調査では、PFOAとPFOSについて、国の基準を大幅に上回る計175・6ナノグラム検出した。久米事務局長は『これからは行政による本格的な調査が必要だ。今後求めていきたい』と話した。岩国基地周辺のPFASをめぐり、岩国市は、10月22日、国や県にモニタリング調査を依頼したという。今回の分析結果について、岩国市の穴水辰雄環境部長は『県からの回答を待っている。回答を踏まえて、独自調査など、今後の対応を検討したい』と話す。調査を依頼された側の県環境政策課は『国と調査が必要かどうかを協議中だ。まだ岩国市には回答していない』と説明している。市民団体は10月31日、基地北側の遊水池そばの流出口で採水。農民運動全国連合会食品分析センター(東京都板橋区)に調査を依頼していた。」
私は、9月県議会で、「岩国市からモニタリング調査の実施を検討するよう依頼をされた場合、どう対応するのか」質し、平屋副知事が「今後、岩国市の依頼内容を確認し、国とともに連携しながら、調査の必要性について検討していく」と答えました。
記事によると、10月22日に、岩国市は国や県にモニタリング調査を依頼し、県は、「国と調査が必要かどうか協議中」ということです。
県は、国と連携し、モニタリング調査を実施するよう、求めていきたいと思います。
この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
13日付、中国新聞は、自民党山口県連地域支部が県連からの交付金として政治資金収支報告書に記載しているのに、県連側が支出として記載しない事例が複数あると次のように報じました。
「自民党山口県連の地域支部が県連からの交付金として政治資金収支報告書に記載しているのに、県連側に支出の記載がない事例が複数あることが中国新聞の取材で分かった。2022年の収支報告書で8支部が確認され、総額は50万2600円。専門家は『政治資金規正法の不記載に当たる可能性がある』と指摘している。県内に56ある地域支部のうち、該当するのは本郷(岩国市)新南陽(周南市)阿知須(山口市)東和(周防大島町)など8支部分。収支報告書に県連から1回あたり12万~4千円を交付金として受け取ったと記載しているが、県連側の収支報告書にはこれらの支出の記載がない。県連は8支部の交付金収入の記載について『いずれも支部分の党費収入。本来は収支報告書の党費収入欄に記載すべきところを、間違って交付金収入欄に記載している』と説明。記載欄が間違っているため各支部に収支報告書を訂正するよう指示しているとし『今後は記載に誤りがないよう周知を図っていく』としている。政治とカネの問題に詳しい神戸学院大の上脇博之教授は『八つもの支部が同じ単純な間違いをしたとは考えにくい』と指摘する。自民党の地域支部への交付金が県連の収支報告書に記載されないケースは鳥取など他県でもあるとした上で『氷山の一角の可能性があり、裏金作りを疑われかねない。疑惑を払拭するためにも、山口県連も客観的に証明できる資料を示して説明責任を果たすべきだ』としている。」
今朝のしんぶん赤旗日刊紙は、上脇教授が、自民党東京都連の不記載を政治資金収支法違反容疑で、東京地検に告発したと次のように報じました。
「自民党東京都連が2022年分の政治資金収支報告書に、複数の党支部に支出した交付金計約240万円分を記載していなかったなどとして、神戸学院大の上脇教授は13日、政治資金規正法違反容疑で当時の都連会長の萩生田光一衆院議員ら3人に対する告発状を東京地検に郵送しました。告発状によると、党都連は22年2~12月都内の10党支部に対し、『組織活動費』として計約240万円の交付金を支出しましたが、収支報告書に記載せず、支出総額を過少に記入したなどとされています。さらに、党都連が開催した政治資金パーティー『東京政経フォーラム』のパーティー券収入に関し、政治団体から受け取った96万円を22年の収支報告書に収入として記載していなかったとされます。このパーティーを巡り、党都連は22年の収支報告書に計7646万円を収入として記載。しかし、七つの政治団体から受領した少なくとも計362万円が不記載だったとし、上脇教授が今年1月、同法違反容疑で告発状を提出しています。」
山口県連も政治資金規正法違反の可能性もある問題であり、支部側の記載誤りとの説明だけでなく、十分に調査を行い、丁寧に県民に説明する必要がある問題だと思います。
