今日は、木質ペレットの製造・活用状況を視察しました。
午前中は、岩国市にあるペレット燃料製造施設を視察しました。
木質ペレット製造施設の全景
この施設は、山口県森林組合連合会が設置したもので、平成18年1月から木質ペレットの製造を開始しました。
年間に、1500トン製造する力がありますが、現在、年間700トンを超えるペレットを製造しています。
昨年のペレット製造量は過去最高でした。
木質チップを更に小さくして、下の写真の機械でペレットに仕上げます。
木の粉をペレットに成形していく機械
下の写真は、家庭用の10キロの袋にパックされたペレットです。
個人用10キロのペレットの袋
ペレットは、主に、ペレットボイラーが導入されている施設に納入されています。
県立施設では、県立こころの医療センター・きらら博記念公園水泳プールなどです。
徐々に、ペレットストーブの燃料として個人への販売量も増えています。
県内林業を更に活性化していくために、再生可能エネルギーを増やしていくために、この施設の機能が最大限に発揮され、県の西部にも製造施設が出来るように、ペレットの利用を促進していくことが重要だと感じました。
午後は、防府市にある県立農業大学校を視察しました。
視察したのは、木質ペレットを燃料とする農業用ハウス栽培用暖房機の実証実験を行う現場です。
木質ペレット暖房機を設置したトマトハウス
県と農業用乾燥器メーカー木原製作所(山口市)が共同開発を進めたペレット暖房機が、農業大学校内のトマトハウスに据え付けられました。
県と木原製作所が共同開発したペレット暖房機
来月10日から、ペレット暖房機の横に、同規模の灯油暖房機を設置し、同等の効果が出るか実証実験を行います。
隣りのハウスには、同規模の灯油暖房機を設置
4万㎉のボイラーは、灯油の場合、約50万円程度です。
担当者は、「木質ボイラーの価格を灯油の三倍以内にしたい」と話しました。
灯油よりペレットの方が価格が安いというメリットがあります。
県森林組合の調査では、ペレット1キロ当たりの単価は、42円。熱量単価は、千㎉当り8.66円です。
灯油は、値上がりし続けていますが、仮に、単価を1リットル当たり108円とした場合、熱量単価は、千㎉当り12.35円となり、ペレットより4割増しの単価となります。
担当者は、「農家が、ペレットボイラーに切り替えた場合、5年位で元が取れると思われる」と説明しました。
更に、「実証実験後、可能な限り速やかに、製品化させ、農家へ普及していきたい」とも話しました。
私は、岡山県真庭市でペレットを燃料にしたハウス栽培の様子を視察したことがありますが、山口県でも、この取組が大きく成功することを期待したいと思います。
ポテンシャルの高い県内の森林資源が更に活かされる県政となるように、今日、学習したことを今後の議会に生かしていきたいと思います。
バイオマスを推進させる方策について、皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
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