私は、9月26日に一般質問で登壇しました。
今日は、柳井・周南地域の高校再編問題を報告します。
県教委が、柳井・周南地域の県立高校の再編整備を検討していることに対し、田布施、平生、上関の3町長は、熊毛南高と田布施農工高の存続を求める要望書を繁吉教育長に提出しました。
8月31日、中教審初等中等教育分科会の「高等学校教育の在り方ワーキンググループ中間まとめ」は、「高等学校は地域創生の核となる存在であり、少子化が加速する地域においては、学校の存続は地域の存続にも関わる重要な課題ともなり得るものである」、「一定の小規模校について地域に残す必要がある場合に、小規模校のメリットを最大化する」と述べています。
中国・四国各県の高校再編の基準を調べてみました。
鳥取県は、当面、再編は行わないことを明らかにしています。その他の各県も小規模校に対する独自の基準を設けています。
私は、「県教委の『1学年4~8学級を望ましい学校規模』とする基準は、『小規模校のメリット』を生かしたものに見直し、柳井・周南の5校を2校にする計画は撤回すべきだ」と質しました。
木村副教育長は「望ましい学校規模については、外部の有識者等で構成された県立高校将来構想検討協議会での議論を踏まえ設定したものであり、見直すことは考えていない。なお、柳井地域・周南地域の再編整備については、現在も検討を進めているところだ。」と答えました。
私は、「柳井と周南の高校再編は、9月県議会、文教警察委員会に素案を示す見通しか」と質しました。
木村副教育長は「文教警察委員会で説明するかどうかも含めて検討を続けていきたい」と答えました。
私は、「長野県教委は、『〇〇地域の将来構想を考える協議会』を設け、首長、産業界、大学、小中高の先生方、PTAなどで構成した協議会を9回開いて、意見を教育委員会にあげて、再編整備計画を立てている。山口県教委には、高校再編において、地域の声を聴く仕組みがない。やはり、高校再編の基準を見直すべきだ」と質しました。
木村副教育長は「県教委では、第3期県立高校将来構想の方向性に沿って、特色ある学校づくりと学校・学科の再編整備を進めているところであり、新たな制度、基準を設けることは考えていない」と答えました。
私は、「宇部西高や高森みどり中学は、昨年9月県議会文教警察委員会で素案が示され、12月県議会で成案が示された。このような性急なやり方を見直すべきであり、もう一度地元の意見を聞くべきである。9月県議会文教警察委員会において、高校再編案を示すべきではない」と質しました。
木村副教育長は「柳井・周南地域については、引き続き再編整備の検討を進めており、その内容が計画に掲げられるようになった時点で、内容をお示ししたい。計画の策定にあたっては、素案を示した後に、地域説明会であったり、パブリックコメント等を通じて、県民からも意見を頂戴しているので、(県民の声を聴いていない)との指摘はあたらないものと考える」と答えました。
※括弧内の文書は私が加筆しました。
私が質問した6日後に開かれた10月2日の県議会文教警察委員会で、報道通り、柳井・周南地域の県立高校5校を2校にする高校再編の素案が示されました。
私は、委員会の質疑の中で、私の一般質問時に「検討中」と答えたのは、議会軽視ではないかと質しました。
県教委が、大規模な高校再編を性急に進める姿勢を引き続き質していきたいと思います。
柳井・周南地域の高校再編に当たって、これから素案に対する地域説明会とパブリックコメントが行われます。
地域説明会は、10月17日に平生まち・むら地域センターで18時からはじまります。
10月19日、18時からゆめプラザ熊毛。20日18時から、西田布施公民館。
23日18時から柳井市文化福祉会館で行われます。
パブリックコメントは、今日から、11月9日までの間に受け付けます。
詳細は、高校教育課 083-933-4636にお問い合わせください。