このような調査記事は、とても重要なものだと思います。今後とも同様の記事に期待したいと思います。
この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
12日、特別国会での首相指名選挙について、しんぶん赤旗日刊紙は次のように報じました。
「総選挙の結果を受けた特別国会が開会しました。『自民党政治ノー』の厳しい国民の審判が下った激動の情勢のもと、自民党政治に代わる新しい政治をどうつくっていくのか、歴史的な転換点に立っています。総選挙で示された国民の民意に応えるのか、それとも自公政権を利する補完勢力となるのか、各党の判断がまず問われたのが、首相指名選挙でした。衆院では、自民・公明両党で過半数に届いておらず、1回目の投票で決まらず、与野党それぞれの第1党、自民・石破茂総裁と立憲民主党の野田佳彦代表による決選投票にもつれ込みました。首相指名選挙で、衆参で結果が異なったときは両院協議会で調整し、一致しなければ憲法の規定で衆院の指名が優先されるため、衆院の決選投票で野党が野田氏への投票で足並みをそろえれば、政権交代を実現し、自民党政治を変えるチャンスがありました。しかし、決選投票では、日本共産党が『自民党政治ノー』の国民の審判に応えるため野田氏に投票した一方、日本維新の会、国民民主党など、自公以外の他党は自党の党首らに投票しました。これらの票は無効票となり、多数決によって石破氏が再び首相に選出されました。国民民主党の玉木雄一郎代表は『わが党も含めて無効票が出たということは、野党第一党が野党をまとめきれなかったということの証左だ』と責任転嫁しました。維新や国民民主などが取った態度は、国民の信を失った石破氏の首相再選出を後押しし、自民党政治の延命に手を貸したものだと言わざるをえません。首相指名の結果、自公政権が継続することになりましたが、衆院で政権与党の過半数割れという『極めて不安定で流動的な政治情勢』(日本共産党の田村智子委員長)が続きます。少数与党の状況で、各党の意見を聞いた政権運営をしなければならなくなっています。これまで自公の政権与党は『数の力』で審議軽視の強引な国会運営を続けてきました。敵基地攻撃能力保有の『安保3文書』を国会に諮らず閣議決定し、大軍拡・社会保障削減の予算案や、安保法制、秘密保護法といった国のあり方を根本的に変える数々の悪法を強行採決してきました。しかし、このような国会運営はもはや許されません。総選挙の結果は、国民多数の世論を押さえつけてきた自公政権の強権政治への批判があらわれたものでもあります。総選挙後、あらゆる分野で国民要求にもとづく運動が巻き起こっています。特別国会に続く臨時国会や来年の通常国会では、こうした一つひとつの国民の要求を実現し、政治を前に動かすための十分な審議が求められます。こうした中、国民の要求や企業・団体献金の禁止といった政治改革を一歩でも前に進めていくのか、自民党の延命に手を貸すのか、各党の姿勢が問われます。」
7日、東京新聞は、長生炭鉱犠牲者の遺骨収集について次のように報じました。
「戦時中の1942年、水没事故により朝鮮半島出身者を含む183人が亡くなった山口県宇部市の海底炭鉱『長生炭鉱』で、地元の市民団体『長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会』が、炭鉱内の潜水調査に乗り出した。国が調査しない中、井上洋子共同代表らが6日、国会内で記者会見を開き、海底に眠る遺骨の収集に向けて市民社会の強力を求めた。調査は、10月29、30日両日に実施した。遺骨は見つからなかったが、収穫はあった。行動に大きな崩落はなく命綱が続く180~200㍍までは入れた。崩落事故は坑道への出入り口『坑口』から約1㌔先で発生し、その手前からがれきで崩落している懸念があった。実際、内部は泥で濁って視界10~20センチほどしかなく金属や木製の残骸も落ちていたが、潜水調査が可能と確認できたという。刻む会に対し、ダイバーの伊佐治佳孝さんは『(地面に落ちている物を)手に取ったが、遺骨ではなかった。継続すれば遺骨は改修できると思う』と話したという。次回は2025年1月31日~2月2日に調査予定。生還者の証言で事故直後に多くの人が集まったとされる場所がさらに100㍍ほど先にある。