月別アーカイブ:2021年7月

岩国と呉がそして、九州・中国が日米の空母と艦載機の拠点になろうとしている

 昨日、日本共産党中国ブロック事務所主催で「大平よしのぶ・自衛隊問題オンライン交流会が行われました。

 参加者は、美保基地の地元である鳥取県境港市の安田共子市議。日本原演習場の地元である岡山県奈義町の森藤政憲町議。呉基地の地元である広島県呉市の奥田和夫市議。山口県からは私が参加しました。

 オンライン学習会の様子は、以下のアドレスでご覧いただけます。

https://twitter.com/i/broadcasts/1RDGlPaRBQDGL

 進行は、大平喜信前衆議院議員が務めました。 

 私は、陸上イージスと宇宙監視レーダーの問題をお話しました。

「大平よしのぶ・自衛隊問題オンライン交流会」で山口県内の自衛隊基地問題を報告した私

 私がお話した要旨は以下の通りです。

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 自衛隊問題オンライン交流会に山口県から報告を行います県議会議員の藤本です。自衛隊に関わる2つの問題について報告します。
 私は、昨年1月に行われた第28回党大会で「山口県全体が軍事基地化されている」と発言しましたが、自衛隊基地の強化が顕著です。
 第一は、陸上イージスです。河野防衛大臣が、迎撃ミサイルの推進装置「ブースター」を安全な場所に確実に落下させることが出来ないことを理由に、陸上自衛隊むつみ演習場への陸上イージスの配備を撤回して、1年以上が経過します。陸上イージス配備撤回には、反対の声を上げ続けた地元の皆さんの力と全国での連帯した運動と野党の論戦があったからです。
 陸上イージスは決着がついていません。河野大臣は、配備撤回の理由について地元住民に説明するとしましたが、説明会が開催されていません。6月県議会で総務部長は「岸防衛大臣も、地元説明については、地元自治体とよく相談して検討したいとの考えだ」と答えましたが、未だに開かれていません。引き続き、地元説明会の早期開催を求めていくと同時に、1兆円を超えるイージス・システム搭載艦2隻の導入撤回を求めます。
 第二は、宇宙監視レーダーです。昨年5月、防衛省は航空自衛隊府中基地に「宇宙作戦隊」を発足させました。米宇宙軍トップのレイモンド宇宙軍作戦部長は、河野防衛相と米宇宙軍と宇宙作戦隊の連携強化を確認しました。 

 自衛隊は高度3万6千キロメートルの静止軌道を地上から監視する(SSA・宇宙状況監視)システムを整備中で、来年度中・2022年度中の完成を目指しています。
 図のように、宇宙状況監視システムの中心的レーダーが海上自衛隊山陽受信所跡地に建設が進められています。
 図のように、イージス・アショアは、高度5800キロ以下のミサイルを狙うものです。宇宙監視レーダーは、DSレーダー(ディープ・スペースレーダー)と言われ、大気圏外3万キロ以上の衛星などを狙うものです。レーダーの威力と周辺住民に与える影響は、イージスの比ではありません。また、周辺住民は、宇宙戦争の標的になると反対の声が上がっています。
 防衛省は、「レーダーの設計を終えた後に住民説明会を行う」とし、この春レーダーの設計を終え、8月21日に住民説明会が行われます。

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 最後に、発言を求められましたので、再度発言を行ったのが、以下の内容です。

