先日のブログで、津波注意報が発表された山口県は、災害対策本部を設置しなかったことを紹介しました。先日、県防災危機管理課の担当者から、実際に山口県が当日、取った体制について説明を受けましたので紹介します。
山口県地域防災計画・震災対策編に「山口県日本海沿岸」又は「山口県瀬戸内海沿岸」に津波注意報が発表された場合は、警戒体制を取ることが明記されています。
警戒体制の概要は、海面監視、関係機関等からの気象・水象等の情報収集活動体制です。
津波警報が発表された場合には、特別警戒体制を、大津波警報が発表された場合には、災害対策本部を設置することが明記されています。
津波注意報が発表され警戒体制が取られた場合に、配備される課と人数は以下の通りです。
防災危機管理課・消防保安課6人、農林水産政策課2人、農村整備課2人、漁港漁場整備課2人、管理課2人、技術管理課2人、道路整備課2人、砂防課2人、河川課2人、港湾課2人、出先機関は、農林水産事務所、下関農林事務所、下関水産振興局、土木(建築)事務所、港湾管理事務所、山口宇部空港事務所で、職員配置基準、あらかじめ所属長が指名した職員です。加えて関係沿岸市町の職員が対象です。
1月1日に山口県の日本海沿岸に津波注意報が発令したことを受けて、山口県地域防災計画に基づき、警戒体制を取り、上記で明記した職員が配置された上で、関係沿岸市町として、下関市、長門市、萩市、阿武町の担当者による配備体制が取られたことが県防災危機管理課の担当者の説明で分かりました。
同じく津波注意報が発令された長崎県では、災害対策本部が設置されたと報じられています。私は、長崎県の防災担当部署に問い合わせを行いました。
長崎県の防災担当部署の担当者は、「長崎県では、地域防災計画に、津波注意報が発令された場合、災害対策本部を設置するように定められている。」と答えました。
離島が多い長崎県は、津波を警戒する体制が強化されていると感じました。
日本海で今後も地震が頻発することが想定される中で、山口県も、長崎県同様、津波注意報が発令された場合であっても、災害対策本部を設置できる山口県地域防災計画になるよう改正を行う必要性を感じました。
山口県は、地域防災計画上、津波注意報は、警戒体制となっています。このことに対する皆さんのご意見をお聞かせください。
昨年の12月25日のブログで書いたように、私は、昨年12月25日、自民党山口県連主催の「政経セミナー」について、総務部に文書での回答を要請していました。
文書回答を求めた内容は以下の通りです。
①2022年10月に行われた自民党山口県連主催の「政経セミナー」について、知事への案内状は届いたのか。
②①に知事は出席したのか。
③①に知事が出席した場合、パーティー券は購入したのか。
④①に知事が出席しパーティー券を購入した場合、どのような経費で支払ったのか。
⑤2023年10月に行われた自民党自民党県連主催の「政経セミナー」について、知事への案内状は届いたのか。
⑥⑤に知事は出席したのか。
⑦⑤に知事はパーティ券を購入したのか
⑧⑤のパーティ券を知事が購入した場合、どのような経費で支払ったのか。
1月4日付で、村岡つぐまさ後援会事務所から以下の回答が文書で届きましたので紹介します。
・・・
前略 このたび自民党山口県連主催の「政経セミナー」に関する御質問を拝受しましたが、知事の政治活動に関することですので、当事務所から回答させていただきます。
令和4年(2022年)10月に行われた同セミナーについては、主催者から知事宛てに御案内がありましたので、パーティー券を私費で購入し、本人が出席しています。
令和5年(2023年)10月に行われた同セミナーについても、主催者から知事宛てに御案内があり、パーティー券を私費で購入しましたが、当日は所用のため欠席しています。
草々
令和6年1月4日
県議会議員 藤本一規様
村岡つぐまさ後援会事務所
・・・
自民党山口県連主催の「政経セミナー」はいわゆる政治資金パーティーです。2021年10月の政経セミナー、1枚1万円のパーティー券を購入するよう県幹部に斡旋を小松前副知事が行っていたことが大きなニュースになりました。
小松前副知事が、罰金刑を受け、辞職した翌年の2022年10月の「政経セミナー」に知事が来賓で参加していたことは重大です。