県教委ホームページの報道発表のバナーから入り、説明文書が開示されています。
高校再編計画に疑問や意見がある方は、これらの中で、しっかり意見を出していただければと思います。
引き続き、高校再編に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
住民運動で原発建設を中断させた上関町で、原発から出る使用済み核燃料を保管する中間貯蔵施設の建設計画を中国電力が進めている問題で、日本共産党の笠井亮衆議院議員は、8日、大平よしのぶ、垣内京美良中国ロック比例候補とともに上関原発建設・中間貯蔵施設建設計画予定地を調査しました。調査には、藤本かずのり県議、赤松義生平生町議が同行しました。
笠井衆議院議員らは、赤松町議の案内で、上関原発建設予定地に隣接する、抗議活動の「団結小屋」を訪ね、建設予定地や活動の中心となった対岸の祝島の説明を受けました。
団結小屋から祝島方面を望む調査団(左から笠井衆議院議員、私、大平ブロック候補、垣内ブロック候補、赤松平生町議
次に、上関町室津にある「原発に反対し上関町の安全と発展を考える会」の事務所で、上関原発に反対する町民の方々と懇談を行いました。
冒頭、笠井衆議院議員は、「岸田政権が原発推進法を強行し全国で原発再稼働が進められているなか、上関では中間貯蔵施設建設、島根県では島根原発2号機の再稼働が狙われている。みなさんと力を合わせ中間貯蔵施設の建設をストップさせたい」と呼びかけました。
町民から「原発計画が静かになったと思ったら、もっと悪いものがきた」と怒りの声が上がりました。国・電力会社のごり押しで起きた深刻な地域の分断を紹介。事実上の最終処分場になる、共同開発の関西電力のためにやるようなものだと口々に述べ、原発推進だった漁師さんも怒っていると、原発建設の時よりも、中間貯蔵施設計画浮上の今の方が、町民の反応が強いと、町の空気の違いを語りました。
「原発に反対し上関町の安全と発展を考える会」事務所で住民と懇談する調査団
右手奥から、垣内ブロック候補、大平ブロック候補、笠井衆議院議員、私
次に、午後から「原発問題学習交流会」が行われた柳井市内の「アクティブやない」の会議室で、「上関原発に反対する2市4町議員連盟」の議員と懇談を行いました。
赤松平生町議は、「中間貯蔵施設に対して、当初、平生町長は『上関町の自治の問題だ』と述べていたが、9月町議会で原町議に対し『個人的には中間貯蔵施設は出来てほしくない』と述べるなど、姿勢に変化が見られる」と語りました。
田辺光市議は、中間貯蔵施設に反対する請願を市議会で上げるための協議を続けていることを紹介した上で「原発関連事業に周辺自治体の同意を必要とする新たな法規制を検討してほしい」と笠井衆議院議員に要請しました。
上関原発に反対する2市4町議員連盟と懇談する調査団
写真右側奥から垣内ブロック候補、笠井衆議院議員、大平ブロック候補、私
議員連盟会長の中川柳井市議は「議員連盟が行った周辺市町の首長への要請行動や8月に400人を超える参加者が集まった中間貯蔵施設問題学習会の開催で、地域の雰囲気が変わってきた。今後も学習会を計画している」と語りました。
私は、9月26日、一般質問で登壇しました。
今日は、被災者生活再建支援制度について報告します。
私は、補正予算に計上された、災害見舞金支給の世帯数と金額、県対応の被災者生活再建支援制度支給の世帯数と金額を尋ねました。
國吉健康福祉部長は、「このたびの補正予算については、災害見舞金として500世帯、5020万円、被災者生活再建支援金として52世帯、3525万円を計上している」と答えました。
内閣府が公表した「都道府県独自の被災者生活再建支援制度」によると、17都道府県は半壊に、10府県は床上浸水にそれぞれ支援金等を支給しています。
私は、「山口県も拡充すべき」と質しました。
