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自治体業務システムのガバメントクラウド移行について質す

 私は、3月7日、一般質問で登壇しました。
 今日は、行政のデジタル化について報告します。
 政府は、25年度末までに自治体の業務システムを「標準準拠システム」に移行することを義務付けています。
 全国知事会は、昨年10月5日、総務大臣に「地方公共団体の基幹業務システムの統一・標準化の着実な推進に向けた緊急提言」を行い、その中で「システム移行が本格化する中で、既存システムの契約解除に伴う違約金も含め、多額の経費負担への懸念が未だ解決されていない」と指摘しています。
 緊急提言の提出者は、会長の村井宮城県知事とデジタル社会推進本部長の村岡知事です。
 私は、①今も「多額の経費負担への懸念が未だ解消」されていないとの認識か②国に移行経費の全額負担と③25年度末までのシステムの移行期間の延長を求めるべきだと質しました。
 永富総合企画部長は、①について「国においては、全国知事会の要望を踏まえ、令和5年度補正予算で、移行経費の支援財源を追加され、今般、それを踏まえた支援内容等が示された。既存システムの契約解除に伴う違約金も対象とするなど、支援の充実が図られており、地方の懸念解消に向けて、国において適切に対応されていると認識している」と答えました。
 永富部長は、②について「移行経費については、国から示された支援内容等の確認などが必要であることから、それを踏まえ、今後、対応について判断していく」と答えました。
 永富部長は、③について「期間内の意向の難易度が極めて高いシステムについて、所要の移行完了期間を設定するとされていることから、こうしたシステムについては、適切な移行期限を設定するように既に求めているところだ」と答えました。

毎年約4000万円のダム分担金を払いつづけている弥栄ダムの県保有の未利用水で質問

 私は、2月県議会において、3月7日に一般質問で登壇しました。
 弥栄ダムに県が保有している未事業化分の未利用水問題について報告します。
 弥栄ダムに、企業局が保有していた水量は日量37600トンだったが、現在の契約水量は3600トンで、保有水量の10分の1以下しか契約できていません。
 2012年度2月補正予算で、一般会計から企業局に155億4300万円の補助金を交付し、未事業化分32000トンは一般会計に移管されました。県はこの未事業化分を「県民共有の貴重な財産」とし、一般会計から毎年約4000万円のダム分担金を払い続け、昨年度末までの一般会計での負担合計は163億9400万円となります。これでは、県民共有の貴重な財産ではなく、県民共有の負の財産と言えます。 
 私は、一般会計に移管して10年が経過した今、弥栄ダムの未事業化分をどう総括しているのか、短期集中的に未事業化分を解消する手立てをとるべきだと質しました。
 永富総合企画部長は「まず、弥栄ダムについては、その完成が、県東部地域の上水道の安定水源の確保や、台風等の災害被害の軽減につながるなど、県民生活の安心・安全に大きく寄与している。ダム建設後の社会経済情勢の変化等から事業化に至らなかった先行水源については、一般会計移管後、様々な観点からの検討を進めたが、新たな利活用には至っていない状況にあり、県民共有の貴重な財産として、その有効活用が図られるよう、今後も取り組む必要があると考えている。これまでも、関係部局で連携を図りながら、出来るだけ速やかに有効な活用策を見出していけるよう、取り組んできたところであり、今後も引き続き、そうした考えの下、検討を進めてまいる」と答えました。
 県は、水資源対策推進協議会で未事業化分の活用方策を検討しています。
 私は、以下の対策について質問を行いました。
 まず、弥栄ダムで発電を行っている中国電力への水利権の譲渡についてです。
 永富部長は、「平成29年に中国電力に検討をお願いしていますが、採算性が合わないということで困難との回答を受けている」と答えました。
 次に、弥栄ダムを管理している国に対する治水への振り替えの働きかけについてです。
 永富部長は、「平成28年に国と協議を行っているが、治水容量の増大の必要はないという検討結果だった。」と答えました。
 私は、引き続き、治水への振り替えについて国と協議すべきだと質しました。
 永富部長は「国においては近年気候変動の影響で、激甚な水害が頻発する状況を踏まえて治水計画の見直しを始めている。現時点、弥栄ダムは対象となっていないが、国の動向については、今後も情報収集を行っていく」と答えました。
 次に、未事業化を抱える工業用水道事業者への調査についてです。
 永富部長は「平成24年時に先行水源を抱える13県は、福島、茨城、新潟、石川、岐阜、愛知、三重、島根、岡山、徳島、高知、大分、山口だ。現在、他県の先行水源の状況の調査は行っていない」と答えました。
 私は、未事業化を抱える他県の状況を調査すべきだと質ししました。
 永富部長は「現時点、他県の調査を改めて行うことは考えていないが、他県の状況等にはアンテナを張って、必要に応じて情報収集を行ってまいる」と答えました。

