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厚東川通信No387(2014年12月15日)

衆議院選挙の結果について

 

日本共産党山口県委員会委員長 佐藤文明

 

 全国で二十一議席、中国ブロックでも十一年ぶりに衆議院の議席を得ることができました。ご支持をいただいた県民のみなさまに心から感謝いたします。
 安倍暴走政治に正面から対決する日本共産党に、県民のみなさまの大きな期待を感じながらの選挙戦であり、文字通り「自共対決時代」の本格的な始まりにふさわしい躍進ができました。
 他の野党が自民党政治への批判の足場を持たないか、むしろ暴走を引っ張る役割をしているときに、暴走政治への正面からの対決とともに、経済でも外交でも、国民の立場に立った抜本的対案をしめしてたたかったことも評価を受けたのではないかと思います。
 日本共産党が伸びれば政治は変わることを訴えてきましたが、それにふさわしいたたかいをこれから県民のみなさんとともにがんばる決意です。

 

藤本県議が18日(木)午後1時に登壇

 

 藤本県議は、18日(木)午後1時から一般質問で登壇予定です。質問項目の概要は、以下の通りです。

 1、県政の重要課題への対応
   ①男女共同参画について
   ②中山間地域の振興について
 2、雇用対策について
   ①県内大企業のリストラへの対応
   ②ブラックバイトから学生を守る
 3、農業・農村対策について
   ①米価暴落問題について
   ②鳥獣保護管理計画について
 4、障がい者問題について
   ①聴覚障がい者への対応
   ②障がい者スポーツの振興
 5、教育問題について
   ①教職員の労働条件改善に関わる諸問題
   ②特別支援教育に関わる諸問題
 6、その他

 

来年度から美祢・長門地域へ総合支援学校分教室の設置決まる

 

 藤本県議は、二〇十二年の九月県議会などで、美祢・長門地域への総合支援学校の新設を求めてきました。
 本紙で報告してきたように、九月に行われた県教育委員会議で、美祢市・長門市に総合支援学校の分教室を来年度からスタートさせることが明らかになりました。
 新年度から美祢・長門地域への総合支援学校分教室をスタートさせるために、今行われている十一月県議会に提出された平成二十六年度補正予算に「総合支援学校分教室設置事業」として六百八十万円が計上されました。
 美祢地域には、宇部総合支援学校美祢分教室が旧桃木小学校に設置されます。
 長門地域には、萩総合支援学校長門分教室が深川小学校に設置されます。
 教室規模は、小学部、中学部、職員室兼保健室の三室で、児童生徒用机・椅子や教材備品等が整備されます。
 保護者や教員などの粘り強い運動が実を結び、美祢地域と長門地域に総合支援学校の分教室が設置されることに質問をした藤本県議は大変喜んでいます。

 

一気

 

私が、九月県議会で質問した米価暴落に対する無利子融資制度がスタートします。十一月三〇日の日本農業新聞の記事を転載します▼「JAグループ山口は、二〇一四年産米の価格下落や天候不順による品質低下・収量減少の影響で農家や農業生産法人に大幅な収入減が見込まれるため、緊急融資の取り扱いを十二月から始める。経営安定に必要な運転資金への融資に対し利子補給をし、実質無利子とする。保証料についても補填(ほてん)し、返済負担の軽減を図る。利子補給と保証料補填の対象は、十四年十二月一日~十五年五月二十九日に融資されたもの。期間は融資開始から一年以内。融資限度額は、米価下落などに伴う収入減少見合い額と二千万円のうち、いずれか低い金額。対象者は、稲作経営を営む農業者、農事組合法人、または農業を営む団体。」▼引き続き、頑張ります。

