20日、読売新聞は、県の防災対策について次のように報じました。
「能登半島地震を踏まえ、県は18日、有識者らでつくる県地震・津波防災対策検討委員会を開き、迅速な避難所環境の確保や広域避難の実施に向けて準備を進める『避難所運営検討部会』を委員会内に設置することを決めた。同地震では避難所の劣悪な環境が災害関連死の増加の一因となった。また、避難生活の長期化を見据えて希望者を被災地以外の場所に移送する『広域避難』も実施された。部会では、女性やペット同行者といった多様な視点を取り入れた避難所の運営について2025年度中に検討する。また、県が設置して運営する広域避難所の解説・運営手法を盛り込んだ『広域避難調整・運営マニュアル(仮)』の作成などにも取り組む。」
当日、配布された資料の内、「避難所運営検討部会の設置について(案)」に、検討部会での検討内容(案は、次の3つだと示されています。
第一は、「避難所運営マニュアル策定のための基本指針」の見直しです。
第二は、「地域住民による自主的な避難所運営ガイドライン」の見直しです。
第三は、「広域避難調整マニュアル」の作成です。
今後のスケジュール(案)として、新年度の春に第1回検討部会を行い、夏以降ワーキンググループを開催し、年度内に第2回検討部会を開催し、先述した指針やガイドラインの改正案のとりまとめを行うとしています。
どの指針やガイドラインも県民の安心安全にとって重要なものです。
よりよい指針やガイドラインとなるよう必要な発言を続けたいと思います。
これらの問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
昨日、西京シネクラブの例会で、アグニエシュカ・ホランド監督の「人間の境界」が上映されました。
昨年5月10日、朝日新聞は、この映画について次のように報じました。
「アグニエシュカ・ホランド監督の『人間の境界』が公開中だ。ポーランドとベラルーシの国境で立ち往生する難民の苦境が克明に描かれる。ホランド監督は難民だけではなく、彼らの前に立ち塞がる国境警備隊員や、難民の支援する市民活動家の複数の視点から、国境地帯で何が起こったのかを訴えようとしている。2021年秋、ポーランド政府はベラルーシ国境に非常事態宣言を出し、中東などからの難民を強制的に押し戻す政策を取る。ベラルーシ政府がEUを混乱させようと、難民を送り込んでいるというのだ。映画は、シリアから逃げてきた家族6人の過酷な運命を中心に展開する。『難民受け入れは現代の欧州にとって最大の問題です』とホランド監督は言う。『日本もそうではないですか。EUはこの問題に対する準備が出来ておらず、混乱したリアクションを取ってしまった』冒頭、森林の濃い緑が映し出される。しかしすぐモノクロに変わり、ラストまで色が戻ることはない。『ポーランドでも最も美しい土地で、悪夢が起きていることを伝えたかった。モノクロは時代の間隔を溶けさせる効果があります。シリア難民の苦境を見て、第2次世界大戦時のユダヤ人のことを思い出してもらいたいとも考えました』難民に規模しい態度を取る国境警備隊員の苦しみにも迫っているところも特徴だ。『彼らも普通の人間です。密輸業者を取り締まる覚悟はしていても、幼い子どもを捕まえて国境の向こう側に放り投げる仕事をさせられるとは思ってもいなかった。だから彼らの中に、葛藤に耐えきれない人が少なからず現れました』昨年のベネチア国際映画祭で審査員特別賞を受賞した。『この作品は今の世界に対する私自身の声明です。映画祭での受賞によって、ポーランドの国境でこんなことが起きていると、多くの観客に知っておらえることがうれしい」
映画の上映に対し、当時のポーランド政権は本作を激しく避難し、公開劇場に対し上映前に「この映画は事実と異なる」という政府作成のPR動画を流すよう命じるなど異例の攻撃を仕掛けましたが、ほとんどの独立系映画館がその命令を拒否ししたと、映画のパンフレットに書かれてあります。
映画のパンフレットで久山宏一さんは「ポーランド・ベラルーシ国境における不法越境件数は、2021年8月は3500人、9月は7700人、10月が17300人と増大を続ける。11月には8900人に減少し、12月以降はほぼ1000件前後で推移している。『国境グループ」HPによると、2024年3月現在、『ポーランド・ベラルーシ国境で57名が命を落とした』という」と書いています。
映画のパンフレットで、ホランド監督は、この映画の意義について次のように語っています。