犯罪被害者遺族に同性パートナーも含まれるとの部長答弁

 私は、3月7日、一般質問で登壇しました。
 今日は、LGBT対策に関し、犯罪被害者支援について報告します。
 「同性パートナーが殺害された方が、犯罪被害者遺族への給付金を不支給とした愛知県公安委員会の処分は違法だとして県に取り消しを求めた訴訟の上告審で、最高裁第3小法廷は、原告側と被告側の意見を聞く弁論を3月5日に開きました。不支給を違法とした1審、2審判決が見直される可能性があります。
 私は、「県警本部長は、同性パートナーにも犯罪被害者遺族への給付金を支給すべきだ」と質しました。
 阿久津県警本部長は「同性パートナーは事実上の婚姻関係と同様の事情にあった者に含まれないとして、遺族給付金を不支給とした愛知県公安委員会の裁定に関する取消訴訟において、最高裁において、弁論が行われたことは報道等で承知している。今後、県警察としては、裁判の行方も見守りつつ、法律を所管する警察庁の対応等を踏まえ、法令にのっとり適切に対応してまいる」と答えました。
 昨年4月1日現在、20都県で、今年1月末現在、県内7市で、被害者遺族に対する見舞金制度が創設されています。パートナーシップ制度がある宇部市では、宣誓受領書を持っているものに見舞金を支給することを要領で定めています。
 私は「県は、犯罪被害者等支援条例を改正し、見舞金制度を加え、同性パートナーに支給できるようにすべきだ」と質しました。
 藤田環境生活部長は「県としては、見舞金制度は住民に最も身近な市町において導入されるべきものと考え、市町における条例制定や見舞金制度の創設を働きかけているところだ。このため、制度創設は検討しておらず、同性パートナーへの支給についても考えていない」と答えました。
 犯罪被害者遺族への転居費用を助成する交付要綱は「婚姻の届け出はないが、事実上婚姻関係と同等の事情にあった者」も遺族と定義しています。
 私は、「この定義に同性パートナーは含まれるのか」と質しました。
 藤田部長は「この助成事業の対象となる遺族の定義としては、犯罪被害者と同居していたことを前提とした上で、事実上婚姻関係と同等の事情にあった者を含むとしており、同性パートナーもこれに含まれるものと考えている。なお、本事業は、さらなる犯罪被害や二次的被害の防止を目的としており、実際に申請があった時点で、従前の住居に居住することが困難と認められるかを個別に判断することとしているため、同性パートナーであれば、必ず対象となるものではない」と答えました。
 犯罪被害者遺族に同性パートナーが含まれるとの部長答弁は評価したいと思います。

「西中国ウインドファーム」事業に反対する署名5248筆が県知事に届けられました。

 電源開発株式会社が、錦川源流の貴重な森に『西中国ウインドファーム」事業として、巨大風車33基の建設を計画しています。
 岩国の自然を未来へ手渡す会は、3月12日、山口県知事へ、5248筆の西中国ウインドファーム事業計画の撤回を求める署名を提出しました。署名提出には、地元の井原県議のほか、中嶋県議と私が同席しました。