11月県議会終わる

 昨日、11月県議会が終わりました。
 本議会に提案された議案の内、日本共産党県議団は、給与改定の議案に反対しました。
 給与改定のうち、全給与表の引き上げ改定、諸手当の改定、経過措置の廃止については異存ありませんが、問題は、来年度からの給与制度の総合的見直しです。
 総合的見直しは、給与表を若年層を除き、平均2%引き下げる中で、50歳台後半層については最大で4%程度引き下げるものです。総務省の試算では、全国の地方公務員給与が改定された場合、年間約2100億円の減額となります。
 この見直しは、国家公務員給与制度の改定に追随し、県職員の50歳台の給与を大幅に引き下げるものとして反対しました。
 請願「子どもたちに行き届いた教育(30人学級の実現、私学助成の大幅増額、教育費の父母負担軽減、障害児教育の充実等)を求めることについて」を不採択としました。
 私たちは、子どもたちに行き届いた教育を保障するとともに、教職員の多忙化を解消するためにも一刻も早く30人以下学級にすべきだと考えます。
 また、私立学校の学費実質無償化を早期に実現することも県民の願いです。
 よって日本共産党県議団は、本請願を不採択とする委員長報告に反対しました。
 11月県議会が終わりました。
 さあ、県議選挙へダッシュです。

地の底のヤマ

 西村健著「地の底のヤマ」を読んでいます。

 西村さんは、この作品で、日本冒険小説協会大賞、吉川英治文学新人賞を受賞しました。

 前からタイトルを含めて気になっていた本でしたが、文庫化を機会に購入しました。

 文庫の上だけで700ページを超える大作です。

 しかし、地に足を付けてじっくり読める作品です。

 数年前に読んだ増田俊也著「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」を読んでいる時のワクワクする気持ちを思い起こしました。

 年末年始、この作品をじっくり読んでいこうと思います。

 部隊は、三池炭鉱があった福岡県大牟田市。

 西村さんは、少年時代を大牟田で過ごした経験があるそうです。

 方言も自然で読みやすいです。

 宇部市も炭鉱の町だったので、ヤマの男の描写は、宇部市の当時の隆盛に通じるものを感じて親しみが持てます。

 西村健作品は、これが初めてですが、じっくり読み進めていきたいと思います。

映画「バンクーバーの朝日」

 石井裕也監督の映画「バンクーバーの朝日」を観ました。

 今年最後に観る映画になると思いますが、今年観た映画の中でも5本の指に入る秀作でした。

 物語は、カナダに移民した日本人が作った野球チームの活躍を描いたものです。

 第一は、脚本の良さを感じました。

 移民1世の想い、2世の想いをあまり喋りすぎずに、リアルに感情を描ている所の凄さを感じました。

 中盤の野球シーンで喜びと涙が爆発する映画でした。

 第二は、時代背景をきっちり描いたいい作品だと感じました。

 真珠湾攻撃以降、移民した日本人たちは、バンクーバーの移民街からの退去を強制されます。

 もちろん野球チームも解散です。

 移民日本人たちは、強制収容所へ。

 戦争の無慈悲さが見事に描かれた作品でした。

 2003年日系人野球チーム「バンクーバー朝日軍」がカナダの野球殿堂に入ります。

 その背景には、カナダにとどまった日本人移民2世たちの戦争中の差別的政策に対する抗議運動「リドレス運動」があったと映画のパンフレットにありました。

 戦争による負の遺産に対し、カナダ政府と国民が誠実に対応した一つの成果だと思います。

 映画の最後には、このような史実もしっかり描かれています。

 石井裕也監督は、まだ30歳。

 日本映画界を背負う逸材だとこの映画を観て実感しました。

 早くも次回作に期待する私です。

 石井監督、今日はありがとうございました。

 映画は人生を豊かにしてくれます。

 