國吉健康福祉部長は、「国の被災者生活再建支援制度は、被害世帯数が一定の基準に達した市町において、全壊、大規模半壊、中規模半壊及び住宅を解体した世帯等に適用することとされている。県制度では、同一の災害にもかかわらず、居住する市町によって被災者間に不均衡が生じないよう、単独事業として、国制度が適用にならない市町まで範囲を拡大し、国と同様の基準で支援金を支給しているところであり、半壊や床上浸水世帯を対象とすることは考えていない。」と答えました。
昨日、県議会は閉会しました。
昨日の本会議で、中間貯蔵施設に反対を求める5件の請願の採択が行われました。
この請願に不採択とした産業観光委員長報告に反対し、採択すべきとしたのは、共産党の3名、社民党・市民連合の中嶋議員、草の根の井原議員、新政クラブの合志議員の計6名でした。
自民党(26人)、公明(5人)、やまぐち県政会(4人)、政友会(2人)、自民党新生会(1人)、県民の誇りを育む会(1人)、光風会(1人)、すずらんの会(1人)の内、採択に参加しなかった議長を除く40名が不採択の態度を表明し、請願は不採択となりました。
請願を採択すべきと討論したのは、私と社民党・市民連合の中嶋議員、と新政クラブの合志議員でした。
昨日、中間貯蔵施設に反対する請願の採択を求めて討論を行った私です。
不採択とすべきと討論したのは、自民党の岡議員、やまぐち県政会の酒本議員でした。
私が、行った討論は以下の通りです。
・・・
日本共産党を代表して討論を行います。
本議会に付託された10議案のうち、議案第2号を除く、9議案には賛成します。
反対する議案第2号は、「令和5年度の建設事業に要する経費に関し市町が負担すべき金額を定めることについて」です。
今議会に提案された市町から徴収する負担金は、39事業で約29億3200万円にのぼります。
国は、2010年度から直轄事業負担金について、維持管理に係る負担金制度を廃止し、人件費等の事務費を地元負担の対象外としました。
これに対し、全国知事会は、2017年度まで「国の施策並びに予算に関する提案・要望」の中に「直轄事業負担金制度改革の確実な推進について」との項目を立て直轄事業負担金について、廃止を含む抜本的見直しを求めてきました。
全国市長会もこの間、国に対し、都道府県事業に係る都市負担金の抜本的な見直しを要請し、都道府県負担金は「最終的には廃止」するよう求めています。
少なくとも新潟・和歌山・福岡・佐賀・三重の5県は、県事業負担金の原則廃止に踏み切っています。
県は、市町負担金について、国に倣い2010年度から事務費を市町負担金の対象から除外するなどの見直しを行っていますが、県として市町負担金を廃止する決断を行うべきであり、本議案には反対します。
次に請願についてです。
請願第1号から5号はいずれも、「使用済み核燃料『中間貯蔵施設』に上関町への誘致に反対すること」を求めるものです。
この請願5本を不採択とする産業観光委員長報告に反対いたします。
産業観光委員会の採決では、請願に反対する会派から「本請願は、具体的な根拠を示すこともなく、中間貯蔵施設は危険である、最終貯蔵施設となる可能性が高いなどと一方的に決めつけ、いたずらに不安を煽り、あたかも冷静な判断を妨げるかのような主張に終始しており、このような主張は、到底賛同できるものではない」との意見が出されました。
まず、使用済み核燃料の「中間貯蔵施設」の危険性に根拠がないとの指摘についてです。
各請願者は、中間貯蔵施設の危険性を次のように指摘しています。
「上関町に運び込まれる使用済み核燃料を5000㌧規模と過程すると、広島型原爆17万発分の『死の灰』である。使用済み核燃料から出る放射能は10万年もの管理を要するとされ、『中間貯蔵施設』に置くだけで安全に保管できる保障はない」と指摘しています。