井上氏は今後の課題として、調査中の崩落を防ぐための坑口の補強工事の実施や、視界を確保するために汚濁を抑えることを挙げ、『解決のため社会の皆さまの提案や技術支援を求めたい』と頭を下げた。さらに『伊佐治さんはこの3日間で一片でも良いから必ず遺骨を持って帰ると決意されている。私たちも期待している』とも。例年、事故が発生した2月3日に韓国の遺族を招いて慰霊式を開いてきたが、遺骨が見つかる可能性があることから前倒しを検討していることを明らかにした。遺骨回収への期待が高まる一方、会見の直前には井上氏が社民党の大椿裕子参議院議員と共に、厚生労働省や外務省の担当者と面談し、国に調査への関与を求めたが、これまでと同様『ゼロ回答』だったという。戦没者遺骨収集推進法は戦没者の遺骨収集を『国の責務』と定めるが、国の言う『戦没者』とは戦闘で亡くなった人を刺し、炭鉱の労働者は国は『戦没者ではなく法の対象外』とする。これとは別に朝鮮半島から民間徴用者の遺骨について、2005年の日韓協議を受け返還を続けているが、長生炭鉱については『埋没位置や深さが明らかでなく、発掘の実施は困難』と調査すら行ってこなかった。犠牲になった日本人労働者に至っては担当部署すらない。10月に就任した福岡資麿厚労相は今月5日の記者会見で『国の実地調査の範囲を超えている』とあらためて否定的な考えを示した。井上氏は『調査が始まった段階での大臣の発言に憤りを感じた。国は戦没者の定義を広げ、戦争が原因で亡くなった人全てを対象とすべきだ』と述べた。会見に同席した大椿氏も『これだけ市民が動いてくれ、お膳立てをしてくれた。ここから先は日本政府がやるべき仕事だ』と訴えた。」
記事にあるように、長生炭鉱水非常を歴史に刻む会では、来年1月31日から2月2日、二回目の本道潜水調査を行う予定です。
また、この時期にあわせて、韓国や日本の遺族を招いての追悼式を行うことを計画しています。
長生炭鉱に関する皆さんのご意見をお聞かせください。
昨日から、防府市議会議員選挙が始まりました。
私は、原田のりこ候補の出発式で挨拶を行いました。
原田のりこ候補の出発式で挨拶する私(左)
私が行った挨拶の要旨は次の通りです。
・・・
原田のりこ候補の出発式にお集まりの皆さん、紹介を受けました県議会議員の藤本です。防府市のマザーテレサ=山本久江さんの議席を引き継ぐ、48歳の原田のりこ候補を市議会に送ってください。
総選挙で、自民・公明が過半数割れとなりました。この政治の激動をつくるうえで、決定的な役割を果たしたのが、自民党の政治資金パーティーによる裏金づくりを暴露し、選挙の最中に、裏金非公認議員に政党助成金から2000万円の支給をスクープした「赤旗」でした。選挙後、日本共産党にメディアの関係者から「自公過半数割れの最大の功労者は赤旗」とのメッセージが届きました。選挙直後、自民党山口県連の友田幹事長は、自民党敗北の原因は、非公認候補に「2000万円を配ったことが要因だ」と述べました。
国政のゆがみを正してきたのが赤旗であり日本共産党なら、防府市政のゆがみに質す論戦を行ってきたのが日本共産党です。市長の退職金336万円を2188万円の6・5倍に引き上げる条例改正に自民党公明党は賛成し、日本共産党は反対しました。下水道料金を3割引き上げる提案に自民・公明は賛成し、日本共産党は反対しました。
清水さんとともに、原田さんを市議会に送っていただければ、市民の立場で市政のゆがみを正す力が2倍になります。
県内で、学校給食無償化をしているのは、柳井市が中学のみ、岩国市・萩市・長門市・和木町・周防大島町・上関町・田布施町・阿武町が小中学校で学校給食無償です。子育て真っ最中の原田のりこ候補を市議会に送り、防府市でも学校給食を無償にしましょう。
今度の総選挙で、日本共産党は、議席を10から8に後退させました。日本共産党の訴えを有権者に十分浸透させることが出来なかったことが原因です。今度の市議選は、定数25に31人が立候補、6人落ちの激戦です。総選挙結果を受け自民公明も必死です。原田のりこを残る1週間で広げに広げ、防府市で2議席を実現させてください。
しんぶん赤旗日刊紙に、「中小企業と賃上げ」と題する小澤薫新潟県立大学准教授の小論文が掲載されてきました。11月9日の最終回は、自治体が独自に支援を行っているという次のような内容でした。
