昨日、防衛省中国四国防衛局による第二回目の宇宙監視レーダーの説明会が、山陽小野田市埴生公民館で行われました。
地元住民の方々や私たち周辺の地域住民及びマスコミの方々で会場は満席でした。
最初に、中国四国防衛局調達部調達計画課の職員が、山陽受信所跡地における施設整備工事の概要について説明しました。
担当職員は、「閣議決定された国家安全保障戦略、防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画において、宇宙空間の安定的利用を確保するための宇宙状況監視に係る取組みを推進することとされた。宇宙状況監視に係るシステムに必要な施設(レーダー局舎等)を整備する。」と計画概要を説明しました。
施設概要は、レーダー局舎6基、電源局舎等です。
担当者は、レーダー地区敷地造成工事として、来年度中を工期として、1億1660万4千円の契約額で、新光産業株式会社が、造成工事などを行うと説明しました。
担当者は、今後のスケジュールとして、2021年度までにレーダー局舎工事を行い、2022年度までに電源局舎を、2023年までにレーダー設置を行いたいと説明しました。
住民の方からは、「山陽小野田市に建設されようとしている宇宙監視レーダーの情報が報道されている自衛隊宇宙部隊に伝えられ、米軍とも情報が共有されるのではないか」「電磁波の影響について具体的に明らかにしてほしい」「萩市に建設されようとしているイージス・アショアとの関連は」などの疑問が出されました。
私は、「防衛省の2018年の『防衛省のSSAに関する取組について』との資料に、SSA関連施設として、山陽小野田市に設置予定のDSレーダーがあり、東京都府中市の運用システムが挙げられている。また、自衛隊の運用システムと米軍の『米戦略軍』とが情報共有すると書かれてある。」と指摘しました。
中国四国防衛局の本田調達部長は「米軍との情報共有」の可能性を否定しませんでした。
私は、「住民の中に電磁波等の影響に対する不安が大きいことが分かった。設置するレーダーがどのように影響を及ぼすのかについて住民に再度説明すべき」と指摘しました。
本田調達部長は「レーダーの影響について新たな説明が必要かどうか検討したい」と答えました。
私は、「山陽小野田市に設置されようとしているレーダーの周波数帯は、X帯とのことだ。京都府の米軍のX帯のレーダー基地から出るレーダーを停波が遅れたことなどで、ドクターヘリの運航に支障が出たケースがあった。同様のケースにどう対処するのか」と指摘しました。
本田調達部長は「レーダーを運用するまでに、関係機関と協議し、連絡体制を構築したい」と答えました。
山陽小野田市に設置されようとしているレーダーが、ドクターヘリの運航に影響を与える可能性があることを防衛省が認める答弁だったと受け止めました。
中島県議からは、「レーダーはアメリカから受注するのか」との質問が出されました。
本田調達部長は、「現在、日本のメーカーとレーダー設置の準備を進めている。日本のメーカーで、本レーダーは作成できると考えている」と答えました。
地域住民の方々の様々な不安が払拭されていないまま、工事が粛々と進められようとしています。
防衛省は、設置されようとしているレーダーの影響についての詳細な説明を急ぐべきです。住民の理解を得ないまま、レーダーを設置すべきではないと感じました。
宇宙監視レーダーを山陽小野市に設置するための敷地造成工事が来月から始まろうとしています。
この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
文部科学省は、8月7日に、国公私立の幼稚園や小中高校などの敷地内にあるブロック塀の安全に関する調査結果を発表しました。
4月1日時点で点検や撤去・改修といった安全対策が終わっていないか、安全性が確認できない学校は全国5万1082校の18%にあたる9434校に上りました。
内訳は、外観上は法令基準に適合しているものの、内部の鉄筋など詳しい安全点検が終わっていないのが3547校。
撤去・改修といった対策を来年4月以降に先送りしているのが1893校。今年4月時点では安全対策に取り組んでいる途中で、来年3月末までに完了予定は3915校でした。残りの79校は、外観の点検も完了していないのが43校、文科省に報告がないのが36校でした。
私は、文科省の調査に山口県教育委員会がどのような回答をしていたのか資料請求し、昨日、私の元に結果が届きましたので報告します。
山口県では、ブロック内部の点検が未完了の学校が30校
来年4月以降に対策を講じるとしている学校が19校。来年3月までに完了予定が4校です。
合計すると、53校となります。ブロック塀を保有していない学校が1校あり、調査対象の学校が54校ですので、県立学校の内、今年4月時点で問題がない学校は1校のみであり、今年度から対策や調査に着手する実態であることが明らかになりました。
