議員日誌

「小さいおうち」と秘密保護法案②

  特定秘密保護法案が衆議院の特別委員会で自民・公明両党とみんなの党の賛成多数で可決されました。

 21日に東京で行われた反対集会には、1万人を超える市民が参加しました。

 また、国会で議論すればするほど法案の危険性が明らかになっています。

 世論調査では、同法案に賛成の人でも「慎重審議」を求める声が7~8割に達しています。

 その上、福島で地方公聴会が開かれましたが、更に各地や中央公聴会の開催が必要です。

 このような状況の中で、採択が強行されたことは許し難いことです。

 中島京子著「小さいおうち」を先程読み終えました。

 女中のタキが、戦後、奉公していた東京の家を訪ねます。

 家は跡かたもなく無くなっていたんですが、奉公していた家の息子の友だちの父親に出会います。

 「セイちゃん」の父親は、スパイ容疑で、昭和16年から20年まで獄中にいました。

 セイちゃんの父親の状況が以下のように描写されています。

 「勤め先の印刷工場である日突然、非合法活動容疑で逮捕された。何度か口を聞いたことのある、気のいい同僚からあずかった荷物の中に、証拠が入っていたという理由だったが、彼は同僚から何かをあずかった覚えすらなかった。同僚が地下活動をしていることも知らなかった。けれども、事実などまったく用をなさない瞬間が、歴史のあちこちに存在する。拷問でへし折られた左指の骨と引き換えに、彼は右手で告白書に署名した。」

 こんな歴史を繰り返してはなりません。

 日本を暗黒社会にする秘密保護法案は廃案しかありません。

 秘密保護法案に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

「小さいおうち」と秘密保護法案①

 今朝から喉の奥が痛み始め、病院に行き、自宅で休息していました。

 今、中島京子著「小さいおうち」を読んでいます。

 先日、先行上映を観た映画「小さいおうち」に感動し、原作を読み進めています。

 戦争中に、東京の郊外にある家庭を女中(タキ)の眼で見つめた物語です。

 明るかった世の中は、終戦に近づく程に、暗くなっていきます。

 タキは、東京に出てきて最初に女中奉公をしたのは、小中という小説家の家でした。

 昭和17年の後半に、偶然タキは、小中に街で出会い、喫茶店で話をします。

 小説家の小中の言葉は、当時を上手に写しているのではないかと思います。

 「国を思う気持ちも人後に落ちないつもりだ。しかし、その我々すら、非難する者があらわれる。文壇とは恐ろしいところだ。なんだか神がかり的なものが、知性の世界にまで入ってくる。だんだん、みんなが人を見てものを言うようになる。そしていちばん分かりやすくて強い口調のものが、人を圧迫するようになる。抵抗はできまい。急進的なものは、はびこるだろう。このままいけば、誰かに非難されるより先に、強い口調でものを言ったほうが勝ちだとなってくる。そうはしたくない。しかし、しなければこっちの身が危ない。」

 大政翼賛会も設置され、戦争一色に染まっていく時代を活写している文章だと思います。

 国民のあいだに急速に反対世論が広がる秘密保護法案を政府・与党が今週にも衆議院を通過させようとしています。

 法案は、「国民には何が秘密かも秘密」です。逮捕されたら裁判でも特定秘密は開示されず、弁護士はどう弁護していいかわかりません。何によって裁かれているかもわからないまま重罪にされる。

 こんな恐ろしい暗黒社会を許してはなりません。

 今なら間に合います。戦争の前夜を繰り返してはなりません。

 秘密保護法案に関する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

 