更に、今日、キックバック(裏金)問題で自民党安倍派の国会議員が逮捕される事態となっている、政治資金パーティー券を私費とは言え、2022年、2023年と現職知事が購入していたことは重大です。
この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
1月5日、宇部日報は、きらら博記念公園の整備計画について次のように報じました。
「県は、山口市阿知須のきらら博記念公園の整備計画『山口きらら博記念公園みらいビジョン』の素案を発表した。同公園を拠点とした県民の活力を創出・発信を掲げ、キャンプやグランピング施設に加え、温浴や宿泊施設を整備し、交流拠点化を進めていく。2001年の山口きらら博(21世紀未来博覧会に合わせて整備された同公園は、02年に『きららスポーツ交流公園』として使用を開始。面積130ヘクタールの色紙に多目的ドームや水泳プールを有している。利用者数は平均して年間60万人だったが、コロナ禍で10万人にまで減少。5類感染症に移行し、利用者数は回復傾向にあるが、施設の老朽化や少子高齢化、デジタル化といった課題へ対応し、さらなる利用拡大を促そうと再整備が進められている。素案では、整備方針として『県内外から幅広い世代の人が集う施設の導入』『アウトドアツーリズムの拠点』など10項目を提示。具体的にはフラワーガーデンや複合型アーバンスポーツ施設、サイクリングロード、温浴施設、合宿に使える宿泊施設、リモートワーク可能な屋内スペース、電動モビリティの整備、導入を目指している。県民や県外在住者、利用団体へのアンケート調査結果と宿泊利用やアーバンスポーツパーク導入に向けた実証実験で得られたニーズや課題も整理した。18歳以上の県民3000人を対象にしたアンケートでは、公園に期待する役割として『イベントによりにぎわいのある場』『子どもの遊び空間』『花やきれいな景色を楽しめる場』『やすらぎやくつろぎの場』が上位を占めた。月の海や森のステージ周辺で8~12月に実施したテントやキャンピングカーによる宿泊利用の実証実験では、キャンプ地の広さと海に面し、星空が美しい好立地が生かせる魅力を確認。一方、水場の遠さやキャンプ利用に際した車両の進入導線、バーベキュー後の炭を捨てる場所の確保など環境整備を求める声があった。ゾーニングや事業手法は年度末を目途に策定する最終案で示すとしている。素案に対するパブリックコメント(意見公募)を17日まで実施。県土木建築部山口きらら博記念公園交流拠点推進室へ郵送(〒753-8501山口市滝町1ー1)、ファックス(083-933-3749)、メール(kirara-pc@pref.yamaguchi.lg.jp)で提出する。」
私は、22年11月県議会と23年2月県議会で、山口きらら博記念公園整備計画について質問を行ってきました。
23年2月県議会では、「山口きらら博記念公園年間集客目標80万人、基金が40億円あることで、ターゲットを絞らず、税金を無駄遣いして箱物を創る時期ではない」と指摘しました。
和田土木建築部長(当時)は、「コロナ禍で失われた人と人とのつながりは活力を取り戻し、元気で豊かな地域を創出するため、幅広い世代が集い、伸び伸びと活動する中で、山口の豊かさや住みよさを実感できる『交流拠点』として、また、県外の人に山口の魅力を感じて訪れてもらう『集客拠点』として、整備を進めることとしている。今後整備する施設については、その進め方も含め、来年度、基本構想を策定する中で、幅広く意見を聞きながら、検討することとしている」と答えました。
部長答弁にある基本構想が「山口きらら博記念公園みらいビジョン」であり、この程、素案が示されたところです。
素案は、ゾーニングや事業手法などについては、最終案で記載するとする一方、サウンディング調査について「アンケート調査の結果を踏まえ、民間のノウハウや創意工夫を踏まえた導入機能、実現性の高い事業手法等について、民間事業者との対話を通して意見や具体的な提案をヒヤアングするサウンディング調査を実施」するとしています。
社団法人税金を使わないまちづくりの会」によると、サウンディング調査とは、「自治体のプロジェクトを構想段階で、市民や民間企業から市場性の有無やアイデアを求め、事業者がより参加しやすい公募条件の設定を把握する調査の事」です。