この調査は、昨年6月、大阪北部地震で小学校の塀が倒壊し、女児が死亡した事故を受けて行われたものです。
県立学校で、大阪と同様の事故を起こしてはなりません。
山口県立学校の実態は、全国的な状況からも大きく立ち遅れています。
ブロックの内部調査を急ぎ、改修等が必要なものは前倒しをして対策を急ぐべきです。
県立学校のブロック塀の対策が遅れている実態が明らかになりました。
皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
本日、日本共産党中央委員会で、「イージス・アショア対策会議」が行われました。
秋田県と山口県の関係者が参加して意見交換などが行われました。
私が、イージス・アショアと山口県政というテーマで報告した内容を紹介します。
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この春の県議選挙で、4年ぶりに議席を回復した山口県議の藤本です。イージス・アショアと山口県政というテーマで報告したいと思います。
5月28日、原田防衛副大臣が、山口県庁を訪れて、「イージス・アショアの配備について ―各種調査の結果と防衛省の検討結果-」という資料を基に陸上自衛隊むつみ演習場がイージス・アショアを配備する適地だと報告しました。
この説明に対して、村岡知事は、「不明な点や説明を求めたい事項等があれば、改めて確認をしたい」「地域住民に丁寧に分かりやすく説明してほしい」と述べています。萩市長は、「地域住民の不安や懸念が解消され、理解が進んだと言える状況にない」と述べました。阿武町長は、「現時点で、阿武町民の有権者の半数以上が、明確に配備反対の意思表示をしている」と述べました。
6月14日、村岡知事と萩市長と花田町長は、「イージス・アショアの配備に係る適地調査等の結果について」と題する照会を岩屋防衛大臣に行っています。具体的には、電波環境調査について、「イージス・アショアのレーダーは開発中とされているが、230㍍より離れた場所では、人体への影響がなく、安全という結果の根拠」を求めるなどしています。
地質・測量検査については、「地下水への影響に関して、建物の基礎を支える地盤の深度と地下水の具体的な位置関係」を求めています。その他、耐震措置について、騒音と迎撃ミサイル発射時の噴煙について照会し、安全・安心のための具体的措置を照会しています。
安全・安心では、ブースターを演習場内に落下させるための具体的措置とは何かなど照会しています。
6月19日、私は、県議会で一般質問を行いました。
「萩市が適地の検証作業が終わるまでは次の段階に入らないでということで既に要求されておりますし、県としてもその旨を国に伝え適切な対応を求めているところだ」
「必要があれば、有識者や知見を持っている方のご意見も聴きながら対応はしていきたい」と答えました。
秋田県で、防衛省の資料の仰角や標高の間違いが明らかになり、山口県内では、増山博行山大名誉教授が、西台の標高の違いを指摘しておられました。また、穀田議員などの指摘もあり、防衛省は秋田とともに山口県の資料についても西台の標高の間違いを認めました。
7月3日、岩屋大臣が来県し、データのミスを謝罪しました。阿武町長がイージス・アショアがまちづくりの支障になると指摘したことに対して、最後に岩屋大臣が、「自衛隊200数十人、家族も含めて数百人」「まちに溶け込んで、まちづくりに少しでも貢献できるように自衛隊も取り組んでまいりたい」と発言し、阿武町町民の反発を増幅させました。
7月11日の定例記者会見で、村岡知事は、「自衛隊の方々が地域の中で盛り上げていくこと自体は非常にありがたいこと」などと述べ、イージス・アショアに反対する住民の意向を逆なでする言動だと批判が広がっています。
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秋田県では、参議院選挙でイージス・アショア反対の寺田議員を誕生させ、イージス・アショア配備は「撤回」できるという確信が広がっているようです。
秋田県の運動に大いに励まされた会議でした。
改めて、イージス・アショアに対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
昨日の山口新聞は、夜間中学の問題を次のように報じました。