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 今年4月22日、航空自衛隊築城基地F2戦闘機2機が接触事故を起こし山口県の長門市と美祢市の境付近に部品を落下させる事故が起こりました。萩市見島沖の訓練空域に向かう途中でした。
 見島沖は、空母艦載機部隊が岩国基地に移駐する際に、設定された山陰沖の「岩国臨時保留空域」内に位置します。
 海上自衛隊横須賀基地の空母化されたいずもでF35Bの発着訓練を行う計画があるとの報道があります。新田原基地にF35Bが配備される見込みとの報道もあります。
 今後、航空自衛隊、築城、新田原基地の戦闘機と空母化されたいずも、そして岩国基地所属機の合同訓練が頻発することが予想されます。
 その中で、四国沖とともに山陰沖の「岩国臨時保留空域」での訓練の回数が増えることが予測されます。そうなると、山口県をはじめ、中国四国の上空を日米のF35Bが頻繁に飛来する事態になることが心配されます。
 中国四国九州地域が日米の空母と艦載機の拠点となり、日米合同訓練が頻発する地域になることに対抗する必要性を感じています。

・・・

 奥田呉市議は、「護衛艦かがが空母化されている。改造の主な内容は、F35Bが艦載できるようにするものだ。岩国基地のF35Bを艦載する訓練が計画されている。」と話しました。

 私は、まさに、岩国基地、呉基地を中心に、中国四国九州地方が、日米の空母と艦載機の拠点となり、その訓練の中心の場所になろうとしていることを実感しました。

 自衛隊を巡る問題に関する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

救急車両が通過できる県道拡幅を早く

 宇部市小野如意寺では、24日火災が発生し、宇部小野田消防本部の車両が民家近くまで行けなかったことが分かりました。

 数年前も、救急車両が民家近くに行けなかったことがありました。

 私は、このような状況を受けて、この集落を通る県道小野木田線の今年度の改修計画について昨日、宇部県土木建築事務所の担当者から説明を受けました。

 まず、今年度の改修計画です。

 現在、改良している箇所について、道路改良を完了する工事が今年度行われます。

 また、未改良部分についてです。

 一昨日、県土木建築部職員により、救急車両(高さ2メートル50センチ)の通行を妨害する樹木の伐採が行われました。

 私は、当該県道の未改良部分の早期完了を宇部県土木建築事務所の担当者に要望しました。

 引き続き、宇部市北部及び県民の皆さんの切実な要望を藤本にお寄せください。 

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 必要なことを記入していただくと、私にメールが届きます。

 

