中学校を卒業した長男が、友だち二人と鹿児島県に卒業旅行に今朝、出発しました。
小学5年生の三男と小学2年生の長女は、卒園した保育園のOBお泊りに今朝、出発しました。
実は、長女は、インフルエンザで調子を崩していたのですが、何とか元気になりました。
残る家族は、私たち夫婦と中一の次男のみとなりました。
とても静かな我が家です。
次男は、明日は、ソフトテニス部の練習試合だと張り切っています。
子どもたちも成長し、それぞれの時間を持つことが増えてきました。
嬉しいような寂しいような。子どもたちの自立を喜ぶのが親ですよね。
こどもたちは、それぞれの春休みに入りました。
先日のNHKラジオに、映画監督の大友啓史さんがゲスト出演されていました。
大友さんは、大河ドラマ「龍馬伝」などを演出した後、NHKを退社し、映画「るろうに剣心」の監督を務めました。
そして、最新作が今上映中の「プラチナデータ」です。
「プラチナデータ」は、アイドルグループ嵐の二宮和也さんが主演で、子どもたちも観に行きたいと言っていました。
私は、あまり関心がなかったのですが、ラジオでの大友さんのお話を聞いて観たくなりました。
今日から子どもたちは春休みです。休み中に子どもたちと「プラチナデータ」を観たいと思います。
第一作の「るろうに剣心」も子どもと一緒に映画館で観ました。
大友さんは、ラジオで、「映画監督はサービス業。とにかくエンターテーメントの高い作品を作りたい」という主旨の話をされていました。
今この映画の原作である東野圭吾さんの「プラチナデータ」を読んでいます。
物語は、DNA鑑定が更に進化した近未来。
多くの国民のDNAを国家が管理し、冤罪率ゼロといわれるようなDNA捜査システムが確立した社会が舞台です。
今、国民総番号制などが国会で俎上にのぼっていますが、これらを彷彿させるような物語です。
東野さんの作品を久しぶりに読みましたが、今や国民的作家の代表格である方の作品としての風格と読みやすさを感じました。
4月から東野圭吾さんの原作の「ガリレオ」シリーズ(福山雅治さん主演)が久しぶりにドラマとして戻ってきます。
「ガリレオ」シリーズの映画化も間近のようです。
東野作品の映像化の嵐が吹いている春です。
この風に乗ってみることにします。
全国の東野ファンの皆さんよろしくお願いいたします。
「遺体」の著者、石井光太さんの最新作「津波の墓標」を読んでいます。
「遺体」は、釜石市の遺体安置所を中心に震災の状況を活写したものでした。
本作は、石井さんが、震災直後から2ヶ月半、毎日、被災地に身を置いて観て来た様々な物語をまとめたものです。
世界の紛争地を歩いてきた石井さんが、「津波による破壊は、一切の感情を介さない。(中略)その徹底した破壊の跡に底知れぬ恐怖を覚えた。」と書いていることに津波の怖さに対する説得力を感じます。
私は、岩手県宮古市の日本最大の堤防が構築された田老地区の被害状況や町長さんも命を落とされた大槌町の役場周辺を視察した時のことを想い出しました。
中盤で、マスコミ関係者の苦悩を描いている部分にも心打たれました。
あるテレビ関係者が、石井さんに、震災4日目頃から「視聴者は悲惨な話にはうんざりしているから、日本全体を勇気づけるような話を持ってこい。」と指示が変わったと話します。
そのテレビ関係者は、「目の前で被災者が生活に困っていたり、遺体にすがりついて泣いていたりしているのに、それを無視して無意味に明るいニュースばかりつくらなければならなくなったのです。」と石井さんに語ります。
しかし、その事実を石井さんが活字にしたことに価値があるように思います。
マスコミというのは、ある意思が働き事実が報道できない場面があることを知りました。
ここ数日、石井さんの文章に触れていますが、筆力に感服しています。
文章が上手であることは当然ですが、現実を描写する力を感じます。
さて、今日の読売新聞に、岩手県宮古市の昆愛海ちゃんの今が報道されていました。
