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山口県地域防災計画震災対策編(日本海の津波想定)にF59・F58断層がないのはなぜか?

 1月24日、毎日新聞は、石川県の地震想定について次のように報じました。
 「最大深度7を測定したマグニチュード(M)7・6の能登半島地震で被災した石川県が、東日本大震災「語に津波被害の想定を見直したにもかかわらず、地震被害の想定は四半世紀前から見直しておらず、地震と津波で想定に齟齬が生じていた。地震の被害が過小に見積もられており、防災体制に影響した可能性がある。県の地域防災計画では、最大規模の津波を起こす震源として、能登半島北方沖にある海底活断層(M7・6程度)を想定している。この活断層は、2007年の能登半島地震(M6・9)を機に産業技術総合研究所(茨城県)が調査をして明らかになった。国土交通省などが14年にまとめた日本海側の津波想定被害で『F43断層』として盛り込まれた。県は11年の東日本大震災を機に津波想定の見直しを始め、F43断層を想定に加えた。複数の専門家によると、F43断層は、今回の能登半島地震の震源断層と長さや地震規模がよく一致している。一方、県は東日本大震災を経ても地震想定は見直さず、1997年にまとめた能登半島北方沖の海底活断層(M7・0)を使い続けていた。この想定による被害は『ごく局地的な被害で、災害度は低い』と評価され、建物全壊は120棟、死者7人、避難者は訳2800人と試算していた。これは今回の能登半島地震の被害(住宅被害3万8000棟超、死者230人超、避難者1万5000人超)より大幅に小さい。能登地方では20年12月から群発地震が活発化した。県はこれを機に地震想定の見直しに着手したが、間に合わないまま能登半島地震が起きた。地震想定だけ見直しが遅れたことについて、地域防災計画を作る県防災会議・震災対策部会の複数の専門家が取材に応じ、県が、国の地震調査委員会による活断層評価(長期評価)の結果を待っていたと証言した。調査委は東日本大震災後、全国をエリアごとに区切った活断層評価を始めたが、能登を含む中部地方は未着手のままだ。部会長を務める室崎益輝・神戸大名誉教授(防災計画学)は『国の評価が遅れていたことと、県の結果待ちの姿勢だったという両方がある』と指摘した。委員の平松良浩・金沢大教授(地震学)は、被害市日本大震災後に『(見直しに)至急取組べきだ』という意見書を県に提出していた。しかし県側は『国の評価が出ていない』と見直さない理由を説明していたという。室崎氏は『被害想定が非常に古く、きちんとできていなかったことが一番の根本。結果として対策が極めて不十分だった』と話した。石川県危機対策課は『国の評価が出た段階で(見直しを)することにしており、国に(早く出してください)と言っていた。足元で群発地震もあり、国の結果を待たずにすることになった』と説明した。」
 新聞にある2014年の日本海の調査とは、「日本海における大規模地震に関する調査検討会」によるものだと思います。
 この検討会の報告書を見ると、山口県周辺に、F60、F59、F58断層があります。
 山口県地域防災計画 震災対策編で、津波浸水想定(日本海沿岸)を見ると、「最大クラスの津波をもたらすと想定される地震」として①見島付近西部断層(規模M7.16)、②見島北方西部断層(規模M7.13)③F60断層(規模7.59)が示されています。
 なぜ、この中に、F59断層、F58断層は入っていないのでしょうか。
 先ほどの報告書を見ると、F59断層の長さは88キロで、M7.38とあり、F58断層は、長さ50キロで、M7.13とあります。
 この二つの断層を山口県の地域防災計画の日本海沿岸の津波浸水想定に含めていない問題については、来週以降、担当する防災危機管理課にその理由を質したいと思います。
 最新の知見が、地域防災計画に反映されるよう引き続き調査を続けたいと思います。
 この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。