菅首相の「やぎさん答弁」

今日も、赤木和重神戸大学准教授の「子育てのノロイをほぐしましょう。発達障害の子どもに学ぶ」から引用したいと思います。
 赤木さんは、この本で上西充子さんの「呪いの言葉の解きかた」という本を次のように引用しています。
 「上西充子さんの『呪いの言葉の解きかた』という本に、労働場面での典型的な『呪いの言葉』として『嫌なら辞めればいい』があげられています。長時間労働やパワハラ、セクハラ、残業代不払いなどについて声をあげた場合、上司や経営者から、この『嫌なら辞めればいい』という言葉が出されます。たしかに、この言葉、強力ですよね。この言葉を突きつけられると、『そんなに嫌なら辞めたほうがいい。なのに辞めないでいるのは自分なんだから、我慢しないと』と考えそうになります。しかし、本来は、辞める/辞めないの問題ではなく、長時間労働やパワハラを強いてくる経営者側に問題があるはずです。『嫌なら辞めればいい』という、一見するともっともな言葉にからめとられないようにするには、『この言葉や考えはノロイだ』と自覚することが必要です。つまり、知らず知らず自分の自由をせばめる悪意のある言葉や考えだと気づくことです。」
 7月12日「全国商工新聞」の「視点」欄に赤木さんが引用した上西充子さんの「菅首相の『やぎさん答弁』」と題するコラムが掲載されました。
上西さんは、立憲民主党の山井議員が、「コロナ感染のステージ4、ステージ3でもオリンピックは開催するのか」の質問に、菅首相が「開催にあたっては、関係者が安心して参加できる大会にする」などの答弁を繰り返した問題についてこう解説しています。
 「同じ答弁を棒読みする場面は国会で多くみられ、『壊れたレコード』と表現される。この答弁も、そう評することはできる。しかし、私は、このやりとりの不気味さをもっと的確に比喩で表現したいと思った。県をまたぐ移動は控えよ、人流を押さえることが大事、と政府は繰り返してきた。開会式を待たずに感染が再拡大するという試算もある。感染力の高い変異株の流入の危険もある。なのになぜ、政府は現実に向き合おうとしないのか。なぜ閉栓と、不誠実な態度を取り続けるのか。NHKの中継も入っている中で、このような答弁姿勢が政権支持率をさらに下げるとは考えないのだろうか。もしかして菅首相は、山井議員が何を問うているのか、理解できていないのだろうか。いや、まさか。しかし、では、なぜ。そんな戸惑いと不安の中で見る者を陥らせる答弁だった。そこで、童謡『やぎさんゆうびん』で、しろやぎさんから届いた手紙を読まずに食べてしまったくろやぎさんようだ、と例えてみれば、『なぜ食べちゃうの?』という戸惑いと不安をうまく表現できるのではないかと考えた。(中略)『くろやぎさんたら読まずに食べた』。内閣総理大臣として重要な意思決定を行う者がこういう答弁姿勢であるのは深刻だ。有能な部下に判断を任せているのであれば害は少ないのかもしれないが、菅首相はこだわりのある政策については異論に耳を貸さない人であるようだ。6月25日に朝日新聞が報じたところによれば、何人もの閣僚らが、この1カ月ほどの間に首相に五輪中止の決断を迫ったという。しかし菅首相は中止どころか有観客での開催に固執し続けている。何のために。国民の命と健康よりも、自らの政権浮揚の方が重要なのか。」
 上西さんは、安倍首相の答弁を「ご飯論法」と名付けた方です。菅首相の答弁を「やぎさん答弁」とは流石、上西さんだと感じました。
 昨日の新規感染者数は、東京で3177人、全国で9576人と過去最多を更新しました。
 上西さんが指摘する「開会式を待たずに感染が再拡大するという試算もある。感染力の高い変異株の流入の危険もある。」が、現実のものとなったことが、五輪開催中の昨日、私たちの目の前で明らかになりました。
 上西さんが指摘する「国民の命と健康よりも、自らの政権浮揚の方が重要な」菅内閣は、次の総選挙で、政権の座から降りてもらう結果をつくろうではありませんか。
 国民の命と健康が問われるコロナ第五波の山場となった今日、「五輪中止」を検討する時に来ていることは明らかだと思います。
 上西さんは、このコラムで最後にこう書いています。
 「7月30日には映画『パンケーキを毒見する』も公開される。私もこの映画の中で菅首相の国会答弁を開設している。ぜひご覧いただきたい。」
 映画ファンとして「パンケーキを毒見する」は、一日も早く観たい映画です。是非、実現したいと思います。
 コロナ第五波最中の今、皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

