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死刑制度について考える

 「教誨師」を読んで堀川惠子さんの取材力に感服し、他の作品「死刑の基準」「永山則夫」などを読んでいます。

 「死刑の基準」の冒頭にある「『死刑』と『ヒロシマ』」に堀川さんの並々ならぬ決意を感じました。

 この辺りを「永山則夫」の文庫の解説で弁護士の木谷明さんが次のように書いています。

 「著者は、広島で生まれ育ち、大学卒業後、民放に勤め司法記者などを担当したが、その当時、司法は遠い損7財であったという。ところが、その後、いわゆる光市母子殺人事件(当時18歳の少年が、23歳の母親と11か月のいたいけな幼児を殺害した事件。以下『光市事件』)の裁判経過などが、著者の心を揺り動かすことになる。この事件について、最初、広島高裁は、第一審の無期懲役判決を支持して検察官の控訴を棄却した。ところが、検察の上告を受けた最高裁は、これを破棄して広島高裁に差し戻したのである。そして、差し戻された広島高裁は、被告人である(元)少年に死刑を言い渡したが、著者は、この死刑判決がいいわ渡された際、高裁前に集まった被害者の遺族を支援する者の間から『拍手と歓声があがった』ことに戦慄を覚える。広島では、原爆の投下により、その年だけで15万人もの人命が失われた。その甚大な犠牲の上に命の重みを知ったはずの宿命的な町(ヒロシマ)で、一人の(元)少年の生命を抹殺する権力の決定(判決)に対し、拍手と歓声があがるのは一体なぜか。これを機に、著者は、死刑問題に正面から向き合うため、重い腰を上げる。著者の中で、『何の理由も脈絡もなく、しかし確かに一瞬にして、(死刑)と(ヒロシマ)が繋がった』のだという。」

 堀川さんは、「死刑の基準」の中でこう書いています。

 「何かが狂ってきている。一体、何がこうさせるのだろうか。行く先の見えない社会の漠然とした不安や不満が、誰かを攻撃することでガス抜きをされているのかもしてないと思ったりもした。」

 木谷弁護士は、「永山則夫」の解説の最後にこう書いています。

 「いずれにしても、死刑問題に重大な一石を投じた本書の文庫化は、この問題に関する国民一般の関心を格段を高めるものと期待される。時あたかも、日弁連(日本弁護士連合会)が2016年10月に開かれた福井大会で死刑制度廃止の狼煙を上げた直後でもあり、タイミングとしては絶妙である。」

 日弁連は、2016年10月7日、第59回人権擁護大会において「死刑廃止を含む刑罰制度全体の改革を求める宣言」を採択した後、2017年12月19日、日本弁護士連合会中本和洋会長は「死刑執行に強く抗議し、改めて死刑執行を停止し、2020年までに死刑制度の廃止を目指すべきであることを求める会長声明」を発出しています。

 会長声明は、次のように指摘しています。

 「2016年12月末日現在、法律上死刑を廃止している国は104ヵ国、通常犯罪について死刑を廃止している国は7ヵ国、事実上死刑を廃止している国(10年以上死刑が執行されていない国含む。)は30か国であり、法律上及び事実上の死刑廃止国は合計141ヵ国に上り、政界の国々の3分の2以上を占めている。このように国際社会においては死刑廃止に向かう潮流が主流であり、死刑制度を残し、現実的に死刑を執行している国は、世界の中では少数に留まっている。国連の自由権規約委員会(1993年、1998年、2008年、2014年)、拷問禁止委員会(2007年、2013年)及び人権理事会(2008年、2012年)は、死刑の執行を繰り返している日本に対し、死刑執行を停止し、死刑廃止を前向きに検討するべきであるとの勧告を出し続けている。」

 私は、堀川惠子さんの著作から日本の死刑制度の今後について真剣に考えいきたいと思います。

 皆さんは日本の死刑制度についてどのようにお考えですか。

「イージス・アショア」に関する報道

 本日、毎日新聞は、政府が新たなに導入する陸上配備型の弾道ミサイル防衛システム「イージス・アショア」を巡り、萩市で賛成、反対両派が活発に活動している様子を報道しました。