「私個人に世界を救う力があるなんて幻想を抱いているわけではなく、私は理想主義者ではありません。私は、マルク・エデルマンが言った『悪はいつでもどんな人の中にも目覚める可能性があり、それをコントロールする者は大きな責任を負う』という言葉に同意します。私一人だけで、あるいは同じような考えの人とだけ協力することで、この状況を変えることが可能だと信じられるでしょうか?私はそうは思えません。しかし、努力することが私の義務であると信じています。最近、私はよくヴィスピャンスキの言葉を思い出します。『可能な限り、私たちはコントロールしなければならない。あまりに多くの人々が、多くの出来事に対するコントロールを放棄してることを考えると』。世界を変える方法は分かりませんが、映画を使って物語を伝える方法は分かります。それが私の仕事です。」
世界は、コントロールを失おうとしている側面が強まっていると私も痛感します。
私は、個人の尊厳を守るためのコントロールが失われようとしていると思います。
簡単に人の命が失われてしまう社会を変える必要があると思います。
そのためには、他者をリスペクトすることが大切だと思います。
国同士も同じで、相手をリスペクトし、可能なかぎり対立関係を築かない努力を続けることが必要だと思います。
対決から包摂の世界となるよう、私は一人の市民として、県議会議員として、私の仕事を通じて社会や世界の平和に貢献していきたいとこの映画を観て決意を新たにしました。
勇気ある映画を作成していただいたホランド監督に感謝したいと思います。
一人でも多くの方にホランド監督の映画「人間の境界」を観ていただきたいと思います。
22日付、朝日新聞は、読書コーナーで、窪田新之助著「対馬の海に沈む」を取り上げていました。評を行ったのは、ノンフィクションライターの安田浩一さんです。
「とり憑かれたように深い闇の中を進む著者の足音が響く。動悸が伝わる。底のない穴に落ちていくような感覚に襲われる。その先に何があるのか。私もまた、著者の耳目となって追体験を重ね、真実の行方を探す。並々ならぬ熱量を感じさせる、凄絶というほかないノンフィクションだ。国境の島、対馬(長崎県)で44歳の男が死んだ。運転していた乗用車もろとも、岸壁から海に向かって転落した。男は対馬農業協同組合(JA対馬)の職員だった。彼の死はJA対馬だけでなく、JAグループ全体にも衝撃を与える。男はJAの共済事業において、全トップクラスの実績を持つ凄腕営業マンだったからだ。人口3万人ほどの離島である。過疎化も進む。そんな島で、トップセールスの座を維持してきた。『モンスター』『神様』『天皇』の異名を持ち、いつしか絶大な権力を掌中に収めてもいた。一方、男には巨額横領の疑惑もあった。実際、死後明らかとなった被害総額は約22億円にものぼる。彼を死に至らしめたものは何か。横領の真相は何か。組織はなぜ『モンスター』の存在を長きにわたって許容してきたのか。様々な疑問を抱えて著者は奔る。ミステリー小説のような展開だ。細かなピースを繋ぎ合わせるようにして、薄闇で視界が遮られた風景に明かりを灯していく。男の上司や同僚だった人物をはじめ、関係者に片端から『当てて』いく。何も知らないのだと取材を拒むものがいる。離島ならではのムラ社会は、突然飛び込んできた取材者というヨソ者に拒否反応を示す。他方で、おそるおそる口を開く者もいた。不正の手口には唖然とするしかない。多額の歩合給と顧客に支払われるべき共済金を手にしていた。さらには『軍団』と称するインフォーマルグループをつくり、強固な団結で沿わない職員を排除する一方、仲間内に様々な恩恵を与えてもいた。一介の営業マンでありながら、アメとムチで支配体制を築き上げた。複雑難解な共済の仕組み、JAの特異な体質については、農業専門紙の記者だった著者のていねいな解説が読み手の理解を助ける。執拗な取材の果てに、海の底に沈んだ真実が見えてくる。薄氷上で踊り続けた男の破滅は、『共犯者』とhして利益を得てきた組織の病根をもあぶりだしたのだ。」
私は、ここ十数年、書店に行くと、ノンフィクションコーナーに足を向け、多くの書物を手に取ってきました。本ブログにも多くのノンフィクション作品の感想などを書いてきましたが、今年に入って読んだ、ノンフィクション作品の中では最も心に残る秀逸な作品だと言えます。
私は、山口県内の農村地域のど真ん中で生まれ、家には、「家の光」があり、農協を通じて、様々な商品を購入していました。父は、公務員でしたので、農協から商品を買わされているなあと子ども心に感じる時もありました。
我が家は、米作の兼業農家で、農協の組合員でした。小学校区には、営農を支える部署や金融機関もありましたが、今は、そのほとんどが集約され、今では、ほとんど何もなくなってしました。