「不登校などで学校に通えなかった人が再び学びの場を確保できるようにするため、文部科学省が来年度予算の概算要求に、夜間中学に関連する経費として本年度の3倍近い1億3千万円程度を盛り込む方針を固めたことが24日分かった。夜間中学については、在留外国人が増える中で、義務教育を終えず来日した人の学習の場としても需要が高まっている。文科省は全都道府県と政令市で設置を目指しており、新設を検討する自治体を手厚く支援する。夜間中学は戦後、生活困窮のため昼間に働く少年や少女らのために誕生し、多い時は全国に80校以上あった。近年になって再評価され、いじめを受け、ほとんど授業を受けず中学校を卒業した『形式卒業者』に門戸を開いた。2016年12月、設置を促す教育機会確保法も成立した。今年4月、千葉県松戸市と埼玉県川口市に新たに夜間中学が開校。『各都道府県に少なくとも1校設置』を促進すると閣議決定されているが、現在のところ、9都府県の33校にとどまる。文科省によると、茨城県常総市や徳島県、高知県などが具体的な時期を挙げて新設を表明しているが、多くの自治体では検討が進んでいない。」
文科省の資料では、夜間中学校が設置されているのは、8都府県25市区31校です。今年度開校した二校を入れると、9都府県27市区33校となります。
今後は、高知県、徳島県、茨城県、北海道、静岡県で、設置に向けた具体的な動きがあるようです。
そうなると、近い将来13都道府県に設置されることになります。
文科省の「夜間中学の設置推進・充実に向けて(案)」によると、「全国に義務教育未修了者が12万8千人以上いる」とあります。
文科省は、「全ての都道府県に少なくとも一つの夜間中学が設置されるよう、引き続き促進する」「都道府県・指定都市等を対象に夜間中学の意義や実態、設置のプロセス等について理解を深める効果的な説明会を開催する」などとしています。
文科省は、2018年8月「第三期教育振興計画等を踏まえた夜間中学等の設置・充実に向けた一層の推進について(依頼)」を各都道府県教育委員会」に送っています。
文書は、市町教委への周知徹底を求めています。
山口県内にも多くの義務教育未修了者の方がおられます。不登校などで学校に通えなかった方や在留外国人など夜間中学の開設を心待ちにしている方も多いと思います。
私は、県教委のこれまでの取組みを調査し、県内に一日でも早く夜間中学が設置されるよう必要な発言を行う決意です。
夜間中学に関する皆さんのご意見をお教え下さい。
昨日、山口市民会館で行われた山口県などが主催した「人権ふれあいフェスティバルIN山口」に参加しました。
オープニングステージは、県立山口高校書道部が「『望郷』~中原中也と故里山口~」と題してパフォーマンスを披露しました。
オープニングセレモニーでは、人権に関する児童生徒のポスターの表彰が行われました。
アトラクションでは、山口市立川西中学校有志合唱団が4曲を披露しました。
私が印象に残ったのは、竹内まりあの「いのちの歌」という曲でした。
「いつかは誰でも この星にさよならする時がくるけれど 命は繋がれていく 生まれてきたこと 育ててもらえたこと
出会ったこと 笑ったこと そのすべてにありがとう この命にありがとう」
中学生の歌声と歌詞の重さに思わず涙しました。
午後からは講演会が行われました。講師は、ダイビーノン代表の飯田亮瑠さんです。演題は「性別で見る多様性と人権」です。
飯田さんは、生物学的性別は女性として生まれましたが、性自認は男性であるというトランスジェンダーとしての生きづらさを次のように語りました。
「『本当の自分』が脱げない着ぐるみに閉じ込められているみたいだった。」
大学生の時に性の多様性について学んだ飯田さんは「社会・環境は変えられることを経験した」と語ります。
飯田さんは、オリンピック憲章の定める権利及び自由について「人権、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治的またはその他の意見、国あるいは社会のルーツ、財産、出自やその他の身分などの理由による、いかなる種類の差別も受けることなく、確実に享受されなければならない」と書かれてあると説明しました。
オリンピック憲章に性的指向による差別の禁止が明記されたのは2014年からです。来年オリンピックを開催する日本では、オリンピック憲章を活かす取り組みが更に求めらていると感じました。
性の多様性について過去は、治療や指導の対象だったと話す飯田さんは、現代の認識について「自分の性を生きることは人権である」との認識になった」と語ります。
飯田さんは私たちが偏見から抜け出すポイントとして三つ挙げました。
第一は、選択してそうしているわけではない。
第二は、わがままや反抗でしているわけではない。
第三は、家族や育ちの環境によるわけではない。
その上で、飯田さんは、「人権課題を知り、想像して、行動できる」ことが大切だと語ります。
飯田さんは、日本でLGBTのいずれかの属性に該当すると感じている人の割合を7.6%=13人に一人だと説明しました。(2015年4月電通総研によるLGBTの調査)