 その上で、毎日新聞は「防衛省は月内にも候補地を正式発表する方針だ。」と報じました。

 賛成派の動きについて毎日新聞は、「『むつみ演習場に配備されれば、日本の防衛に寄与でき、建設業者も喜んでいただける』。4月19日、萩市の旅館。県建設業協会萩支部の会合であいさつに立った田中文夫県議(70)は、約50人を前に力を込めた。田中氏が支部長を務める自民萩支部など地元8支部は昨年11月、イージス・アショアの誘致推進を決議した。演習場がある旧むつみ村は萩市との合併前、過疎化対策として自衛隊員の常駐を求めてきた。そうした土壌に加え、1基当たりの設置費用1000奥苑とされる巨大プロジェクトに関連して土地造成、周辺道路整備など地元も絡める事業も期待でき、大きな経済効果が見込まれるかrだ。田中氏は今年1月、建設業者らを伴い同省中国四国防衛局(広島市)を訪れて8支部の考えを伝え、関連工事の地元発注など地域振興策を申し入れた。」と報じました。

 反対派の動きについて毎日新聞は、「『ここで市域される牛や、貴重な地下水源にも影響する』。田中氏と建設業者の集まりから約1週間後の4月28日、『イージス・アショア配備計画の撤回を求める住民の会」の森上雅昭大法(65)は、現地視察に訪れた阿武町の牧場から南側に見える演習場を指さした。会は、萩市や隣接する阿武町の住民らが1月に結成した。演習場周辺には牧場のほか、約3キロ北側に町立福賀小学校があり、イージス・アショアの高性能レーダーがは発する強い電磁波が人体や家畜へ及ぼす影響を懸念する。配備計画に伴い、地下水源付近で実施されるボーリング調査も心配の種だ。」と報じました。

 私は、朝鮮半島での「板門店宣言」という国際情勢の流れの中で、「イージス・アショア」は逆行するものだと思います。

 同日の毎日新聞の日本共産党の志位委員長が朝鮮半島情勢に関連して「日本政府は対話拒否・圧力一辺倒の立場をあらため、交渉による問題解決の流れを促進する外交戦略をもつべきだ。拉致問題の解決も、過去の清算を含む日朝間の諸懸案の包括的解決の中に位置づけ、他国頼みではない主体的努力のなかでこそ道が開けてくることを強調したい。」と述べています。

 イージス・アショアの建設は、拉致問題の解決にも日朝間の諸懸案の解決にも逆行するものになることは明らかです。

 憲法9条違反の平壌にも届く巡航ミサイルを萩市に建設させてはなりません。

 萩市の中山間地域の地域振興については、持続可能な方法で平和的な方法で行うべきだと思います。

 イージス・アショアの候補地を防衛省は今月中にも正式公表するとの報道を皆さんはどうお考えですか。

 

 

ブラック校則をなくそう!

 しんぶん赤旗日曜版(4月29日・5月6日合併号)に「ブラック校則をなくそう!プロジェクト」の取り組みが紹介されていました。

 不合理な校則を社会全体で見直そうと取り組む「ブラック校則をなくそう!プロジェクト」のNPO法人は、3月、校則に関する中高生時代の体験を訪ねたアンケート結果を公表しました。対象は全国の15歳~50歳代の男女計2000人。

 中学生で「下着の色が決められている」と答えた10代は15・82%(30代1・9%、50代0・94%)いました。

 「髪が細かく指定されている」と回答した10代は20・89%(30代15・6%、50代15%)でした。髪の色が生まれつき黒でない人のうち9%が中学時代、18%が高校時代に髪を黒く染めるように求められたと答えました。

 しんぶん赤旗は次のように書いています。

 「調査では、近年になって服装や髪形が細かく規制されている傾向がわかりました。背景に『教員の多忙化による一括管理化』などが考えられると分析しています。また『スカートの長さや下着の色をチェックする行為自体が、セクハラにあたるという認識の普及が必要』と指摘します。プロジェクト発起ン人の渡辺由美子キッズドア理事長は、生徒が起案しても取り合ってもらえないなど不満があると指摘。『生徒の声に真剣に向き合う必要がある』と話します。

 吉良よし子参議院議員は3月29日参議院文教科学委員会で「社会通念に照らして合理的でない校則は見直すべきだ」と正ました。林文科大臣は「校則は絶えず積極的に見直すべきだ」「児童生徒が何らかの形で参加したうえで決定するのが望ましい」と答えました。

 吉良議員は、この10年で理不尽な指導が増えているとし、背景に、「違反行為」には厳罰で処する生徒指導を求める文科省の通知(2006年)があると指摘。通知の撤回を求めています。