ですから、本書で取り上げられている農村文化とその中での農協の存在について、理解できる環境で私は育ったのだと自負しています。
作者は、44歳で亡くなったJA対馬の男性職員は「ノルマの達成や営業の実績を至上とする舞台で」「踊らされてきた」と書いています。
その舞台を作ってきたのは「JAグループの関係団体に加え、JA対馬の役職員と組合員」と書いています。
男性職員の不正を質そうとした職員が取り上げてられています。
しかし、組織は、その都度、まともに取り上げず、44歳で亡くなった男性職員の踊りを止めようとしませんでした。
作者は、「JAグループが抱える組織の構造に関する問題や弱点を見つけ出していったのではないだろうか」と書いています。
折しも、「令和の米騒動」と言われる時代の中で、本書が発表されました。
私の知人に、農協の米の供出場でアルバイトをしている方がおられます。
その方は、「去年は、農協へ供出する農家が激減した」とおしゃっていました。
農協が農家を支え、農業を振興させる事から遠ざかっている事が、本書に書かれた事件を生む背景になっているし、米作農家の農協離れを生む背景になっているように感じます。
一人でも多くの皆さんに窪田新之助著「対馬の海に沈む」を読んでいただきたいと思います。
読まれた方は、感想をお聞かせください。
昨年7月防衛省と外務省は、「在日米軍施設・区域における戦闘機に係る態勢の更新について」とする文書で、関係自治体に説明しました。
この文書で、国は、米側から「日米同盟の抑止力・対処力を更に強化するため、米空軍は三沢飛行場及び嘉手納飛行場に、米海兵隊は岩国飛行場に配備している戦闘機について、今後数年かけて戦闘機に係る態勢を更新」する旨の連絡があったと変更計画概要を示しました。
変更計画概要で示された各基地の状況は次の通りです。
三沢飛行場は、第35航空団のF-16=36機が、F-35A=48機になり12機増になるとしています。
嘉手納飛行場は、第18航空団のF-15C/D=48機が、F-15EX36機になり12機減になるとしています。
岩国飛行場は、第一海兵航空団がF-35Bが、若干減になるとして、機数が何機から何機になるか示していません。
県が昨年7月22日に、岩国基地の航空機の配備機数を国に照会しました。
県の照会に、中国四国防衛局長は、昨年8月20日、米海兵隊と米海軍の配備機数は「米軍の運用に関することであり、防衛省としてお答えすることが困難である」と答えました。
国は、基地内の機数について、「米軍の運用に関することは答えられない」としながら、先に引用した、防衛省と外務省の文書で、三沢飛行場と嘉手納飛行場の機数の変更について、具体的な数を答えたのでしょうか。
私は、3月17日、県総務部に対して、「なぜ、岩国飛行場だけ未だに機数が示されないのか」について照会を行い、昨日までに、次の回答が届きました。
・・・
〇昨年7月に、機種変更等に伴う岩国基地の航空機の配備機数について国に照会し、米海兵隊については、機数全体として10機程度減少するとの回答を得ている。
〇その後、国から、米海兵隊の常駐部隊については、岩国飛行場に所属している第121海兵戦闘攻撃中隊(VMFA121)及び第242海兵戦闘攻撃中隊(VMFA242)のF-35Bの保有機数は、2024年9月まで(米会計年度末)に、それぞれ12機程度に適正化され、ローテーション部隊については、3月の部隊交代の際に、変動する可能性があるものの、現在の配備機数から大きく増えることは想定されていないとの説明を受けている。
〇県としては、引き続き情報収集に努め、問題があれば、地元市町と連携し、国や米側に必要な対応を求めてまいる。
・・・
県からの回答は、国から「現在の配備機数から大きく増えることは想定されていない」との説明を受けているというもので、結局、機数が何機から何機になるのか不明のままです。
県は、今後「問題があれば」国や米側に必要な対応を求めていくとしています。
私は、三沢飛行場や嘉手納飛行場では機数が示されているのに、岩国飛行場だけ示されていないことこそが「問題である」と認識し、県は、国や米側に機数を示すよう求めるべきだと思います。
機数が明らかにできない理由を、部隊のローテーションに求めてはなりません。
その都度、今、何機で、ローテーション後何機になると米側は、国に報告し、国は、岩国市や県にその内容を報告すべきです。
岩国飛行場だけ「米軍の運用にかかわる」ことを理由に機数が示されないことに納得できません。
