浅田次郎の原作を橋本一監督が映画化した「王妃の館」をDVDで視聴しました。
浅田次郎さんの作品は、時代小説か現代小説。
現代小説は日本を舞台にしたものが多いですが、本作は、フランスを舞台にした喜劇でありながら、ルイ14世の時代が学べるという浅田文学の中でも希少な部類の作品です。
さすがに日本を代表するストーリーテラーである浅田作品です。
笑いあり、涙あり、最後の大団円は納得できるものです。
舞台は、ルイ14世が寵姫のために建てたという「王妃の館」(シャトー・ドゥ・ラ・レーヌ)。
日本の倒産寸前の旅行会社がダブルブッキングのツアーを企画します。
昼に滞在する客は、10日間で150万円。夜に滞在する客は19万円の格安ツアー。
出遭ってはいけない両者が入り乱れトタバタ劇が展開されます。
主役の作家・北白川右京役を水谷豊さんが好演します。
私がこの映画で注目したのは、パリの町並みの美しさです。
映画の中で、北白川右京が、戦火を潜り抜けていかにパリの街が守られたかを語ります。
この映画を観て一度でいいからパリを訪ねたいと思うようになりました。
しかしながら、フランスを舞台にしても、巧みな物語を綴る浅田次郎さんのスートリー力に感服しました。
映画の感動がさめない内に、原作を読むことにしましょう。
浅田さん橋本監督、いい作品をありがとうございました。
沖縄県うるま市で4月から行方不明となっていた女性会社員(20)の遺体を遺棄したとして、県警は19日午後、現在米軍嘉手納基地で軍属として働く元米海兵隊員の男(32)を遺体遺棄容疑で逮捕しました。男の供述にもとづき、女性とみられる遺体を恩納村で発見しました。県警は死亡した経緯を調べています。
日本共産党沖縄県委員会は元海兵隊員の逮捕を受けて「平穏に暮らす女性を襲い死に至らしめ夢と希望を奪った事件に満身の怒りをもって抗議する。戦後71年復帰44年を経て基地あるが故の事件・事故は後を絶たない。県民の苦しみの元凶である米軍基地は撤去しかない」とするコメントを発表しました。
皆さんは、この事件をどのように受け止めておられますか。ご意見をお聞かせ下さい。
日本共産党の「赤旗」日刊紙に「再批判自民党改憲案」シリーズが掲載されています。
17日の日刊紙のシリーズ⑩は、「国の宗教活動大幅容認」の中身で書かれています。
「自民党改憲案は、日本国憲法の信教の自由(20条1項)と一体の政教分離原則(同3項)を緩和しています。」
「国や自治体が『特定の宗教のための教育その他の宗教的活動をしてはならない』としつつ、『ただし、社会的儀礼又は習俗的行為の範囲を超えないものについては、この限りではない』と規定。改憲案Q&Aでは『これにより、地鎮祭に当たって公費から玉串料を支出するなどの問題が現実に解決されます』としています。『社会的儀礼』『習俗的行為』という名目で、国の宗教活動を大幅に容認することになります。」
「自民党は毎年の運動方針で『靖国神社参拝を受け継ぐ』という方針を掲げ続け、春秋の例大祭や8月15日の終戦記念日いは政治家の集団参拝も繰り返されています。改憲案は、日本の侵略戦争を正当化する宣伝センターである靖国神社への政治家の参拝を既成事実化し、『社会的儀礼』として『憲法の範囲内』とするのが狙いです。」
私は、浄土真宗本願寺派の山口教区会議員を務めています。
浄土真宗本願寺派を含む10派の真宗教団連合は、1969年の結成以来、首相及び閣僚が靖国神社を参拝sることに対して抗議や中止の要請を行ってきました。
真宗教団連合は、昨年の8月3日に、安倍内閣総理大臣に対し「首相・閣僚による靖国神社公式参拝中止要請」を行いました。
要請書は次のように訴えています。
「申すまでもなく靖国神社は、国難に準じた戦没者を英霊として祀る神社として創設され、先の大戦まで戦争遂行の精神的支柱として国家神道体制の中止的な役割を担ってきました。同時に戦争で亡くなった方を、故人の宗教や遺族の遺志に関わらず、特定の基準で強制的に合祀しています。したがって、靖国神社が今もなお『我が国における戦没者追悼の中心的施設である』という主張には無理があります。」
