議員日誌

「改正憲法 20年施行」発言

 安倍首相は憲法記念日の3日付読売新聞のインタビューと、同日の改憲派集会へのビデオメッセージを通じ、憲法を改正して2020年の施行を目指すと表明しました。

 このことについて、12日付の毎日新聞は、特集記事を掲載しました。

 この中で、鈴木秀美・慶応大学教授(憲法・メディア法)は「重要な問題であるにもかかわらず、首相が一方的に意思を表明しているだけだ。批判的な質問を受けずに済む方法を選んでおり、メディアを選別した非民主的な手法だ。自民党総裁として党本部などで記者会見し、質疑応答の中で真意を明らかにすべきで、首相の発言とともに各メディアの分析や批判も報じられるのがあるべき姿だ」「読売新聞も首相のメディア戦略に呼応し、利用されている。報道機関として期待される権力監視の役割を果たすどころか、政権に協力し一体化していると言われても仕方がない」と指摘しています。

 今朝の読売新聞では東京本社編集局の溝口烈氏が「首相は単独インタビューではなく、記者会見の場で語るべきだという意見も一部にあるようだが、新聞記者としては違和感を抱く。取材は単独で行うことが原則である。問題意識を持って独材を追いかける熱意が、さまざまな事実を掘り起こし、報道の質と信頼を高めていく。」と述べています。

 しかし、読売新聞の溝口氏の反論は、鈴木教授の「批判的な質問を受けずに済む方法を選らんでおり、メディアを選別した非民主的な手法だ」「権力に協力し一体化していると言われても仕方がない」との指摘への十分な答えとは言えないと感じました。

 毎日新聞は昨日の社説で「首相は現行憲法を『占領期の押しつけ』と批判してきた。しかし、党内外の議論を後回しにして9条改正をせかす首相の姿勢こそ、押しつけではないか。首相は自らの発言が冷静な議論の基盤を壊していると認識すべきだ。」と書いています。

 憲法はこの国の背骨。拙速な議論はこの国を歪めてしまいます。

 安倍首相の改憲の議論の進め方を皆さんはどうお考えですか。

 

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