議員日誌

科学技術予算「増えた」はフェイク

 11日のしんぶん赤旗日刊紙は、「日本の科学力低下が問題になるなか、安倍政権は2019年度予算案の『科学技術関係予算』が過去最大規模になったと発表しました。しかし、増加の中身を精査すると、『過去最大』を演出する集約方法のトリックが見えてきました。」と報じました。

 更に、しんぶん赤旗は「科技予算で最も増えたのは、先進技術を活用した公共事業の予算です。国土交通省は前年度の1千億円から2千億円に、農林水産省も215億円から320奥苑に増額しました。公共事業が科技予算とされる拝啓には、内閣府が昨年策定した科技関係予算の新たな集計方法があります。新集計方法は、集計に含めるか各省で判断に差があった『科学技術を活用した事業予算』を集約対象に含めることを明確化。集計方法の変化が科技予算をかさ上げする大きな要因となっています。」と報じました。

 名古屋大学名誉教授の池内了さんは、しんぶん赤旗い次のコメントを寄せました。

 「科学技術予算は本来、新たなものごとをつくりだす研究的要素が入っていることが重要で、実証実験を含め、実用を目的とする予算は科学技術予算とは呼べないと思います。科学技術予算の根幹をなす国立大学の運営交付金や私学補助などは、増額どころかむしろ減少している状況で、とても研修を大事にしている予算ではありません。現在、科学技術項目はほとんどないからといって、なんでも科学技術とこじつけて予算が増えたというのは、フェイク(まやかし)と言うべきです。この間の毎月勤労統計調査の偽装のように、安倍政権は数字を操作して見せかけだけをよくしようとしているのです。内実をよくみて判断する必要があります。」

 13日の読売新聞は、まさに「低迷する日本の科学技術」を特集しています。

 この中で、国立大学協会会長の山際寿一氏は、次のように述べています。

 「2004年に国立大学が法人化して以降、政府は改革を進めようと大学を過度に競争させた。人件費などに充てる基盤経費である国立大学運営費交付金を削り、競争的資金を手厚くした。」「しかし、15年間かけてもうまくいかず、間違っていたことは明らかだ。」

 科学技術費を政権のトリックで過大に見せることは断じて許されません。

 池内さんや山際さんが指摘をするように、科学技術予算の根幹をなす国立大学の運営費交付金を削減する路線を見直すことが今求められいます。

 更に、池内さんが指摘した「安倍政権は数字を操作して見かけだけをよくしようとしている」の指摘に、全く同感しました。

 私の長男は公立大学の工学部で機械工学を学んでいます。未来の科学技術を担う学生が安心して学べる環境を整えることに安倍政権は力を入れるべきです。

 科学技術予算「過去最大」がトリックであることが明らかになりました。

 皆さんは、この問題をどうお考えですか。ご意見をお聞かせ下さい。

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