  西中国ウインドファーム計画に反対する署名5248筆を県知事に提出する岩国の自然を未来へ手渡す会の吉村共同代表

  署名提出に同席した左から中嶋県議、私、井原県議

 署名には、次の5つの懸念が示されています。
1、二酸化炭素を吸収してくれる森林を、大規模伐採する開発であり、温暖化対策からも本末転倒になること。
2、天然記念物の「八代のナベツル」の渡りルートにもなるので、絶滅危惧類クマタカ等も含めて、バードストライクが懸念されること。
3、開発されれば山が保水力を失い、地滑りや土砂崩れの危険性が増すことや、錦川への流入量が大幅に減り、土砂によって水質が悪化し、岩国市民の飲み水が脅かされること。
4、風車の建設予定地は市民の生活圏からわずか2~3キロの場所であり、風車の騒音や、広範囲に振動として伝わる低周波音による睡眠障害など、全国各地ですでに稼働した巨大風力発電事業では健康への悪影響が多数報告されていること。
5、巨大風車が自衛隊レーダーを妨害する事が予想され、安全保障上大きな問題にもなること。
 署名は、以下のことを求めています。
①電源開発株式会社に対しては本計画の撤回を求めます。
②岩国市長及び山口県知事に対しては「本計画の撤回を電源開発株式会社に対して積極的に働きかける」よう求めます。
 署名提出後の県担当者との懇談の中で、二つの事がわかりました。
 一つは、計画地の中に、環境省の特定植物群落調査による「ブナ原のブナ林」が存在することです。
 二つは、計画地の中に、水源涵養保安林が存在することです。
 西中国ウインドファーム事業は、山口県と島根県の両県にまたがり、2022年に、両県知事が同計画の計画段階環境配慮書に対する知事意見を出しています。
 島根県知事は、「環境影響を回避または十分な低減ができない場合は、事業実施想定区域の再検討を行うなど、当該地域での事業の廃止を含めて事業計画の抜本的な見直しを行うこと」を指摘しています。
 一方、村岡知事は、「環境影響評価を回避または十分に低減できない場合には、風力発電施設の配置等の再検討、対象事業実施区域の見直し及び基数の削減を含む事業計画の見直しを行うこと」との指摘にとどまっています。
 私は、22年3月8日、一般質問で次のように指摘しました。
 「県は、これまで環境影響評価研修会が編集した『逐条解説環境影響評価法』に、環境影響評価は、事業の可否を問うものと位置づけられていない』と書かれていることに固執をして、事業の廃止や取りやめなどに言及していない。県は、島根県知事を含め、今日、多くの知事、そして環境大臣までもが事業の廃止や取りやめに言及していることをどう受け止めているのか、県は、環境アセスメント制度の知事意見において、事業の廃止や取りやめを選択肢に含めるべきだが、尋ねる」
 この質問に平屋副知事が次のように答えました。
 「各県知事や環境大臣は、個別の事業計画ごとに、環境の保全の見地から、それぞれの立場で判断をされ、必要な意見を述べているものと受け止めている。環境影響評価は、事業の可否を問うものとは位置づけられていないことから、本県では、あくまでも環境の保全の見地から、環境への影響の回避または十分に低減するように、事業者等に対し、知事意見を述べている。そうした中で、事業の廃止や取りやめなどの表現は、事業の可否について言及したものと受け取られかねないことから、本県の知事意見には用いていないところであり、今後とも、環境影響評価法の趣旨に沿って、適切に対応していくこととしている」と答えました。