「事業場内の最低賃金の引き上げと、設備投資による生産性向上を一体で実施した中小企業を支援する業務改善助成金について、厚生労働省はホームページなどでモデル事例を紹介しています。ある食品製造業では、手作業でやっていたときは製品の出来ぐあいにばらつきが生じていたが、新たな調理器具を導入したことでばらつきがなくなったうえ、人員も他の業務に回すことが可能となり作業効率が向上したといいます。また、施術ベットや医療ベッドを導入したある通所介護事業所では、導入前は利用者の移乗や起き上がり補助を複数名で行う場合が多く、効率的で作業を進めることが困難だったが、導入後はベッドの高さ調節機能などによって一人えスムーズに作業を行うことが可能となり、作業効率が向上したとしています。しかし、設備投資による省力化や作業効率の向上が、本質的な経営の向上につながるのかは疑問が残ります。むしろ人件費の削減につながり、最賃境界での労働を生み出すことになるのではないかと危惧します。連載7回目で紹介したように、業務改善助成金は最賃引き上げと設備投資をセットで実施しなければならないため、多くの中小企業にとって使い勝手が悪い問題もあります。こうしたなか、都道府県ごとに支援策を設けたり、補助金を上乗せしたりする動きが出ています。石川県には、業務改善補助金ではカバーされない会社負担の半分を県が負担する仕組みがあります。岩手県には、物価高騰対策賃上げ支援金として、50円以上(1時間あたり)の賃上げを行った企業を対象に、従業員一人あたり5万円(最大20人分)を支給する仕組みがあります。国の重点支援地方創生交付金を活用した「もので、予算規模も業務改善助成金をはるかに上回ります。私たちはが中小企業経営者を対象に2023年2月に実施した調査(経営者調査)には、物価高騰などを価格転嫁することのむつかしさが示されています。石川県や岩手県のような具体的、直接的な対策は中小企業経営にとって重要です。公正取引を実現するうえで公的部門は大きな役割を担っています。中小企業が物価などの高騰部分を価格に転嫁できる仕組みづくりに向けた行政指導が不可欠です。ところが、経営者調査の自由記述には、行政自身が入札で暗に価格引き下げを求めてくるなど、公正取引を阻害する存在になっているとの指摘が多く上がっています。中小企業の抜本的な賃上げを実現するには、国や地方自治体が行う公契約の在り方を見直すことも重要な課題になっています。」
今年の4月時点で、山口県が実施してきた県の賃上げ対策について、産業労働部から次のような説明を受けています。
山口県は、2023年度には、賃金環境整備応援事業を創設しました。県が指定する働きやすい環境づくりの制度等を新たに導入した場合に、一つの取組に10万円、最大4つの取組に40万円の奨励金を支給するものです。更に、1時間あたり30円以上の賃上げを実施した事業者に一人あたり6万円(上限60万円)合計最大で100万円支給するものです。交付決定件数は444件となりました。
今年度は、賃金見直しによる人材確保・定着支援事業(初任給等引上げ応援奨励金)を行っています。34歳以下の正社員について、定期昇給相当分を除き3%以上の賃金引上げを実施した中小企業等に一人あたり10万円、1社あたり100万円を上限に支給しています。
制度融資として2022年12月から賃金引上げ・価格転嫁支援資金をスタートさせています。この資金は、雇い入れ後6月を経過した労働者の最も低い時間当たりの賃金を3%以上引き上げることなどを融資対象としています。2022年度の融資実績はなく、2023年度(2024年2月末時点)で6件に融資を行っており、2024年度も融資制度が継続されています。
山口県がこのような賃金引上げを行う中小企業に奨励金を支出し融資制度を創設していることを評価した上で、今年度の両制度の実績はどうなのか産業労働部に照会したいと思います。
更に、県内の中小企業で国の業務改善補助金の支給を受けている事業所の数などについても産業労働部に照会したと思います。
新年度予算においても、県が、中小企業の賃上げを支援する制度を拡充させて継続するよう求めていきたいと思います。
更に、小沢准教授の論文にあるように①公正取引を実現する上で、中小企業が物価などの高騰部分を価格に転嫁できる仕組みづくりに向けた行政指導をどのように行うのか②地方自治体が行う公契約で、中小企業が物価などの高騰部分を価格に転嫁できるものにするーことなども重要です。この当たりの対策についても県の姿勢を質していきたいと思います。