宇部市今富、下船原橋南側改善、北側を要望

 宇部市万倉今富地内の県道小野田美東線下船原橋と前後の県道との段差があり、車が通過する際に、音や振動がするとの声が私に届きました。

 数年前に一度、改良工事が行われたのですが、十分な改善が図られませんでした。

 この程、県道の下船原橋の南側の段差を解消する工事が行われました。

 県道小野田美東線下船原橋南側の段差解消の工事が行われました。北側の段差解消を要望しました。

 近隣の住民から、「南側からの車の音や振動は改善された。北側の段差解消の工事もお願いしたい。」との要望をお聞きしました。

 昨日、県宇部土木建築事務所の担当者に伝えたところ、「下船原橋の北側の段差解消について、対応を検討したい。」と前向きの回答をいただきました。

 可能な限り早く、下船原橋北側の段差解消工事の実施を要望したいと思います。

 次に、厚東駅からこもれびの里に行く道路と県道小野田美東線との交差点への信号機が設置されることについてです。

 信号機設置に向けて、先日から工事がスタートしました。

 信号機の設置が完了したら、本ブログでも報告したいと思います。

 宇部市北部は、私の故郷です。今後とも北部地域の皆さんのお声を関係機関に届けていきたいと思います。

 宇部市北部及び皆さんの周りの県行政への要望を藤本にお寄せ下さい。

「津久井やまゆり園」事件から5年、赤木先生と考える

 障害者施設「津久井やまゆり園」(神奈川県相模原市)で入所者19人が殺害され、職員を含む26人が重軽傷を負った事件から26日で5年経過します。
 私は、大学で福祉を学び、ゼミでは、障害者福祉を専攻した者として、「障害者は不幸をつくることしかできない」と残虐な犯行を正当化した元施設職員の許しがたい主張を忘れることが出来ません。
 この5年、「津久井やまゆり園」に関連した本や記事は気を付けて読むようにしてきました。
 先日、山口県障がい児の教育を進める会総会・学習会に参加し、発達心理学が専門の赤木和重神戸大学准教授のお話をお聞きしました。
 会場で販売されていた赤木和重著「子育てのノロイをほぐしましょう」を連休中読みました。
 この本は「WEB日本評論」に赤木さんが連載された文章を一冊にしたものです。
 この中に、「津久井やまゆり園」の事件のことが取り上げられています。
 赤木さんは、この章で、雨宮処凛編「この国の不寛容の果てにー相模原事件と私たちの時代」を取り上げ、この中に出てくる北海道にある統合失調症の人たちが働き暮らす「べてるの家」の向谷地生良さんの文章を引用しています。
 向谷地さんは、相模原事件の被告について次のように語っています。
 「被告が話していることは、ほとんどがパーツのように、すでに誰かが言っていることのつなぎあわせだと思うんですね。障害者が無用な存在だとか、そういうロジックはすべて彼のオリジナルじゃなくて、すでに過去から現在まで流布している言説が彼の中にどんどん蓄積されている。」
 この言葉を引用した後で赤木さんは、被告についてこう書いています。
 「彼自身が、しゃべれていないのです。だからこそ、彼は、『しゃべれない障害者は殺す』と『しゃべれない』ことに異常なまでにこだわっていたように思います。『自分は寂しかった』と彼が一言つぶやけば、こんな凄惨でつらい事件は起こらなかったのかなぁ、と思います。」
 赤木さんは、被告の発想は「『できるのがよい』というノロイが純化したものといえます。『話すことができるのがよい』というのは、逆にいえば『話せないのはダメ』ということです。そして、その『ダメ』を究極まで突き詰めれば、『生きていてもしょうがない』という発想につながります。もちろん、加害者の発想は極めて特殊です。しかし、同時に、私たちの心のなかにある『できるのがよい』という常識ともいえる価値観と地続きであることも事実です。そういう意味で、私は、彼にゾッとしただけでなく、自分や自分の生きる社会にゾッとしたのかもしれません。『できるのがよい』とは違うモノサシをもって、子どもを見つめられるかどうかが問われています。しかし、この価値観は、空気のように当たり前に漂っていて、そのノロイをほぐすのは簡単ではありません。『できるーできない』以外のモノサシや『できるーできない』の間にある子どもの気持ちを丁寧に見つめるモノサシをもてるかが、厳しく突きつけられています。」
 相模原事件を通して、私たちの生きる社会が「できるのがよい」の価値観にどっぷり漬かっていることを伝えていると語る赤木さんの文章に納得しました。
 「生産性」で人間の価値を決める風潮は厚く私たちの生きる社会にまん延しています。
 そのノロイをほぐそうとする赤木さんの理論をこれからも学んでいこうと思います。

県議会報告「かえる通信No76」2021年8月1日

 県議会報告「かえる通信No76」(2021年8月1日)を発行しました。

 下の「かえるNo76」をクリックするとPDFのニュースを観ることができます。

かえるNo76