22年 老人ホーム死者中3.6%がコロナ患者 山口県に当てはめると約70名

 昨年12月29日付のしんぶん赤旗日刊紙は、新型コロナで入院できず死亡するケースが多数あると次のように報じました。
 「新型コロナ感染症の国内死亡者は分かっているだけでも累計約7万5000人にのぼります。死者数が過去最大になった2022年秋から23年初旬の第8波では、判明しているだけで死亡者の2割近くが高齢者入所施設で亡くなっていることが28日までに本誌調査により明らかになりました。政府・厚生労働省は新型コロナの感染症5類移行後(今年5月)も、高齢者施設のコロナ患者は『医師が入院の必要がないと判断した場合を除き原則入院』(同省老健局)としています。施設留め置きによる大規模な死亡者の発生は、人命軽視の自民党政治の責任を鋭く問うものです。日本共産党地方議員団の調査や本誌の取材・公文書開示請求で分かったもの。全都道府県・政令市におおむね22年11月~23年2月の死亡場所別死亡者数をたずね、28日現在「調整中」と回答した北海道を除き集計しました。一部県が保健所設置自治体分を明らかにせず、一部政令市が『把握不可能』(横浜市)など詳細を回答しませんでした。それによると全国平均では死者の16・5%が高齢者施設で死亡しています。香川・宮崎(35%)、大分(32%)、徳島(31%)各県はとりわけ施設内死亡率が高く、3割を超える人が高齢者施設内で亡くなっています。ほかにも岩手・栃木(29%)、秋田・新潟・岡山(25%)、静岡(24%)など14県が2割を超えています。コロナ禍では検査体制の不足やワクチン接種の遅れなど政府の無策のため、たびたび感染が大爆発。医療崩壊が繰り返され高齢者施設ではクラスター(感染者集団)が多発しました。ところが政府・厚労省は、医療崩壊がより深刻になるのを回避するため高齢者施設での療養を認め、補助金も付け事実上進めてきました。そのもとで公然と『原則、施設内療養』を掲げる県(新潟、山形両県など)も現れました。さらに、施設療養中に容態が悪化しても『人工呼吸など延命治療を希望していない施設にいても同じで入院させない』『高齢者は施設で看取ってほしい』など入院調整する自治体が入院を断る例もあとを絶ちませんでした。特養ホームの施設長らでつくる21世紀・老人福祉の向上をめざす施設連絡会(21・老福連)の第8波の調査では4割が『入院できなかった』と回答。このうち23%が『行政や病院から施設で看取ってほしいと言われた』と回答しています。『命に優先順位をつけるトリアージだ』『高齢者を差別するもの』との批判が広範に起こりました。施設の介護職員は、医療の専門職でないので施設内療養に駆り出され体制が感染しています。歴代自民党政権による医療費抑制政策で医療提供体制が脆弱にされるなか新型コロナ感染症が大爆発し、感染が拡大しやすく重症化リスクの高い施設の高齢者の命が多く失われたものです。」
 私が、昨年5月9日のブログで書いたように、21・老福連の調査で、県内3施設が施設内療養があることを明らかにしました。
 これに対し、県担当者は「クラスターが施設で発生した場合、医師や看護師等で構成されているクラスター対策チームを派遣している。対策チームの医師等により陽性になった入所者の内、入院が必要だと判断された方は、全て入院していただいている。また、その後の施設内療養の状況は、保健所でフォローしており、新たな入院と判断された方についても、入院していただいていることから、山口県内で入院が必要な方が入院できないケースはないものと考えている。」と答えました。
 私は、先日、母校の日本福祉大学山口県地域同窓会に参加しました。
 意見交換の中で、県内の特別養護老人ホームの施設長さんは、「入所者がコロナに感染した場合、認知症の方は、入院が受け入れてもらえない状況だ」と話されました。
 また、あるデイサービス事業所の責任者の方は、「5類移行後も、施設内で、コロナとのたたかいは続いている」と話されました。
 本当に、県内で施設利用者の方が「入院が必要な方が入院できないケースはない」のか甚だ疑問です。
 厚労省の2022年の人口動態統計について、厚労省の担当者の方の説明を受け次のことが分かりました。
 2022年の1年間で、15万6950人が亡くなっています。その内、老人ホームで17万2727人が亡くなっています。その内、6147人が新型コロナやワクチン接種で亡くなっているという統計結果でした。
 老人ホームの死亡者の内、新型コロナで亡くなった方の割合は、3.6%です。
 山口県内で、老人ホームで亡くなったかたは、1980人です。
 ならば、県内で少なくとも老人ホームで70人の方がコロナ患者だったことが伺えます。
 山口県内でも施設内でコロナ患者の方がおられると考えて間違いないと思います。
 しっかりとした対策が必要です。