同会は、「例えば自治体で土地の有効活用プロジェクトがあったとします。自治体は広くサウンディング型市場調査の公募を行います。そうすると、その地域ではない企業などが、それは素晴らしいアイデアを持ってきます。そこで何回か話し合いが持たれ、結局そのアイディアは採用しません。採用率は10%ぐらいではないでしょうか。(中略)地元にだってアイデアやノウハウを持っている企業は沢山います。まずは自分達から、その人達に意見を聞くべきです。絵空事のアイディアを募集するサウンディング型市場調査なんて、何回やっても税金の無駄です。」と指摘しています。
更に、事業を行う手法として、PFI方式がその一つとされています。
弁護士の尾林芳匡さんは、「議会と自治体」23年11月号で、PFIで発生した問題点について次の7つを挙げています。
①事業者の経営破たん
②事故と損失の分担
③乏しい経費節約効果
④事業者と行政との癒着
⑤住民や議会の立場の後退
⑥働き手は「官製ワーキングプア」
⑦「PFI神話」の崩壊
山口県は、これらの問題点があるPFIを使って、山口きらら博記念公園を民間を参入して進めようとするのでしょうか。
サウンディング型市場調査にも、先述したように様々な問題点がありそうです。
記事にあるように、山口きらら博記念公園みらいビジョン(素案)が17日までの期限で、パブリックコメントが行われています。
なぜ、民間を入れた公園整備が必要なのか、行政が関与して失敗した場合どうなるのか、等々、皆さんの様々なご意見を率直にお書きいただきたいと思います。
中間貯蔵施設について、年末の記者会見で踏み込んだ発言を行いました。
先日、記者会見録が県のホームページにアップされましたので、私なりに検証したいと思います。
昨年12月5日、木佐木県議が、上関原発の電源開発基本計画への組み入れの際に出された「知事意見」に関して、次の質問を行いました。
①「知事意見」は、使用済み核燃料を長期にわたって県内に貯蔵することは望ましくないというものだ。この考えに変わりないのか。
②国が「知事意見」に反する対応をした際は、上関原発計画の推進等について、「県が有する権限、事務、協力等を留保することもあり得る」という立場に変わりはないのか。
鈴森産業労働部理事は、「これらの知事意見の内容について、変更はない」と答えました。
昨年12月26日、知事記者会見が行われ、記者から「知事意見については、踏襲するのか」問われ、村岡知事は、「二井知事の知事意見というのは、かつて県として提出したものでありますので、それは、今も維持されているということであります。私も当然踏襲をする考えだ」と答えました。
同趣旨の記者からの質問に村岡知事は「使用済み核燃料、それに類するというのが、そこに長期にあるということは望ましくないという考え方だと思いますので、それは今回の件についてもよく整理をする必要があると思う」と答えています。
更に、村岡知事は、上関原発と中間貯蔵施設について、「山口県として、上関原発がありながら、別にその中間貯蔵施設のように、他の使用済み核燃料を受け入れているというそんな施設は全国にないわけです。私これは大きな負担だと思います。ですので、いずれにしてもそこについては、これから具体的計画が出されていく段階で、中国電力においてしっかりと考え方を確認していかなけれいけない大きな論点だと思う。」と述べています。この点は、今まで議会で質疑のなかった点であり、知事の新しい認識が表明されたものと思います。
知事意見を修正するのかと記者から問われ、村岡知事は「今、時点で県としてはこういう形で出しますよというのは言えないと思う。当然、上関町がどう考えるとか、周辺市町がどう考えるとか、そうしたことの兼ね合いの中で県としてのスタンスというものを明らかにしていくことになると思いますので、そこの段階において、適切なやり方をしていくということになると思う」と答えました。
総じて、知事は、年末の記者会見で、①使用済み核燃料が長期にあるということは望ましくないという知事意見は、踏襲する②上関原発がありながら、他の使用済み核燃料を受け入れる中間貯蔵施設を併設する原子力施設は全国になく、大きな負担である。中国電力に考え方を確認しなければならないーとの認識が示されたことは重要な点だと思います。