 私はアンネ・フランクの「アンネの日記」を再読しています。 

 1942年6月20日(土曜日)の日記に、このような行があります。

 「1940年5月から、いよいよ急な坂をころげおちるように、事態は悪いほうへ向かいました。まず戦争、それから降伏、つづいてドイツ軍の進駐。わたしたちユダヤ人にとって、いよいよほんとうの苦難の時代が始まったのは、このときからです。ユダヤ人弾圧のための法令が、つぎからつぎへと出され、わたしたちの自由はどんどん制限されてゆきます。ユダヤ仁は黄色い星印をつけなくてはならない。」

 「ユダヤ人はユダヤ人学校にかよわなくてはいけない。そのほか、似たような禁令が山ほどあって、すべてが、これはだめ、あれもいけないと禁じられるありさま。かといって、毎日生きてゆくのをやめるわけにはゆきません。ジャックはよく言ったものです。『これをすることは禁じられてるんじゃないか、そう思うと、なにをするのも臆病になっちゃうわ』って。」

 子どもたちに生きる力をつけるのが教育の場です。子どもたちを臆病にしている実態があるのから改善しなければなりません。

 国民の自由が奪われる一環として校則の厳罰化が進んでいるのなら、社会全体で考え改善をしていかなければいけません。

 私の長女は13歳。もうすぐ14歳です。アンネが日記を書いていた時代と同世代です。

 娘らにアンネと同じ苦しみをさせてはならないと思います。

 私は、「アンネの日記」の引用した行を読んでいて、「ブラック校則をなくそう!プロジェクト」の記事を想起しました。

 皆さんの感想をお聞かせ下さい。

 

韓国・プチョン市の中学生との交流会

 昨日は、久しぶりにブログをお休みしました。

 長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会(以下刻む会)が韓国・プチョン市の中学生と宇部市の中学生との交流会を開催しました。

プチョン中学生交流会

韓国プチョン市と宇部市の子どもたちが交流

 この交流会に、刻む会の役員として5月4日の夜から5月6日の午前中まで参加していました。

 韓国・プチョン市から中学生が、人間いきいき研究会が受け皿となり、山口県内3か所でホームステイをしています。

 宇部市には8名のプチョンの中学生が刻む会が受け皿となってホームステイしました。

 宇部市では、プチョンの中学生8名と宇部市内の中学生20名が浄土真宗本願寺派・西法寺の門徒会館にホームステイしました。 

 4日にプチョン市を出発した中学生は、福岡空港を経由して、夜9時に、宿泊地の西法寺に到着しました。

 5日は、9時に、緑橋教会で、プチョン市と宇部市の子どもたちが合流しました。

 中学生たちはグループに分かれて宇部新川まつりを散策しました。

 午後から、長生炭鉱水没事故犠牲者追悼ひろばにに移動し、1942年2月3日に発生した炭鉱水没事故について学びました。

 炭鉱事故の犠牲者は183人。その内、136人が韓国朝鮮人の方々でした。

 子どもたちは、ピーヤの見える床波の海岸で行き、犠牲者を追悼しました。

プチョン中学生床波海岸

 長生炭鉱水没事故の犠牲者を床波海岸で追悼

 夕方は、子どもたちがグループごとに自ら料理をしました。

 韓国料理のキムチチャーハンとチジミ。日本料理のとんかつ、豚の生姜焼き、豚汁。

プチョン中学生料理

 韓国と日本の中学生が料理に挑戦しました

 中学生の料理にスタッフである私たちは舌鼓を打ちました。

 6日の朝は、西法寺の斎藤住職から仏教の法話を子どもたちが聞きました。

プチョン中学生仏教

西法寺の斎藤住職が中学生に法話を行いました

 韓国と日本の子どもたちは、両国の平和友好を願いながら二日間の交流を深めました。

 私も両国の子どもたちと一緒に活動して多くの事を学びました。

 私自身、素晴らしい体験をすることが出来ました。参加した両国の子どもたちに感謝します。

 皆さんどのようなゴールデンウィークをお過ごしになられましたか。

5・3市民憲法学習会

 昨日、安倍9条改憲No!全国市民アクションうべ主催の5・3市民憲法集会が、宇部市総合福祉会館で行われました。

 約70名の市民が集い、山本直弁護士から「守ろう!平和憲法」と題する講演を聞きました。

市民憲法学習会

宇部で開かれた憲法学習会で講演する山本弁護士

 山本弁護士は、憲法13条「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」が憲法も目標だと指摘しました。