2月県議会で、井原県議が、オスプレイの安全対策として「飛行時間が一定時間に達していない機体は追加の安全対策を講じる。飛行時間が一定時間以上の機体につては再開を認める」との米側の説明について、「一定の飛行時間や、追加の安全対策」の中身を県は承知しているのか質しました。
田中総務部理事は「国からは、一定の飛行時間及び追加的な措置の内容等については、米側より運用上の理由から公表できないとされていると説明を受けており、県はその内容を承知していない」と答えました。
結局、岩国飛行場の機数も、オスプレイの安全対策の中身も「運用上の理由」で詳細を国は県に説明していないのです。
県は、これらの国の説明を概ね了承しているのです。「運用上の理由」で米側が説明しないことを「問題がある」ものとして、県は、岩国市などとともに、国や米側に説明を求める時です。
これらの問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
安保廃棄・岩国基地撤去山口県実行委員会(石田高士実行委員長)は、25日、住宅への不法侵入などで逮捕された米兵を不起訴にした山口地方検察庁岩国支部に、抗議文を送付しました。
抗議文は、以下の通りです。
・・・
2025年3月25日
山口地方検察庁岩国支部 御中
安保廃棄・岩国基地撤去山口県実行委員会
実行委員長 石田高士
米軍人の不起訴処分に抗議
貴職が、2月に岩国市内の住居に不法侵入し逮捕され、県警により書類送検された岩国基地所属の海兵隊員について2月24日に不起訴にしたことに断固抗議します。その上、不起訴の理由を明らかにしないことは、県民の安全・安心より、米軍人を優先する検察の姿勢を示すもので断じて許されません。
今回の事件は、米軍人が酒に酔って車を盗み運転して事故を起こし、あげくに消火器で窓ガラスを壊して住居に侵入し室内に噴霧するという狼藉事件でした。こうした事件を日本人が犯した場合に不起訴はありえません。これまでも、岩国市民は基地関係者による事件・事故が繰り返され、不安を抱えての生活を強いられています。事件が起きるたびに米軍は綱紀粛清を掲げますが改善されません。その理由は、日米地位協定17条では、公務中犯罪の第1裁判権は米国側、公務外犯罪の第1裁判権は日本側とされていますが、地位協定の密約で「公務外の犯罪について、著しく重要と考えられる事件を除き、日本側は第1裁判権を行使しない」としたことが実行されているからです。
日本平和委員会の調査で、2011年の日本国民の起訴率は42%ですが、米兵については13%と3分の1です。こうした、日本の憲法より日米安保条約を優先させ、戦後80年の間、米兵犯罪や基地被害を国民に押し付けてきた治外法権の仕組みを続けることは許されません。
私たちは、米国に従属する軍事同盟の安保条約を廃棄して、対等平等な平和条約に変更すること求めています。いまも繰り返される米兵犯罪や基地被害、さらに、検察や防衛省が事件を県に報告しない事例など、国民や県民より米軍を優先する姿勢に怒りの声があがり、米兵犯罪を許さない地位協定を改定せよとの世論が広がっています。
そうした中での、この度の貴職の米兵犯罪への不起訴と理由も明かさない態度は、市民の安全・安心を守る立場から許されません。抗議するとともに下記について求めるものです。
記
1. 不起訴処分の撤回。
2. 撤回しないのであればその理由を文書での回答。
以上
・・・
引き続き、県民の安全安心のため他団体と連帯して取り組みを強めていきます。
この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
昨日、TYSテレビ山口は、宇部市議会で、選択的夫婦別姓制度の導入に反対する意見書が可決され、市民団体が抗議声明を出したことに対して次のように報じました。
「前回の衆院選の争点のひとつとなり、今の国会でも議論が進められている選択的夫婦別姓制度の導入について、山口県の宇部市議会で制度の導入に反対する意見書案が提出され、賛成多数で可決されました。宇部市議会で『選択的夫婦別姓制度』の導入に反対する意見書案について提出した河崎運市議が説明しました。(河崎運市議)『旧姓の通称使用の法制化こそ、まずは実現すべき政策。決して選択的夫婦別姓を優先して導入すべきではない』意見書案に反対する議員からは、『制度は、女性活躍に貢献し、婚姻にあたっての選択肢を増やすもの』などの意見も出されましたが、賛成多数で可決されました。意見書では、地方自治法に基づき、国に対して旧姓の通称使用を拡充する法制度の創設や子どもへの影響を調査する委員会を設置することなどを求めます。これを受け、夫婦別姓制度に賛成の立場の市民団体が会見を開いて意見書案の可決に異議を唱えました。(戦争させない・9条壊すな!総がかり行動うべ実行委員会 佐々木明美共同代表)『選択的夫婦別姓制度の導入は、個人の尊厳を大切にする社会への一歩です。このことこそ子どもの将来の幸せにつながります』市民団体は、『意見書は人権についての無理解を露呈するもの』と批判しました。」
