議員日誌

F35ステルス機、岩国配備

 米海軍の最新鋭戦闘機F35BライトニングⅡが18日夕、米国外では初の配備先となる米海兵隊岩国基地に2機が到着しました。

 F35Bは短距離・垂直離着陸が可能で、強襲揚陸艦への配備を想定しています。

 F35は岩国配備のFA18戦闘攻撃機12機、AV8ハリアー攻撃機8機と交代します。今月中に10機、8月に6機が配備される予定です。今年後半から始まる米原子力空母艦載機移駐とあわせて、大幅な基地強化となります。

 F35Bをめぐっては16年10月、飛行訓練中に機体から出火する事故があり、米海軍は「クラスA」と呼ばれる重大事故に認定しました。

 山口県と岩国市は、事故後、受け入れ判断を留保しましたが、日本政府から「機体の構造上の問題はない」とする米側の事故調査結果や再発防止策の説明を受け、配備を容認しました。

 19日の山口新聞は、村岡山口県知事が「移駐がいよいよ実行の段階に入ったものとして受け止めている。今後は地元市町と連携して配備後の航空機の騒音や運用などの状況把握に努めたい」とコメントしたと報道しました。同紙は福田岩国市長が「近くの市場で騒音測定した数値は約74デシベルで、数字だけを見るとさほど大きな騒音ではなかったと把握しているが、今後の運用や訓練はしっかり把握をしていきたい」「市民の安全性に対する不安を払拭するため、住民生活に影響のない運用や機体の整備点検、事件事故防止のための隊員教育の徹底などを岩国基地司令官に要請した。今後も航空機の総ン音や運用などの状況把握に努めていく」と語ったと報じました。

 私は、FA18ホーネット戦闘機とAV8ハリアー攻撃機に代わってF35Bが配備されたこと自体が、岩国基地の機能強化にあたると考えます。

 県と市は、「今以上の基地機能の強化は認められない」との基本スタンツを県民・市民に示してきた訳ですから、この立場から、F35Bの配備は拒否すべきだと思います。

 2月初旬には空母艦載機の早期警戒機F2Cの後継機E2Dが岩国基地に飛来し、2~3カ月にわたり配備前訓練を実施する予定と報道されています。

 県と市は「普天間基地の移設の見通しが立つ前の空母艦載機部隊の岩国への先行移駐は認められない」を基本スタンツとしています。

 普天間基地の移設の見通しは全く立たない中で、県と市は、現在も空母艦載機部隊の移駐は容認しています。

 その段階で、空母艦載機の早期警戒機の訓練を岩国基地で行うことを県と市は容認してはなりません。

 今年に入って在日米海軍司令部が空母艦載機部隊の移駐は17年後半に開始される予定と発表しましたが、この事に対しても、県と市は、基本スタンツの立場から抗議すべきです。

 山口新聞は、軍事評論家の前田哲男さんのコメントを掲載しています。

 前田さんは、「滑走路に加え港湾機能を持つ基地は国内で他になく、岩国は総合基地としての存在感をさらに増していくだろう」「米軍は尖閣諸島や南シナ海、ひいては朝鮮半島有事を念頭に戦力配置を変え、岩国中心となって支えることになる」と山口新聞の取材に語っています。

 空母艦載機部隊の岩国移駐が強行されれば、岩国k氏費は、所属機が130機規模という東アジア最大の航空基地になろうとしています。

 米海兵隊と米空母打撃群の一大拠点として大幅な機能強化と基地負担の拡大は認められません。

 前田さんが指摘をしているように岩国基地の総合基地としての役割が東アジアの中で拡大しようとしていることは明白です。

 県内と全国が連帯を強め、岩国基地が海外への殴り込む力を際限なく拡大しようとしている動きに歯止めをかけていこうではありませんか。

 F35ステルス機が岩国基地に到着しました。皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

 

 

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