2年前の読売新聞に愛海ちゃんが「ままへ。いきているといいね。おげんきですか」と紙に大きな字で書き、その横でウトウトしている姿が写されていました。
私は、その写真を観て涙がとまりませんでした。
今朝の朝刊には、真新しい机の前で、ライドセルを開いている愛海ちゃんの姿がありました。
34面の関連記事を読んで胸を打たれました。
愛海ちゃんのお母さんの遺骨は震災後約3ヶ月後にDNA鑑定で確認されましたが、お父さんと妹はいまだに見つかっていません。
愛海ちゃんは、父方の祖母と元気に暮らしているそうです。
東北から遠く離れた山口県で暮らす私に、今後とも被災地の生きた姿を伝えてほしいと思います。
本日、山口県立こころの医療センター医療観察法病棟の開棟式が行われ、出席しました。
開棟式で式辞を述べる県立病院機構の前川理事長
心神喪失又は心神耗弱の状態で、重大な互い行為を行った人に対して、適切な医療を提供し、社会復帰を促進することを目的に、医療観察法が制定されました。
山口県内には、医療観察法に基づく病床が県立こころの医療センターに2床ありましたが、今回の病棟建設によって8床となりました。
昨年から、約8億円の予算で工事が行われていました。
完成したこころの医療センター内の医療観察法病棟
開棟式では、兼行院長が、「医療観察法病棟の開棟にあたり当院が担うべき今後の役割について」と題して説明を行いました。
兼行院長は「無断退去時の対応・緊急連絡の手順」などについて説明を行いました。
この病棟の開棟にあたっては、地域の方々から様々な意見や要望が出されています。
引き続き、地域の理解を得ながら、この病棟が運営されていくことを望みます。
医療観察法病棟に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
長男と一緒に、古本屋に行きました。
「遺体」の著者、石井光太さんの「地を這う祈り」があり、半分程度読みました。
この本の帯には、「世界最貧層のむきだしの姿」とあります。
石井さんが撮影した写真が多く使われているのがこの本の特徴です。
その写真の中には目を覆いたくなるようなものもあります。
しかし、これが、世界の現実なんだとページを進めました。
冒頭に、石井さんが、世界の貧民層を取材するようになったきっかけが書かれてあります。
石井さんは、大学1年生の時、アフガニスタン難民キャンプで「体中に血の滲んだ包帯を巻き、両方の眼球を失った」少女と出会いました。
石井さんは、彼女を直視できず、逃げてしまった自分を今でも悔いているといいます。
彼女に再び会い「あの時は臆病者で、上から目線の青年だったのに、ちょっとはマシになったじゃん」と言われたいといいます。
彼女がなぜ、あのような環境に置かれなければならなかったのかを知るために、今も世界を旅し路上で生活している人々を追う石井さんの著作に胸を打たれました。
「遺体」もそうですが、この本にも現実を真摯に表現しようとする目線に共感します。
石井さんの他の作品も読んでいきたい今日この頃です。
映画「遺体 明日への10日間」の原作「遺体 震災、津波の果てに」を読みはじめました。
本の最初に地図があります。
私は、2011年6月に岩手県宮古市で震災ボランティアをしました。
車で行きましたので、ボランティア終了後、南下し、山田町、大槌町を通り、釜石市を通りました。
大槌町は、町一面が津波によって流された様子がよく分かりました。
釜石市は、山が近くに聳えていたので、「町一面の被害」を観ることはできませんでしたが、この町でも多くの犠牲者が生まれ、こんなにも多くのドラマがあったのだということを知りました。
君塚良一監督が、被災者や遺族の方々に「もし批判されたとしてもこの作品を撮らなければならない」と感じたというこの本を私もしっかり読んでいきたいと思います。
原作者の石井光太さんはノンフィクション分野で多くの著作がある方です。
この本の後にも少しづつ石井光太さんの本を読んでいきたいと思います。