記事にある総がかり行動うべが行った抗議声明は以下の通りです。
・・・
「選択的夫婦別姓制度の導入に反対する意見書」に対する抗議声明
2025年3月25日
戦争させない・9条壊すな!総がかり行動うべ実行委員会
共同代表 坂田 勇司/佐々木明美
〒755-0031宇部市常盤町1-1-9宇部緑橋教会内
電話080-5029-5599(小畑太作)
本日の宇部市議会最終日に「選択的夫婦別姓制度の導入に反対する意見書」(以下「意見書」という。)が採択されました。この人権を軽視し歴史に逆行する市議会の行為に対して、私たちは以下の理由で、ここに抗議を声明するものです。
1. 意見書は、これまでの市民の、取り分け女性たちの取り組みを踏みにじるものである。
この「制度」は、法務省の法制審議会が選択的夫婦別姓制度導入を盛り込んだ民法改正案を1996年に答申してから、国会においても導入に向けて超党派で取り組みが進んでいます。それは、宇部市民を含む日本中の多くの人々が、特に女性は実現を待ち望み、そのために長い間力を尽くしてきたからです。
2. 意見書は、人権についての無理解を露呈するものである。
名前とは人権の中核である人格権に係るものです。民法第750条は、「夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫または妻の氏を称する」と定め、夫婦同姓を義務付けています。その結果、特に多くの場合女性が(約95%)婚姻に際して改姓し、アイデンティティの喪失に直面したり、仕事や研究等で築いた信用や評価を損なったりするなど様々な場面で不利益を被っています。
日本経済団体連合会は昨年6月に「希望すれば、不自由なく、自らの姓を自身で選択することができる制度を早期に実現すべく、政府に提言する」と発表しました。提言では、旧姓の通称使用の拡大に関して、「ビジネスの現場においても、女性活躍が進めば進むほど通称使用による弊害が顕在化するようになった」と具体的な事例を挙げて指摘しています。旧姓の通称使用の拡大は姓を喪失することによって生じる本質的な問題が解決するわけではありませんし、むしろダブルネーム使用による弊害や課題を負わされることになるのです。
3. 意見書は、国際社会でも通用しない偏見と偏狭を露呈している。
現在、国際的には婚姻時に夫婦同姓を強制しているのは日本だけと言われています。夫婦同姓を強制することに対して、これまでに国連女性差別撤廃委員会からは、2003年、2009年、2016年、そして昨年10月の4度にも亘り、「差別的な法規定」として是正勧告がなされています。
選択的夫婦別姓制度は、選択肢を広げるものであり同じ姓を名乗ることを妨げるものではありません。両親の姓が違うと子どもの親に対する、またきょうだい間にも悪影響を与えるという意見がありますが、上述したとおり世界では夫婦別姓が趨勢であること、また日本においても既に国際結婚や事実婚、未婚、離婚、再婚などで親と姓が違う子どもは多く存在しているのであり、それらの子どもたちへの偏見と言わざるを得ません。また、日本において夫婦同姓制度が導入されたのは1898年からであり、この偏見は且つ偏狭な見解と言わざるを得ないものです。個人として尊重されることこそが、子どもにとっての幸せの大前提です。
選択的夫婦別姓制度の導入は、個人の尊厳を大切にする社会への一歩です。このことこそ子どもの将来の幸せにつながります。また、カップル双方がアイデンティティーを喪失することなく、様々な不利益を被ることなく、一人ひとりの可能性を花開かせることにつながります。選択的夫婦別姓制度は「夫婦同姓・別姓選択制度」というほうが分かりやすいかもしれません。結婚する2人のどちらの思いも尊重し、個人の尊厳と本質的平等を保障する、それが選択的夫婦別姓制度です。
私たちは「選択的夫婦別姓制度の導入に反対する意見書」を採択した宇部市議会に強く抗議いたします。
以上
・・・
私は、県議として総がかり行動うべの事務局長として、選択的夫婦別姓制度の早期実現を求める立場で、引き続き、関係機関に働きかけていきたいと思います。
選択的夫婦別姓制度に対する皆さんのご意見をお聞かせください。