議員日誌

地方自治の根本が問われる選挙

 山口県は、平成18年3月に、行政改革推進プランを策定し一般行政部門で、平成22年3月末までに、400人の職員を削減するという計画をすすめています。
 そこで強力に進められたのが、宇部市にある県産業技術センターの独立行政法人化です。産業技術センター分会の39人が組合員のアンケートで、35人が独立行政法人化に反対だった。産業技術センターを利用する企業に対するアンケートでも、現状の組織を望む声が独立行政法人化を臨む声を上回っていた。私は、昨年12月議会で、あくまでも独立行政法人化を急ぐならば、「行政の減量・効率化だけの独立行政法人化の県民の批判は否めない、21年度末までに400人の職員を削減するというも目標達成の人柱として、41人の産業技術センターの職員が犠牲になるのかと迫りました。
 独立行政法人化すれば外部資金を増やすことを求められます。それにかかわる大企業との対応に追われ、中小企業への支援が疎かになる。また、独立行政法人化によって利用料金の値上げなど中小業へのデメリットが懸念されます。県は、来年の4月から産業技術センターを独立行政法人にすることを決めましたが、私は、中小企業支援よりも、職員定数削減を優先した結果だと思います。
 このままの行革が進められれば、住民のくらしが削られ、自治体の公的責任が後退します。私は、今度の県知事選挙は、地方自治を後退させないための選挙だと思います。

社会保障費の年2200億円削減撤廃

 小泉内閣は2002年度の予算で社会保障費の自然増を3000億円減らし、03年度から06年度まで毎年2200億円づつ削減しました。06年の「骨太方針」でも、07年度から11年度まで毎年2200億円を減らしつづけることを明記しています。

 この動きに対し、日本医師会は、7月15日付けの「朝日」「日経」に、「日本医師会は、国民のみなさんとともに社会保障費の年2200億円の削減に反対します」という大見出しの全面意見広告を出しました。「社会保障、そして国民医療を守るために、日本医師会は、国民のみなさんとともに戦います」との広告文には決意が漲っています。

 7月24日には、日本医師会など医療関係団体で構成する国民医療推進協議会が、東京都内で「地域医療崩壊阻止のための総決起大会」を開きました。大会の冒頭竹嶋日本医師会副会長は、「国民が社会保障に対して不安を持っているいまこそ、政府の間違った方針の反省を促し、社会保障費の機械的抑制を撤回する明確な方針転換を国民とともに要望していくことが必要だと判断した」と大会開催の趣旨を説明しました。

 山口県ではどうでしょう。県医師会など医療関係16団体でつくる「県民の健康と医療を考える会」が7月22日、地域医療崩壊阻止のための国民運動決議を知事に提出しました。

 短いので、全文を紹介します。「長年にわたる社会保障費の伸びの抑制が、救急医療、後期高齢者医療や医師不足等の問題にみられるような医療崩壊を顕在化させたことは明らかである。国民が安全で安心な医療を受けられるための確固たる地域医療提供体制の再構築には、適正な社会保障費の確保が必要不可欠である。よって、山口県民の健康と医療を考える本会会員10万5000人の総意として、次のとおり決議する。1、社会保障費の年2200億円削減撤廃」

 医師会の先生方をはじめ、医療関係団体が政府などに、このような要望をすることに、私は地殻変動を感じます。自然災害として地殻変動は歓迎しませんが、社会運動としての地殻変動は大歓迎です。

 県知事は、10万5000人の医療関係者から2200億円の社会保障費削減撤廃を託されました。この要望に答えることができるのはどの候補者か、今度の知事選挙ではよく見極めることが大切です。

 今こそ、国いいなりの県政を転換し、「社会保障費を削るな」と国にはっきり物が言える知事を誕生させる時です。

うべソーラー・マイレージクラブに入りました。

 私の近所に、うべソーラー・マイレージクラブの事務局をされている方がおられ、その方からクラブへの加入を勧められました。我が家は、三男が生まれた直後に家を新築しましたが、その時、太陽光発電施設を屋根に設置しました。当時は、太陽光発電施設は、少なかったのですが、今ではかなり普及しています。応募資格に、省エネ施設の導入や省エネルギー対策を実施している者とあり、それでも近所ではあまり器具の設置が見当たらず、私に白羽の矢が立ったのでしょう。これから毎月、エネルギー使用量を記録し、クラブに報告しなければなりません。

 そもそもソーラー・マイレージクラブ事業とは、太陽発電や省エネ施設・機器の普及をはかり、家庭部門のCO2排出量を削減する事業で、環境省から地域協議会に委託された事業です。環境省は、全国5つの地域協議会を選び委託しましたが、その一つが、宇部市地球温暖化対策ネットワークのようです。

 会員になると、省エネ講演会や現地見学会や会員会議などの案内が来るようです。私も乗りかかった船、今年1年エンジョイして会員の特権を活用したいと思います。

 しかし、地球温暖化は一刻の猶予も許されません。やはり、産業部門のCO2の排出抑制をいかに進めるかが重大です。その点に、洞爺湖サミットは十分な答えを出せませんでした。私は、国、県が事業者に排出抑制を強く求めるよう今後とも発言を続けたいと思います。