伊方原発広島裁判原告団の事務局を務めている哲野イサク氏は論文で、「200種以上に上る核分裂生成物(死の灰)中から、日本政府は長期的にもっとも影響の大きいとされるセシウム137に着目して、福島原発事故では広島原爆で発生したセシウム137の168発分が発生した、とIAEA(国際原子力機関)に報告した。ところが、1号機から3号機が抱えていたセシウム137のうち外部放出したのは、2%に過ぎない。1号機から3号機が抱えていたウラン燃料は新燃料換算で600㌧である。別な言い方をすれば、1号から3号炉内には、広島原爆8400発分のセシウム137を抱えていた」と述べています。
政府がIAEAに報告したデータを基に算出した数字を基に計算した結果が、中間貯蔵施設に運びこまれる「使用済み核燃料を5000トン規模と仮定すると、広島型原爆17万発分の『死の灰』(核分裂生成物)」という表現となっているのです。
そのうえ、本会議でも指摘されたように、使用済み核燃料を貯蔵する乾式キャスクの耐用年数は40~60年とも言われており、破損すれば放射能が漏れだすリスクもあります。
このように、「中間貯蔵施設」に危険性があることは明白です。
次に、使用済み核燃料の「中間貯蔵施設」が、最終処分場になる可能性が高いことに根拠がないとの指摘についてです。
各請願者は、中間貯蔵施設が最終処分場になる可能性が高いことについて次のように指摘しています。
「『中間貯蔵施設』は、使用済核燃料の再処理、核燃料サイクル計画を前提としている。現在、最終処分場のめども立たず、核燃料サイクル計画は事実上破綻しており、一旦使用済み核燃料の貯蔵を受け入れれば、『中間』とは名ばかりの恒久的な『貯蔵施設』となる可能性が高いと言える」
最終処分場の建設が困難を極めているのは、長崎県対馬市長の判断で明白です。
比田勝対馬市長は9月27日、市議会本会議で高レベル放射性廃棄物の最終処分場の誘致に向けた文献調査について「市民の合意形成が不十分と判断した。観光業、水産業などへの風評被害が少なからず発生すると考えられる」と指摘。「想定外の要因による危険性が排除できない」と処分場の安全性にも疑問を投げかけました。
「中間貯蔵施設」は、青森県六ケ所村の再処理施設が稼働しなければ、使用済み核燃料は施設に滞留したままになります。
私が一般質問で指摘した通り、六ケ所村再処理施設に係る原子力規制委員会の議事録には、「年明けくらいというのが、ある種、そこから技術的に始まると思っている」とあり、中国電力が住民向けチラシで、六ケ所再処理施設が「24年度上期に竣工」する見通しは全く立っていません。
以上から請願にある「『中間』とは名ばかりの恒久的な『貯蔵施設』となる可能性が高い」ことには「具体的な根拠ある」ことは明白です。
請願の紹介議員の一人として、これら請願を不採択にするという委員長報告に多くの議員が反対されることを訴えて討論とします。
・・・
9月県議会は閉幕しましたが、引き続き、県政全般に対する皆さんのご意見をお聞かせいただきたいと思います。
県政へのご意見を藤本までお寄せください。
しんぶん赤旗に掲載された映画「福田村事件」を製作した監督の森達也さんのインタビュー記事を紹介します。
「舞台は、千葉県東葛飾群福田村(現・野田市)。関東大震災から5日後の1923年9月6日、香川から行商に来ていた薬売りの一行15人が、日本刀や猟銃を手にした100人以上の村人に襲撃されます。死者は妊婦を含む9人。言葉遣いで朝鮮人と間違われてのことでした。『朝鮮人暴動化』のデマにより、朝鮮人虐殺が広がる中、起きた悲劇です。監督が事件の概要を知ったのは、2002年。ネタ探しで新聞の小さな囲み記事を目にしたことが、きっかけでした。『野田市の慰霊碑建立の計画が始まった、という内容でした。朝鮮人虐殺が関わっている、というニュアンスだったけど、よくわからない記事で・・・。現地に行っても説明してくれる人はいないし資料もほとんどなかった。』犠牲になった行商団は被差別部落出身。事件は野田市でも香川でもタブーでした。なぜ普通の人が、ここまで残虐になれるのか。そのメカニズムを解き明かそうと、監督は野田市に通い続けます。