 私は、22年6月17日の一般質問において次のように指摘しました。
 「日本共産党山口県委員会が行った環境省との交渉の中で、森田紗世大臣官房環境影響評価課課長補佐は、環境影響評価法に基づき、事業が環境の保全に適正に配慮していないと判断した場合、県知事が事業の廃止に触れる「ことは可能であると答えた」
 この時の藤田環境生活部長の答弁も平屋副知事と同様のものでした。
 「(仮称)余呉南越前第一・第二ウィンドファーム発電事業」の環境影響評価準備書について23年3月20日に発表した知事意見の中で「あらゆる環境保全措置を講じてもなお、イヌワシ・クマタカのバードストライク等の重大な環境影響を回避または十分に低減できない場合は、事業の取りやめや、事業規模の大幅な縮小など、事業計画の抜本的な見直しを検討すること。」
 22年3月8日の質問で指摘しているように環境大臣が事業の廃止や取りやめに言及しているケースもあります。22年6月17日の質問で指摘しているように、環境省の環境アセスを所管する部署の担当者も知事意見で、事業の廃止や取りやめに言及できるとしているのに、山口県の頑なさは際立っています。
 私が調べた範囲でも、23年以後にも、滋賀県知事が、事業の取りやめに言及しています。
 私は、環境アセスでの知事意見に事業の取りやめや廃止について言及するよう引き続き、指摘を続けていきたいと思います。
 岩国の自然を未来へ手渡す会は、2月28日、5232筆の西中国ウインドファーム計画の撤回を求める署名を福田岩国市長に提出しました。
 2月28日、中国新聞は、「福田市長は、同市錦町の計画区域の一部が再生可能エネルギー発電事業に関する市条例で定める事業の抑制区域に当たるとの認識を示し『皆さんの思いを誠意を持って受け止めたい』とした」と報じました。
 岩国市は昨年12月「岩国市自然環境等と再生可能エネルギー発電事業との調和に関する条例」を定めました。同条例では、事業者に対し事業の抑制を求める区域を指定することができるとしています。
 具体的には、①砂防指定地②急傾斜地崩壊危険区域③地すべり防止区域④土砂災害警戒区域・土砂災害特別警戒区域⑤土砂災害危険個所・山地災害危険地区ーなど、17の抑制区域を設けています。
 私は、今日までに、所管の環境生活部へ県内市町での再生可能エネルギー発電事業に関する条例の制定状況について照会しました。結果は、後日報告します。
 地方自治研究機構によると、「太陽光発電施設の規制に関する条例」を制定している自治体は、今年1月10日現在、都道府県で8条例制定されています。制定している自治体は、兵庫県、和歌山県、岡山県、山梨県、山形県、宮城県、および長野県です。山形県は、再生可能エネルギーと規定し、太陽光発電施設だけではなく、風力発電施設なども対象としています。
 私は、過去の議会で、繰り返し、土砂災害警戒区域などでの再生可能エネルギー発電施設の立地を抑制する制限を設ける条例の制定を求めてきました。
 山口県で条例化が実現できように引き続き、発言を続けていきたいと思います。
 西中国ウインドファーム事業をはじめ、県内各地で、風力発電施設の計画が進められ、その計画に反対する住民運動も粘り強く続けられています。私は、住民運動に携わる皆さんの意見にさらに耳を傾け、発言を続けていきたいと思います。
 関係者の皆さん、藤本にお声がけください。
 風力発電施設などに関する皆さんの声をお聞かせください。