引き続き、中間貯蔵施設に関する問題について皆さんのご意見をお聞かせください。
私は、1月4日付で、県総務部に対して、①災害対策本部を設置した時期と根拠②災害対策本部を廃止した時期と今後について照会を行っていました。
1月5日までに、防災危機管理課から①②に関して、「設置していない」との回答が届きました。
山口県災害対策本部設置運営要項の7条に、「本部長は本部を設置したとき又は本部設置後において配備の規模を変更する必要が生じたときは、次の号に定めるところによりその規模を指定する」とあります。
規模には、まず、第一非常体制です。津波では、特別警報が発表された時です。
次に、第二非常体制です。震度5強の地震が発生したときや津波警報が発表された時などです。
次に、緊急非常体制です。震度6弱以上の地震が発生したときなどです。
気象庁は、1月1日16時22分に、大津波警報を石川県能登に、津波警報を山形県から兵庫県北部までの日本海沿岸に、津波注意報を北海道から長崎県までの日本海沿岸と北海道の太平洋沿岸の一部に発表しました。
私が調べた範囲では、津波注意報が発表された都道府県で、島根、鳥取、佐賀、長崎、青森の各県で、災害対策本部などを設置しています。
島根県が、1日、午後9時に、災害警戒本部を設置したとの報道があります。
鳥取県が、2日、被災地支援本部会議を開催したとの報道があります。
佐賀県のホームページに、1日、16時22分に、災害情報連絡室を設置したとあります。
長崎県が、1日、16時22分に災害対策本部を設置したとの報道があります。
青森県のホームページに、1日、16時10分に警戒本部を設置したとあります。
山口県は、災害対策本部設置運営要項には、津波注意報では、災害対策本部を設置する災害ではなかったので、体制を取らなかったということなのでしょうが、日本海を抱える周辺の県が、災害対策本部などを設置している中で、山口県は災害対策本部を設置しなかったことは、今後、検証を行う必要があります。
鳥取県と京都府は、災害支援対策本部を設置して、被災地へどのような支援を行うのか検討しています。
今朝の新聞に、中国知事会で統一した被災者支援を行うことが協議されたとありますが、山口県として被災地支援対策本部を設置する体制整備が必要ではないかと思います。
山口県が能登半島地震に対応した災害対策本部を設置していなかったことに対する皆さんのご意見をお聞かせください。
昨日の宇部日報に私の新年の挨拶が掲載されました。
以下、紹介します。
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あけましておめでとうございます。今年、私は還暦を迎えます。人生の半分以上、皆様には、市議・県議としてお世話になってきました。還暦を節目に、これまでの経験を皆様の暮らし向上のために生かしていく決意です。
暮らしがかつてなく危機を迎える中での新年です。私は、年末の議会で、皆さんの暮らしを応援する質問を行い、成果を挙げることができました。
一つは、新生児マススクリーニング検査の拡充です。同検査は、難病の早期発見に向けて新生児の血液を調べるもので、政府が補正予算に自治体で二つの難病検査を追加する経費を盛り込みました。私は、二つの難病の公費検査を行うべきだと質し、國吉健康福祉部長は「公費での実施に向けて取り組む」と回答しました。一日も早い公費検査実施に向け要望を続けます。
二つは、「きらめき道路サポート事業」支援額の引き上げです。自治会等が県が管理する国道や県道の草刈りをする場合、県が委託料を支払います。2020年度から活動経費の支援額は1㎡44円です。この間、全職種の労務単価が8.9%上昇している状況を受け、私は、支援額の引き上げを求めました。片山土木建築部長は「支援額については、労務単価等の上昇を踏まえ見直しを検討している」と答えした。
全県的には、上関町に使用済み核燃料の中間貯蔵施設を建設する計画が浮上した課題が重要です。宇部市から「中間貯蔵施設はいらない」の声を県政にあげる先頭に立つ決意です。
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引き続き、皆さんのご意見を藤本までお寄せください。