『僕の原点は、オウム真理教のドキュメンタリー映画なんです。オウムの視点から社会を見る映画でしたが、中に入ると信者たちが穏やかだったことにビックリしました。でも彼らも指示されていますから、サリンをまいたと思うんです。つまり普通の人でも、ある条件が整えば、とてつもなく残虐になる。それが人間なのだというのが、僕の大きなテーマになりました』その条件とは何か。キーワードは『集団』だと監督は話します。『人間は弱い。だから群れる。集団化には副作用があって、結束を強めるために、異物を排除しようとする。暴走の燃料となるのは不安と恐怖です。人類の過ちのほとんどは、集団の暴走によって引き起こされています。世界はそんな敵視にあふれている』今回の悲劇は日本の植民地支配が原因でした。ポーランド、パレスチナ、カンボジア・・・世界の虐殺と戦争の跡地を訪ね歩きました。『暴走を抑止する方法は、しっかりした歴史認識を持つことです。だけど、この国は自分たちが過去の過ちを直視しようとしない。加害国こそ検証が必要なんです』映画では『加害側の日常生活や喜怒哀楽をしっかり描く』ことを心がけました。共同体として支え合っていた村人たちは、関東大震災で結束を強めます。『不逞鮮人』から村や家族を守ろうと、自警団を結成。組織を呼びかけたのは、内務省の通達でした。印象的な場面があります。物語の主人公でもある朝鮮半島帰りの元教師・智一(井浦新)が妻・静子(田中麗奈)にこう語ります。『韓国を併合してから日本人は朝鮮人をずっといじめてきた。だから、いつやり返されるか、ずっと恐怖心があったんだ』『野獣の如き鮮人暴動』と新聞も恐怖心をあおります。加熱する村人たちの間で、行商団が日本人か朝鮮人かをめぐる、激しい論議が繰り広げられます。行商団のリーダー・沼部伸介(永山瑛太)が発したひと言に端を発し、虐殺が始まり・・・。映画は若い女性記者(木竜麻生)を登場させ『新聞はなんのために存在しているのか』とメディアの責任について語らせます。『この場面にはメディアの現状を重ねました。今、記者クラブに入っているようなメインストリームのメディアは、政権監視をやっているのか。僕が見る限り、『赤旗』と『週刊文春』だけですよ。僕はメディアと社会と政治は、三位一体だと思っています。メディアが三流ということはその国も三流なんです』『ただ僕は現場で歯を食いしばっている記者をいっぱい知っています。集団にいながらどうやって個を保つか。映画では、一人一人の記者の苦悩、出したい、と思いました」
私は、昨日、防府市のイオンシネマで森達也監督の映画「福田村事件」を観ました。
今年観た映画で最高の映画でした。過去見た日本映画の中でも5本の指に入るものでした。
実は、私が事務局を務めていた団体で、15年くらい前に、森達也さんを宇部市にお呼びして講演会を開いたことがあり、その頃から注目している監督です。
最近では、「iー新聞記者 ドキュメントー」も監督した森監督ですが、初の劇映画でした。
劇映画「福田村事件」は、大成功だったと思います。
映画では、捕らえられた行商団の皆さんが「奇妙無量寿如来」と正信偈を合唱する場面が出てきます。
映画のパンフレットに東京大学の外村大教授が次のように書いています。
「私は『歎異抄』の次の一節を思い出す。『わがこころのよくて、ころさぬにはあらず。また害せじとおもうとも、百人千人をころすこともあるべし』。良い心の持ち主であるから自分が他人を殺さないということなのではない、殺すまいと思っていても百人、千人という多数の人びとを殺すこともある、というのである。親鸞聖人のこの言葉は、仏教に特別の関心をもっていない私のような者にも、心に響く。1923年9月、少なくない数の日本人庶民が、朝鮮人、中国人、朝鮮人に間違われた日本人、社会主義者・共産主義者ら何千人を殺害した。」
私たちは、これらの事実を忘れてはいけません。
そのためにも一人でも多くの方の森達也監督の映画「福田村事件」を観ていただきたいと思います。