「現憲法では先の大戦の反省から政教分離の原則を明確に打ち立て、国家に対し宗教的中立性を要求し、特定の宗教と国家とが直接結びつくことを禁止しております。されに、個人の信教の自由も保障しており、その趣旨に照らしてもご遺族が信仰する宗教により追悼がなされるべきであります。よって、私たちは、首相・閣僚が憲法の精神に反して公式参拝することに強い危惧の念を有しており、深い悲しみと憤りを禁じえません。」
仏教関係だけではなく、様々な宗教団体が現行憲法の信教の自由と政教分離の原則の徹底を安倍政権に強く求めています。
宗教関係者の多くは、政治家の靖国公式参拝を憲法の範囲内にする改憲を望んでいません。
国の宗教活動を大幅容認する自民党の改憲を許さないために力を尽くそうではありませんか。
この問題での皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
17日の毎日新聞は、高校生政治活動届け出制について以下のように報じました。
「高校生の校外での政治活動について、学校への事前届け出を認めた文部科学省の対応が「思想、信条に関する個人情報」の収集を禁じた個人情報保護条例に抵触する可能性が浮上している。専門家は『集会に出る生徒の名前を聞くだけで条例が禁じる個人情報の収集になる』と指摘している。福岡県教委は届け出が個人情報保護条例の趣旨に反するとして、届け出を不要と判断している。」
毎日新聞の記事の中で、新潟大学の鈴木正朝教授は「行き先を問わなくても政治活動に参加することを届け出るのだから明らかに条例が禁じる情報収集に該当する」「行き先を問わないのであれば、『安全を守る』という大義名分も成り立たないのではないか」と述べています。
内閣府情報公開・個人情報保護審議会の委員を務めた森田明弁護士は「政治活動の参加自体が政治的信条の一定の傾向を示すわけだから、届け出を求めること自体が問題ではないか。少なくとも(届け出の是非を)個人情報審査会などの第三者機関に諮るべきでだ」と述べています。
そこで、山口県個人情報保護条例を見てみます。
5条の2「実施機関は、思想、信教及び信条に関する個人情報並びに社会的差別の原因となる個人情報を収集してはならない。」とあります。
実施機関には教育委員会が該当し、当然、県立学校も実施機関に含まれます。
文部科学省は、この問題のQ&Aを作成し、放課後や休日に校外で行う政治活動を届け出制にすることを『必要かつ合理的な範囲内で適切に判断』と認めました。
山口県教育委員会は、高校生の政治活動の届け出制について、校長が適切に判断するとの方針を示しています。
本ブログで紹介したように、朝日新聞の調査で、県内私立学校を含む5校が届け出制を検討している事が明らかになっています。
公立学校では山口県個人情報保護条例を遵守する立場から届け出制を校長の判断であっても行うべきではありません。
私立学校においても、届け出制は憲法に抵触するとの指摘もあり、届け出制を行うべきではないと考えます。
その上で、山口県教委は、校長の判断で届け出制を認めてもいいとする方針を個人情報保護条例を遵守する立場から撤回するべきです。
文部科学省のQ&Aも、憲法や個人情報保護の観点から撤回すべきです。
高校生の政治活動届け出制は個人情報保護条例に抵触するとの指摘を皆さんはどうお考えですか。お教え下さい。
毎日新聞の「検証熊本地震」シリーズ5(15日付)は「安全うたい企業誘致」とのリードで興味ある記事でした。
「『過去120年間(M7以上)の地震は発生していない』『地震保険の保険料は全国で最低ランク』。こんなうたい文句を躍らせ、熊本県が企業誘致を目的に開設したインターネット上のサイト『企業立地ガイドKUMAMOTO』が、熊本地震で2度目の最大震度7を観測した4月16日の『本震』の数日後、ひっそり削除された。」
山口県の企業誘致を目的に開設したインターネットのサイト「山口県企業立地ガイド」はどうでしょう。