宇部市内で道路や横断歩道の白線引き直し工事が進む

 この間、県の関係機関に要望していた、横断歩道や道路の白線の引き直し工事が相次いで行われています。
 一つは、宇部駅前交差点の横断歩道と停止線です。

    宇部駅前の4か所全ての横断歩道と停止線の白線引き直し工事が完了しました。

 工事は、1月22日までに完了しました。
 二つは、県道宇部美祢線(宇部市万倉地区)のセンターラインです。


   県道宇部美祢線(宇部市万倉地区)のセンターラインの引き直し工事が昨年秋までに完了しました。

 工事は、昨年秋までに完了しました。
 三つは、宇部市上宇部地区のトライアル周辺の横断歩道と停止線です。
 工事は、来月までには行われる見通しです。
 引き続き、皆さんの要望を県政に届けていきたいと思います。
 皆さんの身近な要望を藤本までお寄せください。

知事が同姓パートナーシップ制度の導入を明らかにしました

 今朝の毎日新聞は、村岡知事が定例記者会見で、LGBTQなど性的少数者のカップルが県がパートナーとして公認する『同姓パートナーシップ制度』を導入する方針を明らかにしたと次のように報じました。
 「村岡知事は23日の定例記者会見で、LGBTQなど性的少数者のカップルを県がパートナーとして公認する『同姓パートナーシップ制度』を導入する方針を明らかにした。村岡知事は『性の多様性を認め合う社会の実現に向けて取り組む』と力を込めた。2023年6月に性的少数者への理解増進法が成立したことを受け、県は庁内にワーキンググループを設置し、同制度の導入が可能かどうか検討。当事者団体からの要望や聞き取りを通じ、日常のさまざまな場面で『生きづらさ』を感じていることが分かり、導入する方針を決めた。今後、学識経験者や当事者団体、県内市町などで構成する『調整会議』を2月から開催。パートナーであることを宣誓する形式にするかなど具体的な制度設計を進め、要領案を作成し、導入時期についても協議する。同制度に関するチラシの配布など、周知広報にも力を入れるという。県男女共同参画課によると、全国では20都府県が同制度を導入済みで、公営住宅の入居申し込みで家族同様に扱うなどしている。県内では宇部市に加え、山口市も今春に導入する方針。村岡知事は『利便性を考えると県全体で取り組むのがふさわしいのではないか。安心して暮らせる環境を整備したい』と述べた。昨年、当事者らによるパレードを実施した『山口レインボープライド』の実行委員長の田中愛生さん(34)は『山口市は導入に時間がかかった分、同居要件をなくし一歩進んだ制度ができる。県も実情に合った制度を作ってほしい』と語った。」
 私は、これまでの議会で繰り返し、LGBTQなど性的少数者のカップルをパートナーとして公認する「同姓パートナーシップ制度」の導入を県に求めてきました。
 私は、直前の昨年11月県議会においても、LGBTに関するワーキンググループの検討状況について尋ね、藤田環境生活部長は「パートナーシップ制度などの事項等について、導入又は実施するかどうかを含め、当事者団体の意見や他県の例などを踏まえ、検討を進めている」と答えました。
 また、藤田部長は、パートナーシップ制度の他の都道府県の導入状況についての私の質問に「22年度までに導入済みが12都道府県、23年度導入済み及び導入予定が8県、24年度以降導入予定7県、合計27県が導入済み及び導入予定としている」と答えました。
 私は、過去の議会で繰り返し、同性パートナーシップ制度の導入を県に求めてきた議員の一人として、知事の判断を評価したいと思います。
 しんぶん赤旗は独自調査を行い次のように報じました。
 「今年1月末までにパートナーシップ制度導入(予定含む)の19都府県19政令市を含む386自治体について、住民基本台帳に基づく人口(23年1月1日現在)を集計しました。その結果、パートナーシップ制度導入自治体の人口は計1億11万人で、全人口1億2542万人の79・8%にあたります。」
 パートナーシップ制度導入済み、導入予定を明らかにした都道府県では28番目の表明となる山口県。全国の中で、最先端の制度となることを願っています。
 県内の当事者の声に応えた、すばらしい制度になることを願っています。
 宇部市の黒石・厚南・西宇部人権学習会(みなみかぜの集い)では、本日、トランスジェンダーの方をお招きして学習会を行います。
 私は、西宇部地区人権教育推進委員協議会会長して主催者の一人としてこの学習会に参加する予定です。(天候が心配されます)
 私自身も当事者の方々の声をお聞きする努力を継続させ、山口県の制度が充実したものになるよう、発言を継続させていきたいと思います。
 この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。