この数字は、日本人の苗字上位7位まで(佐藤、鈴木、高橋、田中、伊藤、渡辺、山本)の合計とほぼ一致するそうです。
「LBGTの方々がマイノリティーとは言えない」と話した上で飯田さんは、「人それぞれに性があり、自分も多様性の中の一人である」と考えるべきではないかと語りました。
展示ホールに、県内全ての市町の本人通知登録申請書が置かれていました。
宇部市など多くの自治体では性別欄を無くしていました。
飯田さんは、戸籍上の名前も変えておられます。しかし、昔の名前を書いていた当時「手がふるえた」と当時を振り返ります。
「自分の性を生きることは人権である」と感じられる地域にしていくために、「知り、想像し、行動」していきたいと感じました。
フェスティバルの最後は、ラッキー兄妹マウンテンマウスのコンサートが行われました。
「おかえり」という曲に感動しました。
この曲は更生保護を支援する歌です。
「一人の周りには、たくさんの人の助けと支えがあって、みんなの想いが一つになって 初めて新しい未来へと踏み出せるのです さあ手をつなごう」
素晴らしい歌詞でした。
私は、西宇部校区の人権教育推進委員協議会の会長として、人権が大切にされる地域づくりを進めるために、昨日学んだことを少しづつ活かしていきたいと思いました。
行事を開催された皆さんに感謝いたします。
この夏、真宗大谷派圓光寺住職である大東仁さんの著作「元来宗教家ハ戦争ニ反対スベキモノデアル 反戦僧侶・植木撤誠の不退不転」を読みました。
大東さんは、「はじめに」の中で、本書の意義を次のように書いています。
「明治時代の日清・日露戦争。大正時代の第一次世界大戦。昭和時代の『満州事変』、日中戦争、アジア・太平洋戦争。真宗大谷派は仏教組織であるにもかかわらず、すべての戦争を肯定し、協力していました。昭和の戦争時代だけでも、大谷瑩潤・宮谷法含・武内了温などの本山職員。金子大栄・曽我量深・河崎顕了などの仏教学者。布教使としては暁烏敏など、戦争協力で名を馳せた僧侶はたくさんいます。彼らの『活躍』は教団にもたくさんの利益をもたらしました。ところが一方では、教団や国家を裏切り、仏教・浄土真宗の教えに従って戦争反対を訴え続けた真宗大谷派僧侶がいます。つまり、仏様の味方になり、僧侶の敵になったということです。それは和歌山の高木顕明(日露戦争)、岐阜県の竹中彰元、そして三重県の植木徹誠(本名・植木徹之助)の三人です。たった三人ですが真宗という『真実』を守り続けていたのです。この三人に共通していた価値観は『平和と平等』です。彼らの姿勢には、反戦と反差別が存在します。仏教に『平和と平等』が存在するのは当たり前のことです。しかし現実の仏教界には存在しませんでした。『仏教は机上の空論』、こんな批判も成り立ちます。しかし空論ではありません。現実世界に表すことができることを証明した僧侶がいたのです。」
大東さんは、高木顕明と竹中彰元に関する評伝を書き上げ、そして、この程、「植木徹誠」に関する評伝を上梓したのです。
昭和の爆笑王の一人である植木等さんの父親が植木徹誠です。
植木等さんは「夢を食い続けた男 おやじ徹誠一代記」を書いています。
この本は私の書棚にもあり、この本のことは本ブログでも紹介したことがあると思います。
さて、撤誠は、1938年に逮捕されます。徹誠の「犯罪」は水平社の活動をしたこと、全国農民組合支部を結成したこと、社会大衆党支部を結成したことです。
撤誠の言動を特高警察が、聞き取り「特高外事月報」として残されています。
徹誠が、真宗僧侶として発言した部分を大東さんが本書に書いている部分を紹介します。
「人間ハ世界中皆同ジ関係ニアルノヤデ、戦争ヲシテ殺シ合ヒスルト云フ様ナコトハ馬鹿ナコトデ、本当ニ人ガ人ヲ殺スト云フ様ナ事ハムゴタラシイ事ヤ。」
「戦争トイウモノハ、人生ノ最悪ナコトダカラ、宗教的ニ考ヘテモ避ケネバナラヌ。」
「宗教家ガ戦争ヲ弁護スルノハ矛盾シテヰル。宗教家ガ戦争ヲ弁護スルトハ恐入ッタ。元来宗教家ハ戦争ニ反対スベキモノデアル。」
素晴らしい言葉だと思います。
大東さんは、戦後の徹誠について次のように書いています。
「1962年、徹誠は日本共産党に入党します。そして1963年から1968年に目黒民主商工会の会長を勤めました。」
徹誠は、私にとって二つの大先輩でした。
宗教上の大先輩であると同時に、党員としての大先輩でした。
安倍政権の元で戦争する国づくりが強硬に進められています。
このような時代だからこそ、「平和と平等」を貫いた植木徹誠から学ぶものは大きいと思います。
大東さんの他の著作「戦争は罪悪である-反戦僧侶・竹中彰元の叛骨」「大逆の僧 高木顕明の真実-真宗僧侶と大逆事件」も読み進めていきたいと思います。
これからも、平和な世が続くように仏教を少しづつ学んでいきたいと思います。