山口県のセールスポイントの一つに「優れた立地環境-リスク分散の適地(気候・地震・電力供給)」を挙げています。
優れた立地環境のバナーをクリックすると、「地震のリスクが少ない県(全国3位の少なさ)」が出てきます。
「地震など自然災害が少ないことも山口県の魅力のひとつです。下関地方気象台で震度観測記録が残る大正12年(1923年)以降の地震回数は693回であり、これは、佐賀県(440回)、富山県(469回)に嗣全国3位の少なさとなっています。震度6弱以上のゆれが発生しておらず、震度5以上もわずか6回となっております。(平成25年(2013年12月31日現在)地震調査研究推進本部『全国地震予測地図(基準日:平成25年(2013年)1月1日)』によると、今後30年以内に山口市で震度6弱以上の揺れが起きる確率は3.8%と、全国でも低くなっています。また、地震保険基準料の算定を行う『損害保険料算出機構』の保険料ランク付等地別で、山口県はもっとも低い1等地に区分されています。」
山口県の企業誘致のサイトで今後ともこのような地震に対する安全性をうたい続けていいのかを私は問いたいと思います。
毎日新聞の記事を更に引用します。
「熊本地震で4月16日の『本震』の震源となった布田川断層帯(布田川区間)は、今後30年以内の発生確率は『ほぼ0~0.9%』とされていいた。ごく低い確率にしか思えないこの数字が意味する発生確率は『やや高い』だ。地震本部は発生確率が3%以上を『高い』、0.1%以上3%未満を『やや高い』と位置づけている。阪神大震災直後の六甲・淡路島断層帯の一部の確立を、発生後に計算したところ、0.02~8%で『高い』だった。」
この記事から山口市の地震本部の発生確率3.8%を検証すると「高い」に位置します。
発生確率0.9%の布田川断層帯でM7以上の地震が発生したことから、国の地震調査研究推進本部の発生確率の数値そのものの見直しが必要だと思います。再検討された数字が明らかになるまで、熊本地震を受け、山口県は、地震調査研究推進本部の数値をもとに安全をうたい企業誘致を進めようとする表現は削除すべきではないかと思います。
その上で、熊本地震の発生を受けて地震調査研究推進本部の山口市の発生確率は「高い」に分類されることを山口県の企業立地ガイドに書き加えるべきだと思います。
いずれにしても、熊本地震を受け、山口県の企業立地ガイドの中で、数点の根拠を持って「地震のリスクが少ない県」とうたっている点については、それぞれのデータの根拠が妥当なのかどうか再検討すべきだと思います。
山口県は企業立地ガイドに「地震のリスクが少ない県」と打ち出しています。
皆さんは、山口県の企業立地ガイドについてどのようにお考えですか。お教え下さい。
土橋章宏さん初の書き下ろし文庫時代小説シリーズ「遊郭医光蘭(くるわいこうらん)闇捌き(やみさき)」を読み始めました。
吉原で開業する医師・光蘭。腕の遠島の刺青があります。
政府から蘭方使用禁止の御触れが出ている最中、手術の失敗が問われ、光蘭は遠島となります。
華岡青洲没後、麻酔薬を使った手術が出来るのは、光蘭を置いて他にいません。
仲間には、石田散薬を売る「土方」がいます。
光蘭の出生の秘密が物語を広く深くしていきます。
シリーズ第1弾を読みながら、闇のような廓での遊女の医師として働く光蘭の姿に「光」を観る想いがします。
現在、シリーズ第2弾まで出版されています。本シリーズをじっくり読んでいきたいと思っています。
書き下ろし文庫時代小説シリーズでは、これまで高田郁さんの「みをつくし料理帖」シリーズなどを読んできました。
読み進めていくうちに主人公の人生と自分の人生を重ねながら、共に泣き笑いする楽しみが「書き下ろし文庫時代小説シリーズ」のいいところではないでしょうか。
久々に読む書き下ろし文庫時代小説シリーズ「遊郭医光蘭闇捌き」。
主人公の光蘭と共に幕末を旅したいと思います。
あなたの好きな書き下ろし文庫時代小説シリーズをお教え下さい。