ヒストリエ

 「寄生獣」で漫画家の岩明均さんを知り、今、近著の「ヒストリエ」を読んでいます。

 物語は、古代オリエント世界を描いたものです。

 主人公は、マケドニア王国のアレクサンドロス大王に仕えた書記官エウメネス。

 私はこの時代に馴染みはありませんが、波瀾万丈なエウメネスの人生に目が離せません。

 子どもたちにとっては、もっと馴染みがない時代の物語だと思うのですが、小学4年の長女もワクワクしながら読んでいます。

 岩明さんは、漫画の世界を深めた人物だということが二つの作品を読んでわかります。

 小説では伝わらない、漫画にしては奥深い世界を独自に描く岩明さんの世界に感銘しながら読んでいます。

 漫画を再認識できる作品です。

 原作は、雑誌で継続中のようです。現在までに単行本が8巻出ていますが、今5巻を読んでいます。

 エウメネスが自由になり、故郷に帰った頃の物語です。

 これからどのような道を辿ってアレクサンドロス大王の書記官となるのかワクワクします。

 岩明ファンの皆さん感想をお聞かせ下さい。

県議会総務企画委員会で質疑行う

 県議会総務企画委員会が本日開かれました。
 本委員会でも様々な問題を指摘しました。
 第一は、女性の採用・登用問題です。
 人事委員会の「平成26年職員の給与等に関する報告及び勧告」に「人事行政の運営についての報告」があります。その中に、女性の採用・登用として「本県においても、採用、登用及び人材育成に係る取組について、女性受験者の増加を図るとともに、女性職員が政策・方針決定過程へ参画する機会を拡大するなど、より一層の取組が必要」と指摘されています。
 私は、この指摘も受けて県の女性の採用・登用の取組みを強化すべきと質しました。
 市原人事課長は、「人事委員会の指摘を尊重して対応したい」と答えました。
 次に、小瀬川第二期工業用水の未事業化に係る管理経費についてです。
 企業局は37600?/日の工業用水の権利を弥栄ダムで保有しています。その内、工業用水として利用されているのが、5600?/日。事業化されていない水が32000?/日あります。2013年3月末に一般会計から155億余の補助を行い、事業化されていない工水部分の企業債残高を返済しました。
 現在、工業用水は、企業局から県に移管され、一般会計から毎年ダムの管理経費約4000万円を払い続けています。また、一般会計から2016年度まで、残った企業債残高約4億余円の返済しています。
 私は、32000?/日の使われていない資産を今後どうするのか質しました。
 上野総合企画部長は「県民の貴重な財産だと考えている。活用方策について引き続き検討していきたい」と答えました。
 次に「やまぐち産業戦略推進計画」で取組を進めている光市から下松市まで工業用水道管を36億円の事業費をかけて敷設する「島田川分水ルート」についてです。
 平成31年度中を目標に、14100?/日を企業局に供給しようとするものです。
 私は、帝人徳山事業所では、15600?/日の工業用水が企業局から提供されている。事業所の閉鎖と島田川分水ルートによって周南地域に29700?/日の水が供給できることになる。帝人の事業所閉鎖を受け、周南で工水のニーズ調査を行い、島田川分水ルートの事業規模を精査すべきではないかと質しました。
 松田産業戦略部審議監は「企業局の検討状況を注視したい」と答えました。
 次に、空母艦載機部隊の移駐問題についてです。
 井原議員の一般質問に対し「普天間基地移設の見通しについて『少なくとも沖縄県知事が理解される方向性が出される必要がある』と答弁してきた。「昨年末に、当時の仲井真知事が公有水面埋立を承認されたということで、基本的には沖縄県知事の理解は得られたものと受けとめた。」と答弁しました。
 私は、この答弁は、空母艦載機部隊の受け入れを認めたということかと質しました。
 磯村基地対策室次長は「翁長知事就任後の状況を注視している。また『少なくとも』と答弁しているように、沖縄県知事の態度は、判断基準の一つの要素だ。よって空母艦載機部隊を受け入れた状況ではない」と答弁し「『普天間基地移設の見通しが立たないうちに、空母艦載機の移駐のみを切り離して進めることは認められない』との基本スタンスに変更はない」ことを強調しました。

 総選挙、一般質問、委員会質疑とハードでしたが充実した日々でした。

 議会閉会の木曜日まで緊張感を維持して頑張ってまいります。

 引き続き、県政全般に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。