 産業部門のCo2の排出抑制に実効が上がらなかったら、地球に未来はありません。まさに地球的規模での視点が今、強く求められます。

 とりあえず、私は今年度クラブの会員として家庭部門のCO2排出抑制のために、微力を尽くす決意です。

子どもたちと国民平和大行進に参加しました。

 2008年、50周年原水爆禁止国民平和大行進に子どもたちと参加しました。宇部市の厚東川縁から宇部市役所まで歩きました。長男は、先頭に立ち横断幕を持って行進しました。次男と三男は、沿道でカンパを訴えながら行進しました。参加者は、約40名。カンパは、約5千円集まりました。子どもたちが参加すると大人も元気になります。これからも可能な限り子どもたちと参加したいと思います。

 学生時代歌っていた歌に「青い空は」というのがあります。「青い空は青いままで、子どもらに伝えたい」。まったくその通りです。再び戦火でこの空を焦がしてはいけないという決意を新たにしました。

 ソ連が崩壊してアメリカは一国覇権主義を世界に轟かせました。しかし、アメリカの自由勝手は許さない。紛争は、戦争で解決するのではなく、話し合いで解決しようという流れが世界で広がっているのが、今日の世界情勢の特徴です。

 私の子どもたちが、再び戦争に参加するという歴史を辿るのではなく、核兵器廃絶という歴史の扉を開けることができるよう、今を生きる大人である私たちが、精一杯、平和の運動を大きくしていかなければならかいと思います。

 子どもたちも平和の大切さについて何かしら感じ取ってくれたことでしょう。

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厚東川縁から宇部の行進がスタート(右端が長男)

萩市の建設中の広域農道から市道へ落石事故

 本日、宮内萩市議と一緒に、県萩農林事務所を訪ねました。案件は、萩市須佐の広域農道から市道へ石が落下した事故に関してです。幸い人身事故は発生しなかったようですが、工事中の広域農道から下を走る市道に大きな石が落下したことは事実のようです。

 私たちの問い合わせに対して、萩農林事務所の担当者は、「現在、事故の原因究明を行っている、そのことが明らかになるまで、工事を一部中止している。」ということでした。

 私たちは、事故原因と今後の対応について、地域住民に十分な説明を行うよう強く求めました。

 下関市の広域農道でも事故が発生したことは記憶に新しいところです。萩市の広域農道での事故を聞いてまたかとの感は否めません。徹底した事故原因の解明が今回も急がれます。

 萩市の地元では、市道の上になぜ広域農道の建設が必要なのかとの疑問が、今回の事故を受けて強まっているようです。市道の拡幅で十分ではないかという意見が広がっているようです。

 広域農道の建設によって農業を振興していく視点の見直しが必要なのではないでしょうか。燃油高騰で苦しんでいるのは、漁家だけではありません。農家の暮らしをも直撃しています。農業予算で道路を作ることは見直し、その予算を農家の暮らしを直接支援するために使えという声は当然だと思います。

 私は、今回の事故の原因解明の動向を注視していきたいと思います。そして、県内で建設中の広域農道の状況についても調査してみたいと思いました。

ともだち刑

 雨宮処凛の「ともだち刑」を読んでいます。これは、彼女の「小説」です。彼女は、「ニート」などの問題をリアルに伝えるノンフィクション作家とし有名ですが、小説家としても十分な実力があることをこの作品で痛感しました。

 主人公のわたしは、バレーに燃える女子中学生です。憧れの「あなた」が同じバレー部に入部してきました。ある日、監督から、「あなた」とわたしがパスのコンビになるように促されます。この日からわたしの地獄がはじまります。わたしは、「あなた」をはじめ、バレー部のみんなからいじめを受けるのです。このいじめがはじまる瞬間やエスカレートする描写は絶品です。彼女の実体験なのだろうということは安易に想像できますが、同時に、いじめの戦慄さが際立ち、彼女の筆力の強さを感じます。

 文庫版の解説で斉藤孝さんが、絶賛しています。この作品を彼は、大学のテキストにしているそうです。彼は、この本を「ひとたび読んだなら、いじめを看過したり、隠蔽することなどできなくなる。そんな『良心の核』をつくってくれる。」と評しています。

 そして、斉藤さんは、雨宮さんの作品を「雨宮さんの社会変革宣言の書『生きさせろ!』もまた、固定化されようとする力関係の圧力に抵抗する怒りの書だ。部活内のいじめと、社会全体の中のいじめとしての格差社会。そこには、共通する構造がある。『ともだち刑』と『生きさせろ!』をぜひ併せて読んでほしい。そうすれば、わたしたちの現実がどこに向おうとしているのかを知り、何をなすべきなのかを考えたくなるはずだ。」と評しています。

 さて、次は、「生きさせろ!」を読むことにします。この夏、雨宮さんの本に多く触れて、来月の講演会の成功に繋げたいと思います。

 是非、皆さん9月20日、宇部市での雨宮処凛さんの講演会に足を運んでください。チケットが必要な方は、私にご一報下さい。(詳しくは、このブログのトピックスのコーナーを参照してください)。雨宮さんの本も販売します。サイン会も行う予定です。多分、山口県では初めての雨宮さんの講演会です。乞うご期待下さい。