県議会文教警察委員会(警察本部)の審査に参加しました。

 2月県議会文教警察委員会二日目の12日、警察本部の審査が行われました。

 昨日行われた文教警察委員会(警察本部)の質疑に参加する私

 私が、取り上げた質疑の主なものを報告します。
 第一は、留置場でのカップ付き女性用肌着の使用についてです。
 昨年12月19日、警察庁総務課から都道府県警本部長宛てに「カップ付き女性用肌着の使用について」との通達が発出されました。
 私は、県警の対応について質しました。
 神德留置管理課長は「通達は、勾留された女性被疑者に、カップ付き女性用肌着の着用を認めるものである。県警では通達が出される以前から当該肌着の着用を認めており、通達以前から女性の人権に配慮した対応を行っている。」と答えました。
 第二は、LGBTへの対応についてです。
 留置管理業務推進要領に、性同一性障害者を留置する場合の対応が明記されています。 
 私は、県警の対応を尋ねました。
 神德課長は「性同一性障害者を留置する場合に、戸籍上の性別を変更している場合は、変更後の性別に従い処遇する。性同一性障害を自認する者に対しても本人の希望やその他の事情を考慮して適切に対応している。」と答えました。
 9月から県パートナーシップ宣誓制度がスタートします。私の一般質問に藤田環境生活部長が「行政手続きの際の委任状不要となる家族にパートナーを追加する」ことなども検討対象とする旨の答弁がなされました。
 運転免許の自主返納は、代理人による自主返納が可能です。
 私は、運転免許の自主返納の代理人に同性パートナーは含まれるのか質しました。
 橋本運転免許課長は「同性パートナーでも代理人になり得る。」と答えました。
 次に、私は、県警におけるLGBT問題の研修状況について尋ねました。
 末永警務課長は「県警の学校教養や各種研修でLGBT問題も適宜教養している。」と答えました。
 私の本会議での質問に藤田部長は、同性パートナーにも異性パートナー同様の対応が取られるよう「職員への福利厚生制度の改正」を検討すると答えました。
 私は「県警の福利厚生制度についても改正を検討すべきだ」と質しました。
 末永警務課長は「可能性について検討する」と答えました。
 特殊詐欺の被害額が、昨年中、約1憶7010万円だったと岩瀬警務部長が報告しました。
 私は、今年2月までの特殊詐欺の被害金額を質し、山村生活安全企画課長は、「1憶925万円」と答えました。
 警察庁が7日、SNS型投資、ロマンス詐欺の被害が、23年に計3846件、被害総額約455億円、特殊詐欺約441億円の被害額を上回ると発表しました。
 私は、県内のSNS型投資詐欺、ロマンス詐欺について、昨年と今年2月末までの被害額について尋ねました。
 藤井組織犯罪対策課長は「昨年中の投資詐欺の被害総額は、約3億2765万3千円、ロマンス詐欺が、約1億770万7千円、合計約4億3536万円。今年2月末までの投資詐欺の被害総額は、約1億156万2千円、ロマンス詐欺が約606万7千円、合計約1億762万9千円」と答えました。
昨年県内で発生した、投資詐欺とロマンス詐欺の被害総額は、特殊詐欺の2.5倍となっています。私は、再発防止対策の徹底を要望しました。
 最後は、米軍犯罪についてです。
 今議会の井原議員への質問に対する答弁で、県警本部長は「日米両国の裁判権が競合する犯罪については、日米地位協定に基づき、日本側も米軍側も、いずれも捜査を行うことができるが、日本側と米軍側の法律執行員が現場に居合わせた場合における被疑者の逮捕については、原則として米軍側の法律執行員が行うこととなる」と答えました。
 私は、根拠を求めました。
 山根刑事企画課長は「日米地位協定や日米による刑事裁判管轄権に関する合意事項などである」と答えました。
 私は、日米両国の裁判権が競合し、日米の法律執行者が居合わせ、被疑者の逮捕を米軍側が行ったケースが県内で行ったことはあったのか」と質しました。
 山根課長は「過去にこのような事案はない。」と答えました。
 刑事裁判管轄権に関する合意事項には、逮捕は、合衆国軍隊の法律執行員が行うとされていますが、取調などは日本政府が行うとあります。
 私は、「米軍人や軍属が公務外で犯罪を起こしたときは、裁判権は日本側にあると考える。身柄を米側が拘束できる日米地位協定の見直しを渉外知事会が求めている。今後とも適切に、日本側の裁判権が行使できるよう、県警として適切な対応を求める」と要望しました。