明治民法では、母は原則として親権者になれませんでした

 弁護士の杉井静子さんの「ジェンダー平等社会の実現へー『おかしい』から『あたりまえ』に」を読んでいます。
 杉井さんは、この本の中で、明治民法について詳しく述べています。
 その中に「母は原則として親権者になれない」があります。引用します。
 「明治民法では『子は其家に在る父の親権に服す』とされ、『父が知られざるとき、死亡したるとき、家を去りたるとき又は親権を行うこと能わざるときは家に在る母之を行う』となっていました。つまり原則としては父の単独親権でした。例外的に母が親権者になる場合は、重大な財産行為を母が代わってするときは、親族会議の同意が必要とされていました。父の場合はこうした制限はありませんでした。そして親権者は次のような権限をもっていました。①子の居所を指定する権利、②子の兵役出願への許可、③子を懲戒する権利と懲戒場に入れる権利、④子が職業を営むことを許可する権利、⑤子の財産管理等です。戦後の民法改正で母も父と同じく親権者であること、つまり共同親権が認められました。ようやく男女(父母)同権になったのです。ところで、戦前は親権者は家を同じくする父親ですので、離婚の際も、母親は悲惨でした。童謡詩人として有名な金子みすゞは、1926年23歳のときに結婚しますが28年頃から夫に童謡の投稿を禁じられただけでなく、夫婦生活のなかで夫から性病をうつされます。そこで実家に帰り30年に離婚しますが、子どもの親権者は元夫で引き取れませんでした。絶望したみすゞは服毒自殺。享年26歳でした。こうした悲劇が多々ありました。離婚に際し、親権だけでなく、監護権も元夫に奪われ、子と引き離される母も多かったのです。」
 私は、昨年11月に山口県で行われた日本母親大会で、「金子みすゞ」について少しお話をさせていただける機会がありました。

 私は、この10年来、みすゞについての著作を読み漁り、みすゞの死について考えてきました。

 戦前のジェンダー不平等がみすゞを死へと向かわせたことは感じていましたが、明治民法との関係で、しっかり論説された文章に初めて出会った杉井さんの文章でした。

 みすゞは、元夫が、、娘・ふさえを引き取りに来る3月10日に、26歳の短い人生を閉じます。

 杉井さんの文章にあるように、みすゞには、夫から性病をうつされたという病苦もあったでしょうが、明治民法では「母に原則として親権がなかった」というジェンダー不平等が、彼女を死に追いやったことを杉井さんの文章で深く学びました。

 引き続き、みすゞの人生や詩について学びながら、関係する書籍を読んでいきたいと思います。

 みすゞについて、皆さんの想いをお聞かせください。

美祢市美東町絵堂字向山地区で治山ダム建設の見通し

  美祢市美東町絵堂字向山地区で、治山ダムが建設される見通しが立ちました。
 度重なる大雨で、雨水が、下流の家屋に流れ、対策を講じてほしいという要望が、10年以上前から山口県に出されていました。
 私は 三好美祢市議と一緒に、要望を県に伝えました。その結果、昨年中に、地元の関係住民に方々に対し、県美祢農林水産事務所は、治山ダムを建設する意向を伝えました。
 地元に説明した資料を県に求め、先日、私に元に届きました。
 費用負担は、国費50%、県費50%で、地権者や地元自治会等からの負担はないとのことです。
 事業スケジュールは、来年度(2024年度)秋以降から年度末までに、現地調査、地権者承諾及び概略の事業計画書の策定などが行われます。
 2025年度から、事業実施出来るよう県としては準備を進めていきたいという意向です。
 住民の方は、長年の山からの雨水に苦しめれており、治水ダム建設の意向を歓迎しておられます。
 美祢市美東町絵堂字向山地区での治山ダムが早急に完成するよう、引き続き、県に働きかけていきたいと思います。
 引き続き、皆さんの身近な要望を藤本にお寄せください。