きくち体操

 一週間前に、書店で、菊池和子著宝島社新書「いのちの体操」を手にしました。

 きくち体操の名前は、知ってはいましたが、内容の正確さにほれ込み、一週間実践しています。

 ここ数日は、きくち体操DVDブックで、菊池先生の授業を見ながら一緒に体操しています。

 1時間集中レッスンを実践すると、体に活力が漲ることを実感します。

 私も様々な健康法に触れてきましたが、きくち体操は、集大成されていることを実感します。

 鍛えない、がんばらない、人と比べないという原則もいいです。

 私はもうすぐ49歳。50歳代を目前にしていますが、イキイキとした50代にしたいと思います。

 今年の初頭に、スロージョギングを始め、約250日続いています。

 今年の年末に、きくち体操に出会いました。

 今年は、自分の体を見つめ直す1年のようです。

 スロージョギングときくち体操で元気な中年になりたいと思います。

 体が資本ですものね。中高年の皆さんがんばりましょう。

映画「小さいおうち」宇部特別先行上映会

 本日、山田洋次監督の映画「小さいおうち」宇部特別先行上映会が行われました。

 私は、午後からの上映会に参加しましたが、上映に先だって山田洋次監督の舞台あいさつが行われました。

 山田監督は、中島京子さんの原作を読んで「自分の手で映画化したい」と思ったことなどを語りました。

 山田監督は、少年時代を宇部市で過ごしたことから、全国で一番早い上映会の開催となりました。

 映画が趣味の私は、今年も多くの映画を観てきましたが、この作品が一押しといっても過言ではありません。

 余韻の残る映画でした。

 女性の演技がすばらしい映画でした。黒木華、松たか子、倍賞千恵子。どの演技も素晴らしいものでした。

 平和の大切さをこれほど情緒豊かに語る映画は数少ないと思います。

 この作品は、山田洋次監督による82本目の作品となります。

 山田監督の情熱がほとばしっていることを感じました。

 山田監督の次回作に大いに期待しています。

 皆さんには、是非、是非、観て頂きたい映画です。来年1月25日(土)から全国ロードショーです。

 特に、若い皆さんに観て欲しい映画です。

 中島京子さんの原作の後半を読みながら、映画の余韻に浸りたいと思います。

 山田洋次監督、すばらしい作品をありがとうございました。

木質ペレットの製造・活用状況を視察

 今日は、木質ペレットの製造・活用状況を視察しました。

 午前中は、岩国市にあるペレット燃料製造施設を視察しました。

     木質ペレット製造施設の全景

この施設は、山口県森林組合連合会が設置したもので、平成18年1月から木質ペレットの製造を開始しました。

 年間に、1500トン製造する力がありますが、現在、年間700トンを超えるペレットを製造しています。

 昨年のペレット製造量は過去最高でした。

 木質チップを更に小さくして、下の写真の機械でペレットに仕上げます。

  木の粉をペレットに成形していく機械

 下の写真は、家庭用の10キロの袋にパックされたペレットです。

      個人用10キロのペレットの袋

 ペレットは、主に、ペレットボイラーが導入されている施設に納入されています。

 県立施設では、県立こころの医療センター・きらら博記念公園水泳プールなどです。

 徐々に、ペレットストーブの燃料として個人への販売量も増えています。

 県内林業を更に活性化していくために、再生可能エネルギーを増やしていくために、この施設の機能が最大限に発揮され、県の西部にも製造施設が出来るように、ペレットの利用を促進していくことが重要だと感じました。

 午後は、防府市にある県立農業大学校を視察しました。

 視察したのは、木質ペレットを燃料とする農業用ハウス栽培用暖房機の実証実験を行う現場です。

    木質ペレット暖房機を設置したトマトハウス

 県と農業用乾燥器メーカー木原製作所(山口市)が共同開発を進めたペレット暖房機が、農業大学校内のトマトハウスに据え付けられました。

  県と木原製作所が共同開発したペレット暖房機

 来月10日から、ペレット暖房機の横に、同規模の灯油暖房機を設置し、同等の効果が出るか実証実験を行います。

隣りのハウスには、同規模の灯油暖房機を設置

 4万㎉のボイラーは、灯油の場合、約50万円程度です。

 担当者は、「木質ボイラーの価格を灯油の三倍以内にしたい」と話しました。

 灯油よりペレットの方が価格が安いというメリットがあります。

 県森林組合の調査では、ペレット1キロ当たりの単価は、42円。熱量単価は、千㎉当り8.66円です。

 灯油は、値上がりし続けていますが、仮に、単価を1リットル当たり108円とした場合、熱量単価は、千㎉当り12.35円となり、ペレットより4割増しの単価となります。

 担当者は、「農家が、ペレットボイラーに切り替えた場合、5年位で元が取れると思われる」と説明しました。

 更に、「実証実験後、可能な限り速やかに、製品化させ、農家へ普及していきたい」とも話しました。

 私は、岡山県真庭市でペレットを燃料にしたハウス栽培の様子を視察したことがありますが、山口県でも、この取組が大きく成功することを期待したいと思います。

 ポテンシャルの高い県内の森林資源が更に活かされる県政となるように、今日、学習したことを今後の議会に生かしていきたいと思います。

 バイオマスを推進させる方策について、皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

映画「約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯」

 本日、山口市内で映画「約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯」山口上映会が行われ、第1回目の上映を観てきました。

 事件の名前や大まかな概要は知っていましたが、2時間に及ぶ映画で知ると圧倒されるばかりでした。

 ドキュメント部分もあるのですが、再審を勝ち取った時の弁護団長の涙には、私も涙しました。

 奥西死刑囚役を演じる仲代達矢さんの演技は、奥西さんそのものを感じました。

 この作品は、東海テレビのドキュメンタリー番組を作ったスタッフが中心になって製作されたものです。

 「最近のマスコミは」と言いたくなる事が多いですが、この映画を作る良心が、今のマスコミの中にあることに未来を感じました。

 私たちには、知らなければならない事実があります。

 その一つが、奥西死刑囚の存在だとこの映画を観て痛感しました。

 先月、最高裁はが奥西死刑囚の第7次再審査請求を退けました。

 奥西さんは、87歳。

 奥西さんの特別面会人だった川村さんは、再審が決まった時、「塀の外で握手しましょう」と約束します。

 残念ながら川村さんは、亡くなられ、奥西さんと川村さんの握手は叶いません。

 しかし、奥西さんが支援者の方々と塀の外で握手できる日が来ることを私は願っています。

 明日から、奥西さんを支援する活動を可能な限り行っていこうと思います。

 この映画に関する問い合わせは、合同会社 東風 ℡03-5919-1542 までお願いいたします。

 今後の上映会の場で、一人でも多くの皆さんがこの作品に触れていただくことを願っています。

 映画ってすばらしいですね。