 その上で、憲法の存在意義は3つあると話ました。

 ①「人は、人である以上、当然に、個人として尊重され、平等に扱われ、幸せに起きることができる(幸福を追求する権利をはじめとした基本的人権を享受できる)ということを確認

 ②基本的人権が脅かされないよう、国家権力の発動を制限

 ③究極の人権侵害たる戦争を、徹底的に放棄

 山本弁護士は、自民党の9条「加憲」について、「現行憲法の9条は、軍事の制限規範であるが、集団的自衛権を行使する自衛隊を明記すれば、9条は軍事の根拠規範になる」と述べました。

 その上で、「9条が軍事の制限規範から根拠規範になるということは、憲法体系全体へ影響を及ぼす」と述べ、次の点に及ぶと話ました。

 ①宣戦布告に関する条文の創設

 ②戦争中の指揮系統に関する条文の創設

 ③戦争の終了に関する条文の創設

 ④軍法会議(特別裁判所)の創設

 ⑤国民の基本的人権を奪う緊急事態条項

 山本弁護士は、自民党改正草案の99条の問題を次のように指摘しました。

 「内閣が、国会から立法権を奪い、法律と同じ効力のある緊急政令により、国民の権利を制限しようとする自民党改正草案の99条は、第二次世界大戦時の日本やナチスと同様のことを行うことが出来る条文であり、憲法の『自爆装置』というしかない。」

 山本弁護士は最後に、憲法12条「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」を引用し、「国家の暴走を制限し、国民の権利を守る、平和憲法を不断の努力で守っていこう」と訴えました。

 憲法の原則を学び直すことが出来て、私自身大変勉強になりました。

 

 

アンネ・フランクとオードリー

 山本おさむさんの「赤狩り」に感銘して、関連の書籍を読んでいます。

 吉村英夫著「ハリウッド「赤狩り」との闘い『ローマの休日』とチャップリン」を読んでいます。

 この中に「ヘプバーン、そしてトランボの栄光」という章があり、その中の一項が「アンネ・フランクとオードリー」です。

 アンネ一家はアムステルダムの運河脇ビル屋根裏に緊急避難して生活していました。

 同じ時期、アムステルダムから東へ列車で1時間余のアルンヘムに住む同年齢の少女がオードリーでした。

 アンネもオードリーも生まれたのは1929年。

 オードリー・へプバーンが5月4日生まれ、アンネ・フランクは6月12日は生まれ。

 オードリーは、戦争が激しくなり、地下室で母と隠れ住む生活をしていました。

 母と共にレジスタンスの手助けを行っていました。

 この項にこんなエピソードが書かれています。

 「オードリーがスターになったなってから、『アンネの日記』を映画化する時に、オードリーにアンネ役のオファーがあった。オランダに縁が深く、アンネを演じてほしいということで、映画会社も、生き残ったアンネの父オットー・フランクも、ヘプバーンのところに足を運んだ。だがアンネ役を断る。私はアンネだけは演じることができません。私自身がアンネでもあるからですというのが理由だった。アンネが生き残れば、戦後天才的文筆家として世界でアイドルになっていたかもしれない。逆にオードリーが抵抗運動のなかで摘発され捕らえられて銃殺されていたら、世界の大スター、ヘプバーンはうまれなかった。二人の明暗は、紙一重である。あなたが私、私があなた。アンネの無念さを思うとオードリーはアンネ役を演じることができなかった。アンネに関心がなかったわけでも、世界史の悲劇をうけとめる感性を持ていなかったのでもない。むしろ、ありすぎたのである。」

 今日は、憲法記念日です。

 先の戦争は、日本と世界に多大な被害をもたらしました。

 オランダで天才的文筆家の命を奪い、戦後の世界的大スターの命を奪っていたかもしれない「戦争」を二度と起こさないと誓う日にしたいと思います。

 安倍政権は、憲法9条を骨抜きにして日本を「戦争する国」しようとしています。

 朝日新聞の世論調査では、この安倍9条改憲に反対が58%でした。

 私が事務局長を務める「安倍9条改憲No!全国市民アクションうべ」では、今日、午後3時~

 宇部市総合福祉会館2階ボランティア交流ホール(大)において、「守ろう!平和憲法」の演題で山本直弁護士を講師に市民憲法学習会を行います。

 連休真っただ中ですが、多数の皆さんのご参加をお待ちしています。

 皆さんの憲法に対する思いをお教え下さい。