県議会文教警察委員会(教育委員会)を審議を行う

  11日、2月県議会文教警察委員会が行われ、教育委員会の質疑が行われました。

  2月県議会 文教警察委員会 教育委員会所管分で質疑を行う私 写真奥右端

 私が行った質疑の内、その主なものを報告します。
 第一は、小中学校における教員不足への対応についてです。
委員会の中で、義務教育課は、新年度①中学校2、3年生の35人学級化②23年度並みの加配教員の配置―を行うと説明しました。
 まず、中学校2、3年生の35人学級化についてです。私の一般質問に、木村副教育長は、23年度38人学級化によって、22年度より47名の担任教員が減少したと答えました。
 私は、「23年度より、40名程度の担任教員が増えて、24年度は、中学校2、3年生の35人学級化を進めるのか」と質しました。
 山本義務教育課長は「新年度の学級数の詳細は未定である」と答えました。
 次に、加配教員の配置についてです。私の一般質問に、木村副教育長は、23年度は22年度よりも加配教員が252人減少したと答えました。
 公立小中学校の加配教員は、22年度567人でしたが、23年度315人となり、252人減りました。
 私は、「新年度の加配教員は、23年度の300人程度は確保される見通しなのか」と質しました。
 山本義務教育課長は「24年度は23年度並みの加配教員は確保する見込みである」と答えました。
 私は、「25年度は、22年度並みの500人以上の加配教員を確保できるようにすべきだ」と質しました。
 山本義務教育課長は「必要数を精査し、配置していきたい」と答えました。
 第二は、学校における働き方改革加速化プラン第3期計画についてです。
加速化プランの中に、時間外在校等時間が、月80時間超の教員の数が示されています。22年度、1か月当たり80時間超の小学校の教員が133人、中学校が298人、県立学校が239人、合計670人となっています。
 私は、県内で670人の教員が月80時間超の時間外在校等時間を有することに対する見解を質しました。
 根ヶ山教職員課長は「引き続き、時間外在校等時間を減らす取り組みが必要だと認識している」と答えました。
 2022年度公立学校教職員の人事行政状況調査結果によると、山口県の公立学校の教職員の精神疾患による病気休職者数は、61名でした。
 私は、2020年度と、2021年度の結果を質しました。
 根ヶ山教職員課長は20年度54名、21年度59名だと答えました。
 私は、「精神疾患による病気休職者数は、微増となっている。認識を問う」と質しました。
 横田教育政策課企画監は「引き続き、取り組みを進めていきたい」と答えました。
 第三は、部活動支援員についてです。
 昨年10月に作成された「山口県新たな地域クラブ活動の在り方等に関する方針」に「教員等の兼職兼業」について次のように規定されています。
 「教員等の服務監督を行う教育委員会は、従事形態等について教員等の公務に対する信頼が確保されていることや教員等の健康及び福祉の確保が図られていること、学校業務の遂行に支障が出ていないこと等を確認した上で、兼職兼業の許可の判断を行う」
 方針にある教育委員会とは、地域クラブを実施する市町教育委員会です。
 宇部市は、昨年10月、宇部市地域クラブ設立の手引きに、兼職兼業について定めています。
 私は、「各市町で地域クラブに関する方針を定め、兼職兼業についても定めるべきだ」と主張し、市町での地域クラブに関する方針の制定状況を質しました。
 大下学校安全・体育課長は「現在3市だが、来年度中にはすべての市町で、方針が決定される見通しだ」と答えました。
 県地域クラブの方針で兼職兼業に関し、次のようにも規定しています。
 「兼職兼業に係る労働時間等の確認等を行うに当たっては、教員等の服務監督を行う教育委員会及び地域のスポーツ・文化芸術団体等は連携して、それぞれにおいて勤務時間等の全体管理を行うなど、双方が雇用者等の適切な労務管理に努める」
 兼職兼業を行う教員が地域クラブ活動に従事する時間は、学校の時間外在校等時間に含まれません。
 私は、「兼職兼業を行う教員の時間外労働時間が『全体管理』されるよう、学校での時間外在校等時間を把握している市町教委が主導すべきではないか」と質しました。
 根ヶ山教職員課長は「市町教委に県の方針を徹底したい」と答えました。
 次に部活動指導員の基準や人数についてです。
 私は、23年度と24年度の公立中学校の配属時間数と人数を質しました。
 大下学校安全・体育課長は「公立中学校の時間数は、23年度も24年度も週7時間だ。人数は、23年度94人、24年度139人だ」と答えました。
 私は、23年度と24年度の県立高校の時間数と人数を質しました。
 大下学校安全・体育課長は「県立高校の23年度の時間数は、週7時間、24年度は週3時間。人数は、23年度32名で、24年度は8人だ」と答えました。
 私は、「県立高校において、24年度10名程度の教員業務支援員が配置される一方、24名の部活動指導員が減少する。新年度、県立高校の部活動の負担が増大することに対する認識は」と質しました。
 大下学校安全・体育課長は「効率的な配置のため、部活動指導員を学校の休業日の配置に限定した」と答えました。
 最後に、東部地域グローカル人材育成事業についてです。
 私は、参加学校は今年度と同じなのか質しました。
 梅田高校教育課長は、「参加学校は今後、募集することとなるが、東部地域、具体的には、周防大島町と岩国市にある県立学校を対象とすることになる」と答えました。
 私は、「この事業は、岩国基地に係る交付金から毎年1億円程度支出され事業が行われている。東部地域の学校でなければいけないのか。」と質しました。
 梅田高校教育課長は、「実施にあたっては、国と協議した上で、基地交付金の対象地域にある県立学校を対象としている」と答えました。
 私は、「この事業に参加した生徒やその保護者から、修学旅行と比較して行先について希望が出せないことや自己負担金が大きいなどの意見が出ている」と訴えました。